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第7話 育成計画

お世話になっております。

ヘイホーみりと申します。

この作品を選んでいただきありがとうございます。

誤字・脱字、おかしな点がありましたら教えていただけると嬉しいです。

セトとムサシがギルドメンバーに加入した次の日、2人はギルドの上の階から降りてくる。

セトとムサシはギルドに住むことになり、ギルドの2階で寝泊まりしている。


「おはようございまーす」


眠そうな声でセトが挨拶をする。


「おはよう」


「おはようございます」


タカラとロキも挨拶を返す。


「ムサシもおはよう」


タカラが言うと


「はい、おはようございます」


ムサシも眠そうに挨拶を返す。


「みなさん、朝ごはんできていますよ」


ロキがそう言うと、みんなが椅子に座り、朝ごはんを食べ始める。


「いよいよ今日から活動開始だね。といっても、2人は冒険者としてはひよっこだし、2人の力量を見極めたいから今日は町から近い高原で魔物退治に行こう」


「「はい、わかりました」」


2人は朝ご飯を食べながら眠そうに言う。

ロキはそのやり取りをほほえましく思いながら見ている。





朝ごはんを食べ終え、高原へとやってきた3人。


「じゃあまずセトから。いつでも剣が出せるように準備しててね」


「はい」


セトが緊張した様子で返事をする。

どうやら魔物退治は初めてのようである。

2人とも自分専用の武器はまだ持ってないので、今日はロキの武器を借りている。

セトは軽めの剣、ムサシは普通の剣2本だ。

タカラは改めてセトのステータスを確認する。


ステータス

体力:A

魔力:S

パワー:C

スピード:S

知力:A

器用さ:S


スキル:<剣聖>


(やっぱり何度見てもすごいね)


セトのステータスを見て、タカラは改めて感心する。


(とりあえず今日は剣術中心で行くか。今の時点で<剣聖>がどの程度のものなのか気になるし。パワーは低めだから軽めの剣を持たせてと……もし余裕があれば魔法のほうもやらせてみようかな)


タカラがそのように思っていると、前方からポイズンフロッグが現れた。

色はどす黒く、1メートルほどのカエルのような魔物だ。


(ポイズンフロッグか。セトにはちょうどいいね。E級の魔物だし、もし毒になっても僕が魔法ですぐ解毒できる)


タカラはそう思うと、セトのほうを向く。


「セト、あいつを倒してみよう」


「わ、わかりました」


セトはまだ緊張している様子だったが、タカラに言われるままにポイズンフロッグのほうへと走って行く。

最初はどうしたらいいかわからない様子で攻めあぐねていたが、緊張も解けてきたのか、どんどん動きがよくなっていき、次の瞬間ポイズンフロッグを一刀両断にする。


(さすが、スキル:<剣聖>はすさまじいね。初めての戦闘だというのにポイズンフロッグを瞬殺だ。これならすぐに上達するね)


タカラがそう思っていると、セトが笑顔でこちらに駆け寄ってくる。


「タカラ! 私一人で倒せたよ! 自分でもびっくり!」


セトはかなり興奮した様子でそう言う。


「すごいよ、セト。初めての戦闘はどうだった?」


タカラがそう尋ねると、


「私、剣で戦うの好きかも! 最初はどうしたらいいかわからなかったけど、どんどん楽しくなっていって気づいたら倒してた!」


セトは嬉しそうに言う。


(よし、セトは大丈夫そうだね。次はムサシだ)


タカラはそう思い、ムサシのほうを向く。

そして改めてムサシのステータスを確認する。


ステータス

体力:S

魔力:E

パワー:S

スピード:C

知力:B

器用さ:E


スキル:<二刀流>


(ムサシの強みは体力とパワー、そして未知数のスキル:<二刀流>だ。剣は一本でも十分重いから両手に1本ずつ持って戦っている人を見たことがない。でも、体力とパワーがSだし、何よりスキル:<二刀流>がある。これらの強みで器用さをカバーできればいいんだけど……)


タカラはそう思うと、ムサシに声をかける。


「次はムサシの番だ。ムサシには剣2本で戦ってもらう。なんたってスキル:<二刀流>があるからね。大丈夫だよ、心配しなくていい。この僕が言うんだから間違いないよ」


タカラは落ち着いた様子でムサシに声をかける。


「はい」


ムサシは表情を変えることなくそう返事をする。


(さすがムサシだね。冒険者学校に昔からいたようだし、魔物相手は初めてではないはずだ)


タカラはムサシの落ち着きように感心しながらそう思う。

しかし、ムサシの心の中では、


(冒険者学校では剣1本でも他の人より成長速度が遅かったのに、剣2本なんて絶対無理だろ。でも、タカラに失望されたくないし、セトにも負けたくない……頑張るしかない)


というように内心少しビビっていた。

そうしていると、目の前にロックバルーンが現れる。

風船くらいの大きさの岩の塊が宙に浮いている。

E級の魔物だ。


「よし、ムサシ、出番だ!」


「はい」


そう言うとムサシはロックバルーンめがけて走って行った。


(ロックバルーンは冒険者学校のときには倒せなかった。剣2本で倒せるわけない……でも、妙だな。剣2本持っているとなぜか非常にしっくりくる……もしかしたらいけるかも)


最初はビビっていたムサシだったが、実際ロックバルーンと対峙すると、あっという間に倒してしまった。


(信じられない。この俺がロックバルーンをこんなにあっさり倒してしまうなんて……)


ムサシはそう思いながらその場に立ち尽くしていると、向こうからタカラとセトが駆け寄ってくる。


「ムサシ! 上出来だ、よくやったね!」


「ムサシすごいね、一瞬だったよ!」


タカラとセトは嬉しそうに言う。


「うん」


ムサシは当たり前だというような態度で言う。

タカラはそんなムサシの様子を見ながら、


(予想以上の出来だ。これは嬉しい誤算だね。それにスキル:<二刀流>、思っていたよりすごい。スキルがステータスを完全に上回ったか……まあ当たり前といえば当たり前なんだけど。なんにせよよかったよ)


タカラがそう思っている一方で、


(よかったー、失望されずに済んだ! 怖かったー!)


ムサシは心の中では安堵の気持ちでいっぱいだった。

その後は、出てきた魔物を交互に倒していき、終わりのほうはD級の魔物を2人がかりで倒せるまでになっていた。

2人とも今日1日でかなり成長したのではないだろうか。


「二人ともよく頑張ったね。おつかれさま」


タカラは2人にそう言う。


「ほんとに疲れた! こんなに体動かしたの初めてかも」


セトは愚痴っぽく言っていたが、顔はすがすがしかった。


「……お腹すいた」


ムサシは地面に突っ伏したままそう言う。


「はははっ、そうだね。早く帰ろう。ロキがご飯を作って待ってるよ」


タカラは笑顔で言い、みんなでギルドへと帰るのであった。


読んでくださりありがとうございます!

初めての小説投稿ではありますが、小説化、漫画化目指して頑張ってます。

もしよろしければブックマークに追加、そして下の評価☆☆☆☆☆を押していただけると嬉しいです。

モチベーション上がります!

そして、コメントや感想などもお待ちしています!

よろしくお願いいたします。

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― 新着の感想 ―
[良い点] なんだか凄いパーティーに成長しそうな感じですね!
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