アルバム
ようやく暖かな季節が続き
衣替えの準備を始める
押し入れの奥に押し込まれた古いアルバム
懐かしき誘惑に抗いきれずページを捲る
初夏の湖岸に写る二人
色あせた写真に映る君の笑顔
幾度目にしたことか
あれは現実だったのか
もう二人は違う人と一緒になって
随分月日がたった
あなたの夢を幾度見たことか
叶わないと知りながらも
子供ももう成人して
おじさんおばさんになったけど
今もあの頃と同じコロンをつけて
退屈な日々を過ごしてる
幸せかと問われれば
幸せだと言える
今は写真二人ともに別人になっているだろう
でもなんだろう
懐かしさとは違う、沸きあがるこの感情
もしもあの時
違う選択をしていれば
違う未来があったのだろうか
開けなければよかったと
アルバムを閉じる
パンドラの箱のように
最期に残るのが希望ならば、、、
お読み下さりありがとうございました。
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