第84話 小さな魔導士
お世話になっております。ヘイホーみりと申します。
この作品を選んでいただきありがとうございます。
誤字・脱字、おかしな点がありましたら教えていただけると嬉しいです。
現在、大規模都市防衛戦において問題が発生しているのは3カ所。
一つ目はA級の魔物と対峙している第4部隊のコバルト、ガンテ、オルディン。
二つ目は魔物に押し込まれている西門の第2部隊。
その対処に当たっているのはネリが率いる『漆黒の暴君』とセト。
そして最後は、A級の魔物が2体同時に出現した南東部の第3部隊。
その対処に当たっているのはタクト率いる『虹音の協奏曲』のメンバー数名である。
この3カ所の結果によって大規模都市防衛戦が成功するか否かが決まるといってよいだろう。
♢
ガンテ達はA級の魔物であるブレイドイーグルにいまだに苦戦を強いられていた。
オルディンが応援に駆けつけ、ブレイドイーグルを地上戦に持ち込んだにもかかわらずである。
それほどA級というのは厄介な存在なのである。
このような大規模の魔物との戦いではA級の魔物の存在により勝負が決まりかねない。
それほど慎重に対処しなければならないのだ。
「くそっ、なかなか有効打が決まらないな」
「せっかく地上戦に持ち込んだのに……さすがはA級の魔物ですね」
「まあ、A級の魔物をここに留めているだけでも良しとするわ」
ガンテ達はそう言いながら武器を構える。
とその時、ガンテ達のもとに風属性魔法で創られた馬のような生き物がこちらに向かってものすごいスピードで駆けてくる。
「やっほー。大丈夫?」
そう言って一人の少年が馬から降りる。
「「ブラン!」」
ガンテとコバルトは声を合わせてそう言う。
再び強力な助っ人の登場である。
「ブラン、魔法部隊は大丈夫なのか?」
ガンテがそう尋ねる。
「あっちは大丈夫だよ。ボクが魔法でたくさん魔物を倒したから」
ブランはさらっとそう言う。そしてブランは続けて
「それに、タカラにこっちに行くように言われたからね。ガンテ達がピンチだって」
ブランはそう言うと、ブレイドイーグルのほうを見る。
「強そうな魔物だね! ボクがもらっちゃっていいの?」
ブランは笑顔でそう聞く。
「ふっ、好きにしていいぞ」
ガンテは呆れたように笑いながらそう言う。
「ありがとう!」
ブランは嬉しそうにそう言う。
「ちょっとお前たち! そんなちびっこに任せて大丈夫なのかい!?」
話を聞いていたオルディンが慌ててそう言う。
「ブランが大丈夫というなら大丈夫だろ。それにブラン1人で戦わせるわけじゃない。当然俺たちも隙を見て攻撃を与えていくぞ」
ガンテはそう言いながら武器を構える。
コバルトも武器を構え、オルディンもまだ納得はしていないものの武器を構える。
「それじゃあ、いっちゃうよ! “疾風の狼群”」
ブランがそう唱えると、風属性魔法で創られた狼の群れが出現する。
そして、ブレイドイーグルのほうへと走って行き、ブレイドイーグルを取り囲もうとする。
ブレイドイーグルはそれをさせまいと立ち回る。
ブレイドイーグルが狼の群れに気を取られている間にブランは次の魔法を唱える。
「“雷槍時雨”」
すると、ブレイドイーグルの上空に無数の雷槍が出現し、そのままブレイドイーグルへと降り注ぐ。
「キエェェェ!」
ブレイドイーグルは雄たけびを上げながら、翼で防ぐ。
一瞬痺れたようではあるが、それほどダメージはないようである。
ブレイドイーグルは翼を羽ばたかせ、お返しだと言わんばかりに刃のような羽をブランに飛ばす。
「“鉄壁の土壁”!」
ブランがそう唱えると、目の前に大きな土壁が出現し、ブレイドイーグルの攻撃をガードする。
「倒れろ!」
ブランがそう叫ぶと、大きな土壁はそのままブレイドイーグルの方向に倒れ、ブレイドイーグルを押しつぶそうとする。
ブレイドイーグルは低空飛行でそれをかわし、そのまま上空に逃げようとする。
「させないよ! 波動砲!」
すかさずオルディンが突きを放ち、ブレイドイーグルを撃ち落とす。
「鳥さんはおとなしく鳥かごに入ってないとだめだよ! “炎雷の檻籠”!」
ブランがそう言うと、雷をまとった炎の柱がブレイドイーグルを取り囲み、同じく雷をまとった炎で上空が蓋をされる。
「キエェェェ!」
ブレイドイーグルは叫びながら、逃げる場所がなくなりうろたえている。
「よし、じゃあ、とっておきいくよー! “巨岩の狩人”、そして“インドラの轟弓”!」
ブランがそう唱えると、地面から岩で構築された巨人が出現し、その巨人の手に雷の巨大な弓矢が出現する。
土属性魔法と雷属性魔法の複合魔法である。
岩の巨人は雷の弓矢を力いっぱい引く。
「いっけぇー!」
ブランがそう叫ぶと、岩の巨人は矢を放つ。
巨大な雷の矢は光の速さでブレイドイーグルへと向かっていき、胸のあたりを貫く。
貫かれた場所にはきれいな穴が開いており、その周りは焦げて黒くなっている。
どうやらブランはおそろしい魔法を創り出したようだ。
「みんな終わったよ!」
ブランが元気にそう言う。
しかしガンテ達はポカーンとしてしまっている。
それもそのはず、ガンテ達が苦戦を強いられていた相手をブランはほとんど一人で倒してしまったのだ。
途中オルディンの援助が入ったが、それくらいである。
(今までの私たちの苦労は何だったんだい!? それに、A級の魔物をほぼ一人で倒しちまうなんて! ネリが『太陽の幼樹』に逆らうなと言っていたのも納得だね)
オルディンはそう思いながら開いた口が塞がらないでいる。
「ブラン、すごいよ! A級の魔物を倒しちゃうなんて! それにけがもしてないし!」
「ブラン、見事だったぞ!」
コバルトとガンテも興奮しながらそう言う。
「へへへっ、そう? やっぱりボクってすごいよね!」
ブランも2人に褒められて嬉しそうにそう言う。
「よーし、じゃあこの勢いで他のとこの応援に行こう!」
ブランはそう言いながらガンテ達を連れて他の第4部隊のところに応援に行く。
こうして、大規模都市防衛戦における一つ目の問題が解消されるのであった。
読んでくださりありがとうございます!
初めての小説投稿ではありますが、小説化、漫画化目指して頑張ってます。
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