第55話 懐かしい面々
お世話になっております。ヘイホーみりと申します。
この作品を選んでいただきありがとうございます。
誤字・脱字、おかしな点がありましたら教えていただけると嬉しいです。
(さて、無事にダンロッドさんから借りたギルドの拠点にもたどり着いたし、まだ時間もあるから冒険者協会に挨拶に行っておこうかな)
タカラはそう思うとレフィーナを呼ぶ。
「レフィーナ、僕はこれから冒険者協会に行ってくるからみんなのことよろしくね」
「かしこまりました。お気を付けて」
レフィーナはそう言うと家の前までタカラを見送る。
レフィーナに見送られながら、タカラは冒険者協会へと歩き出す。
ギルドの拠点から冒険者協会はかなり近い距離にあり、歩いて10分ほどである。
タカラもすぐに冒険者協会に着く。
始まりの町「コト」の冒険者協会とは建物の大きさから違い、冒険者の数やにぎわい方からも広域中核都市「ベーサイド」の都市としての大きさがうかがえる。
(冒険者協会は昔と全く変わってないね)
タカラはそう思いながら冒険者協会に入る。
中に入ると、そこは多くの冒険者であふれかえっており、活気も始まりの町「コト」の冒険者協会とは比べ物にならない。
さすがは広域中核都市「ベーサイド」の冒険者協会である。
ちなみに、広域中核都市「ベーサイド」にはここ以外にも5つの冒険者協会があり、ここも合わせると全部で6つの冒険者協会が存在する。
ここの冒険者協会は都市の中心地に位置しているということもあり、6つの中で一番大きな冒険者協会である。
タカラは人込みをかき分けながら冒険者協会の受付へと向かう。
受付は何個かあるのだがどこの受付も混雑している。
(すごい人の数だね。また後日出直そうかな?)
そう思うタカラであったが、受付嬢の1人に見知った顔を見つけ、一言だけ声をかけて帰ろうとする。
タカラは再び人込みをかき分け、その受付嬢に近づく。
少し小太りで50歳代くらいの女性である。
「レミーおばさん、お久しぶりです。タカラです」
「あら、タカラちゃんじゃないの! 何年振りかしら? また会えるなんて嬉しいわ!」
レミーはタカラを見るなり、勢いよくそう言う。
「僕も会えて嬉しいです。実は僕ギルドを立ち上げまして、今日からここを拠点に頑張って行こうと思ってるんです。なのでその挨拶をしておこうと思って」
「あらそうなのね! 昔のようにタカラちゃんに会えると思うと嬉しいわ!」
レミーは笑顔でタカラにそう言う。
レミーはタカラが昔ここを拠点として活動していた時から受付嬢をしており、今ではここの一番の古株である。
「そういうことならランドルちゃんのところにも挨拶しておく?」
レミーがタカラに尋ねる。
ランドルというのはここの冒険者協会「ベーサイド」支部の支部長であり、ランドルも昔タカラがここで活動していた時から支部長をしている。
「いえ、今日は軽くあいさつに来ただけなので大丈夫です。ありがとうございます。これからよろしくお願いします」
「そう? それじゃあ、タカラちゃんが挨拶に来てくれたことはちゃんと伝えておくわね」
「はい、お願いします」
タカラはそう言い、踵を返してギルドに帰ろうとしていると、
「なあ、もしかしてタカラか? タカラだよな!? 久しぶりじゃないか!」
タカラは突然ある男性に声をかけられる。
防具や武器は携帯しておらず、よく見ると肩から下の右手がない。
その男性はタカラの知り合いなのか、かなり親しげに声をかけている。
「もしかしてヒュンス? うわー、久しぶりだね! いつぶりだろう!?」
どうやらタカラの昔からの知り合いだったようである。
久しぶりの再会にタカラもテンションが上がっている。
「どうしてここにいるんだ? もしかして昔みたいにまたここを拠点にするのか?」
「うん、そうなんだ。今日からここを拠点に活動するよ」
「へえ、そうか! じゃあまた昔みたいに一緒に飲みに行けるな! カインたちも来てるのか?」
「いや、S級パーティー『神秘の陽樹』はもう解散したんだ。パーティーを解散した後、僕はギルドを立ち上げて、ギルドとしてもっと上を目指すためにこの都市に拠点を移したんだ」
「そうだったのか。しかし、タカラがギルドを立ち上げるとはなー。てっきりずっと冒険者をし続けるのかと思っていたぜ」
「そうだね。新たなメンバーと上を目指していくのもいいなと思ってね。そういえばヒュンスもギルドを立ち上げてるよね?」
「ああ、俺が腕をなくして冒険者を引退してからだから、ギルド設立してもう10年くらいになるかな。今ではこの都市で中堅ギルドといわれるくらい大きくなったし、この都市での知名度も結構あると思うぜ?」
ヒュンスはそう言いながら自慢げな顔をする。
「へえ、そうなんだ。ヒュンスは冒険者としても優秀だったからね。立ち上げたギルドがうまくいっているのも納得だよ」
「だろ? ここまで来るのも結構大変だったんだぜ?」
タカラがヒュンスを称賛すると、ヒュンスも嬉しそうな顔をしながらそう言う。。
「それで突然なんだけど、僕のギルドとヒュンスのギルドでギルド対抗戦やらない? 今後もヒュンスと仲良くしていきたいのはもちろんなんだけど、ギルドとしても親睦を深めていきたいからね」
タカラがそう言うとヒュンスは驚いたような顔をしている。
「おいおい、冗談が過ぎるぞ。タカラのギルドはまだ設立して間もないギルドだろ? さすがに俺のギルドとギルド対抗戦をするのは早すぎると思うぜ?……まあ、タカラがどうしてもというならやってもいいけどよ……ギルド対抗戦の目的はギルド間の親睦を深めることだしな」
ヒュンスは内心無謀だと感じながらもそう言う。
「うん、ぜひお願いしたいかな。この都市の中堅ギルドがどのくらいの実力なのかも知りたいし」
「タカラがそこまで言うなら仕方がねーな。まあ、俺がギルドの先輩として胸を貸してやるぜ」
「ありがとう、ヒュンス」
タカラはギルド対抗戦を快く受け入れてくれたヒュンスにお礼を言う。
(こっちに来てすぐにこの都市の中堅レベルのギルドとギルド対抗戦ができるなんてついてる。普通だったら全然相手にされなくてもおかしくないからね。ヒュンスに感謝しないと。それに世界一のギルドを目指すためには、これから先ギルド対抗戦の数も増えてくるだろうから、対人戦にも慣れて行かないとね)
タカラはそう思いながら心の中でガッツポーズをする。
こうして、タカラ達はギルドの拠点を移したその日にギルド対抗戦の約束までするのであった。
読んでくださりありがとうございます!
初めての小説投稿ではありますが、小説化、漫画化目指して頑張ってます。
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