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第75話 完全決着

お世話になっております。ヘイホーみりと申します。

この作品を選んでいただきありがとうございます。

誤字・脱字、おかしな点がありましたら教えていただけると嬉しいです。



「以上を持ちまして、5対0で『太陽の幼樹』の勝利となります!」


審判が高らかにそう告げる。

観客席からは多くの拍手が起こり、新たなスターの誕生に大盛り上がりである。


「本当にあの4大ギルドに勝っちまったよ!」


「しかも、5対0で圧勝だぞ!?」


「こりゃあ、ひょっとするとひょっとするかもだな!」


「いやいや、それはねーよ! さすがに『虹音の協奏曲』は無理だろ!」


「とにかく、新たな4大ギルドの誕生だ!」


観客席からはそのような声が聞こえてくる。


「……『太陽の幼樹』、本物だな」


観客席にいたこの都市一番のギルド『虹音の協奏曲』の1人が静かにそう言う。


「ほう、タクトが他のギルドを評価するなんて珍しいな。『太陽の幼樹』が気になっているのか?」


「そんなんじゃないですよ。今日の一戦見たら誰だってわかるでしょ」


「わっはっは! そうだな!」


どうやら今回の一戦で『虹音の協奏曲』にも実力が認められたようである。

他の4大ギルドである『金色の獅子』、『銀牙の大狼』、『銅皮の巨象』も言わずもがなである。


「今回の一戦で僕たちは多くの人に認識されただろうね。もしかしたらこの都市一番のギルド『虹音の協奏曲』だって僕たちのことを意識し始めたかもしれないよ?」


「なっ、なんだか緊張しちゃいますね……」


タカラの一言にアイネが緊張したようにそう言う。

アイネの腕には白虎のタイガが抱かれている。


「ははっ、そんなに緊張することはないよ。それだけみんなが注目されてるってことだし、僕たちにはそれだけの実力だってあるよ」


「そっ、そうですよね!」


タカラが笑顔でそう言うと、アイネや他のみんなも安心したような表情をする。


「とりあえず、今日は本当によく頑張ったよ! 速く帰って今日はしっかり休もう!」


「「「「「はい!」」」」」


みんなは元気よく返事をしながら帰り支度を始める。


一方、『漆黒の暴君』側では、だれも口を開かないまま、ずっと静寂が続いていた。

そんな中、ようやくネリが口を開く。


「どうしてこうなっちまったんだ? 何がいけなかった? おい、だれか答えろよ!」


ネリはそう言いながら近くにあった椅子を蹴り飛ばす。

しかし、ネリのその質問には誰も答えることはない。

いや、だれも答えることができない。


「まさか『太陽の幼樹』がここまでの存在だったとは思いもしなかったぜ……完全に見誤った」


ネリはそう言いながら座り込み、うなだれる。


「あいつらさえいなければ……『太陽の幼樹』さえいなければこんなことにはならなかったんだ。全てあいつらのせいだ。そうだ、俺たちは誰も悪くない」


ネリは下を向きながらそうぶつぶつ(つぶや)いている。



その日の夜、『太陽の幼樹』のギルドでは夕ご飯を終え、今日のギルド対抗戦の話で盛り上がっていた。

そんな中、タカラは静かにギルドの外へと出る。

そして静かに一人で歩きだす。

タカラはしばらく歩き続け、人気のないほうへと歩いていく。

そして、ギルドからある程度離れたところでタカラは突然立ち止まる。


「そろそろ出てきたらどうだ?」


タカラがそう言うと、暗闇からネリが姿を現す。


「ふっ、さすが元S級パーティーの一員だな。どうしてわかった?」


「そんなに殺気を出しといて、気づかないほうが難しいと思うよ?」


「おっと、俺としたことが……お前たちを恨むあまり殺気を制御できないでいた。俺もまだまだ未熟だな」


ネリはそう言いながらわざとらしく首を横に振る。


「それで僕に何の用かな?」


「そんなもん言わなくてもわかるだろ? 俺に恥をかかせた罰だ。お前を殺しに来た。お前が死ねば『太陽の幼樹』も終わりだろ?」


ネリはそう言って笑いながら槍を取り出してかまえる。


「……本当にお前らはどうしようもない奴らだな。どうやら一度痛い目を見ないとわからないらしい」


タカラは静かにそう言う。

タカラの顔から表情が消え、冷たい目でネリをにらむ。

その瞬間、ネリは全身に悪寒を感じ、蛇に睨まれた蛙のように動けなくなる。

体からは冷や汗が止まらなくなり、呼吸も苦しくなる。

それと同時に、ネリのスキル:<危機察知>がいまだかつてないほどの大きな警鐘を鳴らす。


(どっ、どういうことだ!? なんなんだ、この大きな警鐘は!? こんなこと初めてだぞ!? そっ、それに……体が動かない!)


ネリは今までにない状況に完全にパニックになる。


「そんなに冷や汗をかいてどうしたんだ? 僕は別に何もしていないよ? そんなに怖いなら逃げればいい」


タカラの言う通り、タカラは特に何もしていない。

ただネリをにらんだだけだ。

しかし、タカラのそのひとにらみと圧力により、恐怖でその場を動くことができないのだ。

ネリはタカラに言われて初めて自分が恐怖で動けないのだということに気づく。

そして、そのことに気づいた瞬間、恐怖で体が震えだす。


「くっ、来るな! お願いだ! 来ないでくれ! 俺が悪かった、頼む!」


どんどん近づいてくるタカラに、ネリは泣きながらそう叫ぶ。

しかし、タカラはネリを無視して近づいていく。

そして、ネリの目の前まで来ると、ネリの髪をぐっとつかみ、自分の顔に近づける。


「僕が君を許すと思う? こっちは今まで散々君たちには嫌がらせを受けてきて、命まで狙われているんだ。人の命を狙ったということは自分の命がとられる覚悟も当然できているんだよね?」


タカラがネリの目の前でそう言う。

ネリは口をパクパクさせているが、恐怖で言葉を発せていない。

体の震えは止まっておらず、涙を流し、今にも精神が崩壊しそうである。


「よく聞け。二度と『太陽の幼樹』に手を出すな。二度と周りの人に迷惑をかけるな。もしこれを破れば命はない。当然、楽に死ねると思うなよ? わかったか?」


タカラはネリの耳元で静かに、今まで聞いたことないようなひどく冷たい声でそう言う。

ネリは大きく、そして何度もうなづく。

タカラはつかんでいた手を離し、その場を後にする。

ネリはその場から動くことなく、涙を流したまま天を仰いでいる。

よほどの恐怖だったのだろう。

だが、全てはタカラを怒らせてしまったネリが悪い。

自業自得である。

その後タカラは何事もなかったかのようにギルドに戻るのであった。


読んでくださりありがとうございます!

初めての小説投稿ではありますが、小説化、漫画化目指して頑張ってます。

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そして、コメントや感想などもお待ちしています!

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