第40話 雑誌の発売日
お世話になっております。ヘイホーみりと申します。
この作品を選んでいただきありがとうございます。
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月日が経ち、次の月の初日を迎える。
今日は《月刊ニューヒーローズ》の発売日である。
今月の《月刊ニューヒーローズ》に『太陽の幼樹』の記事と、セトとマキのファッションコーナーが掲載されている。
タカラは急いで《月刊ニューヒーローズ》を買いに行く。
タカラが買いに行った時にはもうすでに残り数冊であった。
さすがは世界で最も読まれている雑誌である。
雑誌の表紙はビートが飾っている。
先日ビートがベレス山脈でS級の魔物を倒したので、今回の表紙に抜擢されたのであろう。
おそらくベレス山脈での話も載っているはずだ。
(あぶない、あぶない。もう少しで売り切れるところだった)
タカラはそう思いながらも、無事に買えたことに安堵する。
ここ始まりの町「コト」でも《月刊ニューヒーローズ》の売れ行きはすさまじいようである。
タカラは大事そうにギルドに持ち帰り、みんなで確認する。
「あー! あった! みんな載ってるよー!」
『太陽の幼樹』の記事を見つけて、マキが大はしゃぎしている。
約束通り4ページしっかりと掲載されている。
他のみんなも食い入るように雑誌を見る。
「ほんとだー! なんだか夢みたいだね!」
「……こんな日が来るなんて」
「ボクは!? ボクもいる!?」
「わっ、私も載ってます! どうしましょう!?」
「そんなにすごいことなのか?」
他のみんなも大はしゃぎの様子である。
「みんな嬉しそうでよかったね」
「そうですね。なんといってもあの《月刊ニューヒーローズ》ですからね。無理もないでしょう」
タカラとロキもそう言いながら、みんなの反応を見てほほ笑んでいる。
セトとマキもファッションコーナーの最後のほうではあるがしっかりと掲載されていた。
マキはファッションコーナーの撮影の後ペンギーニに気に入られたのか、《月刊ニューヒーローズ》の専属モデルにならないかと誘われたようで、どうやらその誘いを受けるようだ。
もちろん今まで通り『太陽の幼樹』の看板娘であるが、今後は定期的に世界最大のギルド都市「ストローグ」に撮影に行くことになるだろう。
(マキはこの前のファッションコーナーの撮影でペンギーニに気に入られたみたいだ。さすがスキル:<人気者>を持っているだけあるね)
タカラはそう思いながらセトとマキのファッションコーナーを見ている。
マキのスキル:<人気者>の本領発揮といったところであろう。
町でもギルド『太陽の幼樹』が再び話題になっていた。
「おい! 《月刊ニューヒーローズ》に『太陽の幼樹』が載っているぞ!」
「ほんとだ!……しかも4ページもあるよ!」
「それだけじゃないぞ! ファッションコーナーにも出てる!」
「セトちゃんかわいいー!」
「どうやら今度『疾風の黒豹』とギルド対抗戦をするみたいだぞ!?」
このような会話が町のあちこちで聞こえてくる。
さすがは世界で最も読まれている雑誌《月刊ニューヒーローズ》である。
その影響力はすさまじいものがある。
この町ほどではないにしても、他の町でも『太陽の幼樹』の名前が知られていることであろう。
ダンロッドの邸宅にも今日発売の《月刊ニューヒーローズ》が山積みに置かれている。
どうやら《月刊ニューヒーローズ》の本社から取り寄せたようだ。
ダンロッドは自分の部屋でコーヒーを飲みながら雑誌を見ている。
「ふむ、約束通り4ページあるな。ファッションコーナーを合わせれば5ページか。それにしてもファッションコーナーにセトちゃんを起用するとはペンギーニもいい仕事をするな」
ダンロッドは満足そうにそう言う。
このように、始まりの町「コト」の人たちは自分たちが住んでいる町にあるギルドが《月刊ニューヒーローズ》に取り上げられて大喜びといった様子だ。
しかし、中にはみんなとは真逆の反応を示す者もいる。
『疾風の黒豹』のギルドでは違う意味で大騒ぎである。
「おい! みんな、大変だ! この記事を見てくれ!」
そう言いながら『疾風の黒豹』のメンバーの一人がギルドに駆け込んでくる。
他のメンバーも何事かといった様子で集まってくる。
「なんですか、この記事は!?」
怒りながら大きな声でそう言っているのは『疾風の黒豹』のギルドマスターのアカヤである。
「どうやら『太陽の幼樹』が《月刊ニューヒーローズ》に取り上げられたみたいで。町中でうわさになっていますよ!」
駆け込んできた男がそう言う。
「私たちですら《月刊ニューヒーローズ》には取り上げられたことないのに……まあそれは百歩譲って良しとしましょう。それよりこの見出しです! これはなんですか!?」
アカヤはそう言いながら雑誌のある見出しを指さしてひどく怒っている。
そこには『始まりの町「コト」で一番のギルド!』と大きく書かれている。
「この町で一番のギルドは私たちです! 誰の許可を取ってこんなことを書いたんですか!?」
アカヤはどんどんヒートアップしていき、怒りが収まる様子はない。
『疾風の黒豹』の他のメンバーもかなり怒った様子で騒いでいる。
「ギルドマスター、ここを見てください! 俺たちとのギルド対抗戦についても書かれています。これでいつも以上に注目されるでしょう。逆にみんなに俺たちが一番だとわからせるチャンスです!」
『疾風の黒豹』のサブマスターであるゾーダがそう言う。
「……そうですね。あいつらは重大なミスを犯しました。こんな大々的にアピールしなければ最小限の被害で済んだものを! 多くの見物人の前でしかとわからせてやりましょう!」
「オオォーー!!」
アカヤの掛け声にギルドメンバーが雄たけびを上げる。
そんなメンバーたちをよそ目にコバルトは焦っていた。
(これはもう『太陽の幼樹』とのギルド対抗戦は避けられない……覚悟を決めるしかないか……)
コバルトは『太陽の幼樹』とのギルド対抗戦を止められなかったことを後悔しながら自分に責任を感じるのであった。
♢
一方その頃、世界最大のギルド都市「ストローグ」にある《月刊ニューヒーローズ》の本社では連絡用の機器が鳴りやまないでいた。
「編集長! 私たちだけでは対応が追い付きません!」
「これ以上は回線が持ちません!」
本社の連絡対応係の人たちも大慌てである。
(まさかこんなことになるなんて……)
ペンギーニも予想外の事態にうろたえていた。
今月号の雑誌が発売されてほどなくして、ファッションコーナーに載っている『太陽の幼樹』の美少女2人組は何者なのか、詳しく知りたいという連絡が殺到したのである。
さすがは世界で最も読まれている雑誌の人気コーナーというべきか、それともセトとマキが美少女すぎるのか、はたまたその両方かわからないが、《月刊ニューヒーローズ》の本社は予想外の出来事に混乱状態である。
ペンギーニたちは雑誌発売から数日間の間、その対応に追われるのであった。
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初めての小説投稿ではありますが、小説化、漫画化目指して頑張ってます。
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