表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

48/99

第48話 エース対決

お世話になっております。ヘイホーみりと申します。

この作品を選んでいただきありがとうございます。

誤字・脱字、おかしな点がありましたら教えていただけると嬉しいです。


「それじゃあ、行ってくる!」


セトは元気にそう言い、闘技場の中央へと出て行く。


「……頑張れよ」


「セト、がんばれ!」


ムサシとガンテはそう言ってセトを送り出す。

闘技場の中央でセトとビスマスが相まみえる。


「セトちゃーん! 応援してるよー!」


「こっち向いてー!」


「セトちゃん、かわいい!」


観客席からそのような言葉が飛び交う。

声援の量からしてセトが町で大人気だということがわかる。

《月刊ニューヒーローズ》のファッションコーナーに起用されたことでまた一段と人気になったのだ。


「おいっ、みろ! ビスマスだ!」


「キャー! ビスマス様ー!」


ビスマスも声援では負けていない。

さすがはこの町で一番のギルドのエースである。

その知名度はかなり高いようだ。

タカラはビスマスを凝視しながらステータスを確認する。


ステータス

体力:A

魔力:C

パワー:B

スピード:A

知力:B

器用さ:B


スキル:<剣鬼>


(やはり『疾風の黒豹』のエースなだけあって強いね。ステータス的にはA級冒険者相当の実力は十分にある)


タカラはビスマスのステータスを確認しそう分析する。

スキル:<剣鬼>や、腰に剣を(たずさ)えているところを見ると、オーソドックスな剣士で間違いないだろう。


「お前がセトだな。悪いが俺にも立場ってもんがあるんでな、負けるわけにはいかねー。まっ、お前もせいぜいあがけよ」


ビスマスはそう言うと剣を構える。


「私は負けません。この日のためにみんなとずっと修行してきましたから」


セトは落ち着いた様子でそう言い、静かにレイピアを構える。


「それでは、試合始め!」


審判の掛け声で試合が開始する。

ビスマスは開始早々突っ込むようなことはせず、剣を構えてセトの様子をうかがっている。

剣を構えて立っているだけであるが、風格が感じられ、隙も見当たらない。

さすがはこの町で一番のギルド『疾風の黒豹』のエース的存在である。


(この人、隙が無い……)


セトも対峙してみて、ビスマスの力量を(さと)る。

しかし、それはビスマスも同じである。


(……こいつ、対峙してみてわかったがかなりの実力者だな。おそらくロックドラゴンを倒したのも本当だとみて間違いない。心してかかる必要があるな)


ビスマスはセトと対峙してみてそう思い、気を引き締めなおす。


(こうしていてもらちが明かない。相手が来ないのなら私から仕掛ける!)


セトはそう思うと魔法を唱える。


「“風魔の獅子(しし)”!」


すると、風属性魔法で作られた獅子が3頭現れる。

3頭の獅子はビスマスのほうへと向かって走って行く。


(ちっ、やはり魔法は使えるか。むしろエルフが剣を構えているほうが不自然だな)


ビスマスはそう思いながら、獅子をかわしていく。

ビスマスが獅子をかわしている隙にセトは距離を詰める。

そして、ビスマスが獅子をかわし切ったところを狙ってレイピアで攻撃を加える。


ーーキィン。


セトの攻撃はビスマスによって防がれる。

ビスマスも獅子をかわしながらしっかりとセトの姿を追っていたようだ。

こんなものでやられるビスマスではない。

しかし、セトも防がれることを予測していたのか、間髪入れず魔法を唱える。


「“風蔓の拘束(バインド・クリーパー)”!」


セトがそう唱えると、ビスマスの足元からたくさんの(つる)が伸びてきてビスマスを捉えようとする。

ビスマスは後ろに大きく飛び、間一髪のところで避ける。


(くっ、あぶねえ! 流れるような攻撃だ。こっちが攻撃できる隙がねえ!)


ビスマスがそう思っていると、セトが後ろに大きく飛んだビスマスをものすごいスピードで追跡してくる。


(なっ、なに!? 空中にいるからよけれねえ!)


ビスマスはそう思うと、何とか剣でセトの攻撃を受け止める。

しかし、ビスマスは空中でセトの攻撃を受け止めたため、踏ん張ることもできずに後ろに吹っ飛ばされる。

セトは吹っ飛んだビスマスをさらに追撃する。

ビスマスは吹っ飛ばされた衝撃でセトへの対応がわずかに遅れ、セトの追撃をよけきれず、傷を負う。

それでもセトの猛攻は止まらない。


(この俺が防戦一方だとは……こんな経験初めてだ。今まで俺のスキル:<剣鬼>にかなう奴なんかいなかったのに……)


ビスマスはそう思いながら、セトの猛攻を必死にさばく。

しかし、先ほど傷を負ったせいでセトの攻撃をいくらさばいてもセトの猛攻から逃れられずにいる。

それどころか、セトの攻撃はどんどん鋭さを増していく。

今まで盛り上がっていた観客席は静まり返り、みんながかたずをのんで見守っている。


(ちょっ……ちょっと待て! こいつ、どんどん鋭さを増してやがる! いったいどこまで速くなるんだ!?)


ビスマスはそう思いながら、セトにおそれを抱き始める。


(こっ……こいつにはかなわねえ!)


ビスマスがそう思うと同時にセトの剣先がビスマスの喉元めがけて飛んでくる。

次の瞬間、


(まい)った!!」


ビスマスは剣を捨て、両手をあげて降参する。

セトのレイピアはビスマスの喉元直前でピタリと止まる。

観客席にいた人たちは何が起きたのかわからず、きょとんとしている。

セトはレイピアをしまうと、ビスマスの顔を見る。


「ありがとうございました!」


セトは笑顔で一言そう言って一礼すると、くるりと反転し『太陽の幼樹』陣営へと戻っていく。


「そっ、それまで! 勝者『太陽の幼樹』、セト!」


少し遅れて審判が高らかにそう宣言する。

すると、観客席で見ていた人たちはようやく何が起きたのか理解し、大歓声をあげる。


「セトがビスマスを倒したぞ!」


「あのビスマスが何もさせてもらえなかったな!」


「セトの圧勝だ!」


このように、観客席は大盛り上がりである。


(まさかビスマス相手にここまで圧倒してしまうなんて……強くなったとは思っていたけど、ここまでとは……)


タカラもそう思いながら、驚きのあまり言葉が出ない。

どうやらタカラでも今回の結果は予測できていなかったようである。


(しかし、魔法と剣技を上手に組み合わせていたね。だいぶ魔導剣士っぽくなってきた)


タカラは満足そうな顔を浮かべながらそう思う。


「これ……俺が教えることもうないんじゃねーの?」


観客席で見ていたカインも笑いながら冗談っぽくそう言う。


「セト、やったな! 4連勝!」


「……セト、さすがだ」


ガンテとムサシもセトの勝利に大喜びである。


「うん、ありがとう! みんなの活躍見てたらなんだかすごいやる気出ちゃって!」


セトは満面の笑みでそう答える。


『太陽の幼樹』陣営の祝勝ムードとは一転、『疾風の黒豹』陣営では重たい空気が立ち込めている。


「ビスマス! 降参とはどういうことですか!? それでも『疾風の黒豹』のエースですか!?」


ビスマスの降参にアカヤが怒りをぶつけている。


「まさかあなたがそんな弱腰な人間だったとは……がっかりです」


アカヤはそう言うと、ビスマスを軽蔑のまなざしで見る。


「うるせー!! お前だってあいつと対峙してみたらわかるだろうよ! まあ、わかってほしいとは思わねーがな!」


ビスマスはそう言うと帰り支度を始める。


「俺はもう『疾風の黒豹』を辞めるぜ! 文句はないよな?」


「ふっ、帰るなり辞めるなり好きにすればいい。『疾風の黒豹』に負け犬はいりません」


アカヤが冷たくそう言うと、ビスマスは歯を食いしばりながらアカヤをにらむ。

しかし、ビスマスは悔しそうにアカヤから目をそらし、『疾風の黒豹』陣営を出て行く。


「結局私一人になってしまいましたか。こんなはずではなかったのですが……タカラめ、絶対に許さん。すべてあいつのせいだ! 殺してやる!」


アカヤはそう言うと、鬼の形相(ぎょうそう)で前へと出て行くのであった。


読んでくださりありがとうございます!

初めての小説投稿ではありますが、小説化、漫画化目指して頑張ってます。

もしよろしければブックマークに追加、そして下の評価☆☆☆☆☆を押して応援していただけると嬉しいです。モチベーション上がります!

そして、コメントや感想などもお待ちしています!

よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ