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第74話 セトVSネリ

お世話になっております。ヘイホーみりと申します。

この作品を選んでいただきありがとうございます。

誤字・脱字、おかしな点がありましたら教えていただけると嬉しいです。



「くそ、どうすればいいんだ!?」


『漆黒の暴君』のギルドマスターであるネリは焦った様子でそう言う。

しかし、すでに『漆黒の暴君』の敗北は決定しており、ギルド対抗戦も残すところあと一戦だけである。

今さらもうどうすることもできない。


(ここで逃げてしまえば街中の笑い者になるだけだ。今更逃げることなんてできない)


ネリは唇をかみながらそう思う。


(……次に出てくるやつはおそらく『太陽の幼樹』のエース的存在だ。あいつに勝ちさえすればまだ『漆黒の暴君』の面目をつぶさずに済む)


ネリはそう思いながら闘技場の中央へと歩を進める。


(……まずいな。俺のスキルが常に警鐘を鳴らしてやがる。こんなことは初めてだぞ……それだけこいつが危険ということか……)


セトと対峙したネリはそのように思う。

しかし、ネリは臆することなく、どこからともなく槍を取り出し構える。

槍の先は3つに分かれており、トライデントである。

どうやらネリは槍使いのようだ。

セトは突然の槍の出現に驚いている。


「突然槍が出てきてびっくりしたか? なに、ただのアイテムボックスだ。まあ、確かに珍しいものではあるがな」


驚いた表情のセトにネリはそう説明する。

セトは表情を引き締めなおし、レイピアを構える。


「それでは試合開始!」


審判の合図で試合が開始される。

セトとネリはお互い距離を測りながらじりじりと近づいていく。

観客席ではその様子を息をのむように見守っている。

闘技場には今までにない緊張感が漂っている。


(相手はかなりセトのことを警戒しているようだね。どうやらセトの力量がどのくらいなのか理解しているようだ)


タカラはそう思いながらネリのステータスを確認する。


ステータス

体力:A

魔力:B

パワー:C

スピード:B

知力:A

器用さ:B


スキル:<危機察知>


(さすがは4大ギルドのギルドマスターなだけあるね。ステータスはかなりのものだ。それにスキル:<危機察知>か。セトを警戒している理由はこれかな?)


タカラがそう分析していると、金属がぶつかり合う音が聞こえてくる。

どうやらセトとネリが武器を交わしたようである。

セトとネリは激しい打ち合いを繰り広げる。

手数はセトのほうが多いが、ネリも完璧に防ぎながら反撃している。

外から見ている限り、ほぼ互角である。


(スピードはセトのほうが速いけどネリが技術で上手にスピードの差を補っているね。槍さばきがかなりのものだ。さすがと言わざるを得ないね)


タカラもネリの槍さばきに感心しているようだ。

ネリは4大ギルドの一角のギルドマスターであり、その実力は伊達ではない。

それなりに修羅場もくぐってきており、実力も本物のようだ。

セトとネリの打ち合いは徐々に激しさを増してゆく。


(……やはりこいつただ者ではないな。この俺がついていくのがやっとだぜ。俺のスキル:<危機察知>がなかったらとっくの前にやられていただろうな)


ネリはセトと打ち合いながらそのように思う。

ネリのスキル:<危機察知>により、ある程度どこに攻撃してくるかということが分かり、自身の身に危険が及びそうなときにはスキル:<危機察知>によって大きな警鐘が鳴らされる。

このスキルにより、ネリはここまでいくつもの修羅場をくぐりながらここまで上り詰めてきたのだ。

今回も、このスキルとネリ自身の技術によってセトの攻撃をよけ、反撃することができている。


(そろそろこいつの速さにも慣れてくる頃だ。ここからじわじわ追い詰めていくぜ)


ネリがそう思った瞬間、ネリには一瞬セトの口角が上がったように感じられた。


(笑っ……た?)


その瞬間、セトの攻撃が一段階速くなる。


(!? 急に動きが速くなったぞ!? こいつ、今まで本気ではなかったのか!?)


ネリは困惑しながらもセトの攻撃を受けきっている。

しかし、今までのように反撃する余裕はないみたいである。

そして、セトはさらにもう一段階攻撃の速度を上げる。


(こっ、こいつ、もしかして俺のことを試しているのか!? くそっ! なめやがって!)


ネリはそう思いながら奮闘するも、徐々にセトの攻撃を受けきれなくなっていく。

そして、ネリの槍がセトのレイピアに弾き飛ばされ、レイピアがネリの喉元に突き付けられる。


「お前、俺のことを試していたな? 魔法も使わずに遊んでいたってわけか。なめやがって!」


ネリはレイピアを突き付けられたままそう叫ぶ。


「いいえ、それは違います。あなたと剣を交えてみて、正直あなたの槍さばきの技術には感服しました。それで、自分がどこまで通用するのか試してみたくなったんです。そうしているうちに、どんどん楽しくなっちゃって……魔法を使うのも忘れていました」


セトは苦笑しながらそう言う。


「もしよかったら、これからも定期的に手合わせとかしたいんですけどどうですか?」


セトはレイピアをしまいながらネリに対して驚きの提案をする。

喧嘩をした後はみんな友達……というやつであろうか。


「だれがお前なんかと! 忘れるな、お前らは『漆黒の暴君』の顔に泥を塗ったんだ! 必ず復讐してやる!」


ネリは怒りをあらわにしながらセトにそう言う。

ネリにそう言われセトはとても悲しそうな表情をする。


(楽しいと感じたのは私だけだったのかな……? こんな形で出会わなければもっと仲良くできたのかな?)


セトはそう思いながらネリに背を向け、みんなのもとに帰っていく。

試合中に初めて楽しいと思えるほど、互角に打ち合える相手の登場に嬉しく思ったセトであったが、その分、その存在を失った時の悲しさも大きいのであろう。

試合には勝利したセトであったが、何とも言えない表情でみんなのもとに帰るのであった。


読んでくださりありがとうございます!

初めての小説投稿ではありますが、小説化、漫画化目指して頑張ってます。

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そして、コメントや感想などもお待ちしています!

よろしくお願いいたします。

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