第83話 頼もしい味方
お世話になっております。ヘイホーみりと申します。
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時を同じくして、かなり苦しい戦いを強いられていたセトとムサシの元にも応援が駆けつける。
突然、ムサシの目の前にいた魔物が血を噴き上げて倒れる。
「大変そうだな。手伝いに来てやったぜ」
そう言って何もなかったところから突然『漆黒の暴君』ナンバー2のリスティヒが姿を現す。
スキル:<透明化>によって姿を隠していたのだ。
「リスティヒ!」
予想もしない人物の登場に、ムサシは大きな声で反応する。
そして、セトの目の前にいた魔物も、どこからともなく飛んできた数十本のナイフによって倒される。
「昔の敵はなんとやらってやつだ」
そう言って、ギルド対抗戦でコバルトと戦った『漆黒の暴君』のベルも現れる。
ベルの周りにはスキル:<ナイフ操術>によって、無数のナイフが漂っている。
2人ともギルド対抗戦で負けはしたものの、4大ギルド『漆黒の暴君』のギルド対抗戦メンバーであり、リスティヒに至っては『漆黒の暴君』のナンバー2である。
助っ人としては申し分ない戦力である。
「まさかあんたたちが来るなんてね。別にあんたたちを許したわけじゃないけど、今はそんなことも言ってられないわ。応援感謝してる」
セトは戦いながらそう言う。
「別に俺らも許してほしくて応援に来たわけじゃねーよ。他でもないギルマスの頼みだからな。別にお前らのためじゃない」
ベルはそう言い返しながら魔物と戦う。
どうやら『漆黒の暴君』のギルドマスターであるネリが戦況を見極めて、セトとムサシのもとに応援に行くよう指示を出したようだ。
『漆黒の暴君』との仲は良くはないものの、これでセトとムサシはだいぶ戦いやすくなったはずだ。
セトとムサシは自分のペースを取り戻し、ものすごい勢いで魔物を倒していく。
「……お前らってこんなに強かったのかよ……もしかして俺たちとのギルド対抗戦のときは本気じゃなかったんじゃ……」
セトとムサシの戦いぶりを見たリスティヒがそうつぶやく。
ベルもセトとムサシのあまりの強さに唖然としている。
もちろん、セトもムサシも本気でなかったわけではないが、ギルド対抗戦以降も成長し続けているのだ。
それに、先ほどまで自分の処理可能なギリギリの数の魔物を相手にしていたので、今この瞬間も成長しているのではないだろうか。
こうして、セトたち第4部隊の最前線は安定を取り戻す。
しかし、このような現場では緊急事態がつきものである。
最初に異変に気づいたのはセトであった。
(私たちの隣の部隊……魔物に押し込まれて過ぎてるような……)
リスティヒとベルの応援により余裕が生まれたセトはそのことに気づく。
「ムサシ! 西門の様子がおかしいわ! 私ちょっと行ってくる! ここは任せたよ!」
「……おう。任された」
ムサシはそう即答する。
リスティヒとベルの応援のおかげで魔物の処理スピードが上がり、魔物の数も減ってきていた。
リスティヒとベルがいれば対応可能だとセトとムサシは判断したのであろう。
セトは大急ぎで西門へと向かう。
同じ頃、タカラ達も西門の異変に気付いていた。
「西門のほうが何やら騒がしいね。ポルル、何が起きてるかわかるかい?」
「んーっと……なんか魔物が第2部隊のだいぶ奥のほうまで進んでます! 第2部隊の本部のすぐそばまでです! 第2部隊はだいぶ取り乱してるみたいです!」
ポルルはスキル:<視覚・聴覚強化>を駆使して西門の様子を確認する。
西門は『金色の獅子』と『中堅ギルド同盟』が中心となって防衛している場所だが、セトの予想通りだいぶ魔物に押し込まれているようだ。
(本部の近くまで魔物が!? もし本部を抜かれるとそのまま西門から魔物が都市に入ってしまう! 早急に対応しないと)
タカラがそう思っていると、
「タカラさん、ここは『漆黒の暴君』に任せてください。こっちは『太陽の幼樹』やリスティヒたちの活躍で落ち着きつつあります。なので俺たち『漆黒の暴君』が第2部隊の応援に向かいます」
ネリがタカラにそう提案する。
(『漆黒の暴君』は4大ギルドの一つだし、ネリが率いてくれるなら心強いね)
タカラはそう思うと、
「わかった。じゃあネリ、君に任せるよ。頼んだよ」
「はい、任せてください」
ネリはそう言うと、『漆黒の暴君』のメンバーをまとめて急いで西門のほうへと向かう。
そしてさらに広域中核都市「ベーサイド」南東部を防衛していた『銀牙の大狼』、『銅皮の巨象』率いる第3部隊でも非常事態が発生する。
4大ギルドの内の2つのギルドが防衛しているとあって今まで安定した守りを見せていた南東部であったが、ここにきて防衛が崩れ始めてしまう。
その原因はA級の魔物の存在だ。
なんと、南東部でA級の魔物が同時に2体出現してしまったのだ。
そのせいで冒険者たちはかなり混乱していた。
(南東部の防衛が崩れかけている……)
『虹音の協奏曲』のギルドマスターは自身のスキル:<千里眼>により、その状況をいち早く察知する。
そして、伝令役を自分のもとに呼び寄せる。
「タクトに南東部の応援に行くように伝えろ。『虹音の協奏曲』のメンバーの中から2,3人ほど選んで好きに連れて行って構わないともな。行け」
『虹音の協奏曲』のギルドマスターがそう言うと、伝令役は急いでタクトのもとに向かう。
(南東部はタクトたちに任せておけばいいであろう。西門の第2部隊も危なそうだったが、タカラ殿が素早く対処したようだ。とりあえずは様子見でいいだろう)
『虹音の協奏曲』のギルドマスターはそう思うと、再び自身が指揮する第1部隊の状況把握に努める。
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初めての小説投稿ではありますが、小説化、漫画化目指して頑張ってます。
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