第39話 雑誌の取材
お世話になっております。ヘイホーみりと申します。
この作品を選んでいただきありがとうございます。
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次の日の朝、ギルドの1階には『太陽の幼樹』のギルドメンバーが全員集合していた。
「さあ、今日の昼からは《月刊ニューヒーローズ》の取材だ!……といっても何か特別なことをするわけでもないし、みんなはいつも通りでいいからね!」
タカラは笑顔でそう言う。
「いっ、いつも通りって言われたって緊張しちゃうよ……」
「……だよな。あの《月刊ニューヒーローズ》だもんな。まさか俺たちがあの雑誌に載るなんて……」
「楽しみだね!」
「ブランは気楽そうでいいですね。私なんて昨日から緊張しっぱなしですよ」
そう言いながら、ブラン以外はみんな緊張している様子である。
「《月刊ニューヒーローズ》ってそんなにすごいのか?」
ガンテが不思議そうにそう尋ねる。
今まで一人で冒険者をしていたせいか、《月刊ニューヒーローズ》を知らない様子である。
「すごいなんてものじゃないよ! 世界で最も読まれている雑誌だし、冒険者なら一度は載ってみたいって誰でも思うはずよ! まさかそれに取り上げられるなんて夢のようだわ!」
セトは興奮しながらガンテにそう伝える。
「そ、そうか……」
ガンテは興奮しているセトに少し引き気味でそう言う。
「みんな取材は昼からだから、緊張しすぎていざ取材の時に疲れているなんてことはないようにね」
タカラはみんなの様子に苦笑しながらそうくぎを刺す。
そして時間はあっという間に過ぎていき、ペンギーニ達が『太陽の幼樹』に到着する。
ペンギーニがギルドのドアを開けるとタカラが出迎える。
「初めまして。『太陽の幼樹』のギルドマスターをしているタカラといいます。今回は取材を受けてくださりありがとうございます」
タカラがペンギーニにそう挨拶する。
「初めまして、《月刊ニューヒーローズ》の編集長のペンギーニです。こちらこそお話をいただきありがとうございます。今日はよろしくお願いします」
ペンギーニもそう言ってお辞儀する。
ペンギーニは頭をあげるとタカラを見つめる。
(この人がS級冒険者でギルドマスターのタカラね……なかなかのイケメンじゃない。でもぱっと見はそんなにすごそうには感じないわね)
ペンギーニはそう思いながらタカラを観察している。
(ものすごく美人な人だね。スタイルも抜群だし、明らかに一人だけ異彩を放っている……それにしてもこの人すごい見てくるな……僕が何か気に障ることでもしたかな?)
タカラはペンギーニを見てそう思いながら、ペンギーニのステータスを確認してみる。
ステータス
体力:B
魔力:E
パワー:E
スピード:E
知力:S
器用さ:B
スキル:<カリスマ>
(スキル:<カリスマ>か。どうりでひときわ異彩を放っているわけだ。世界で最も読まれている雑誌の編集長なのも納得だね)
タカラはペンギーニのステータスを確認するとそう思う。
タカラとペンギーニがお互いを観察していると、
「では早速始めていきましょうか」
ローラのその一言で取材が始まる。
ギルドメンバー1人1人に担当の者がつき、それぞれで取材するといった感じである。
みんな緊張しているが、難なく質問に答えていっているようだ。
そしてみんなが答えている様子を2人の女性が動き回りながら画像として記録できる機械で画像に収めていく。
後で雑誌に載せるために撮っているのだろう。
タカラの取材にはペンギーニがつく。
「それではタカラさん、よろしくお願いします。まずはどのような思いでこのギルドを立ち上げたのか教えてください」
ペンギーニがそう尋ねる。
「世界にはたくさんのギルドが存在し、ギルドごとに様々な目標をもって活動していると思いますが、僕は世界一のギルドが作りたくてこのギルドを作りました」
ペンギーニの質問にタカラは迷うことなくそう答える。
「……世界一のギルドですか?」
ペンギーニはぽかんとした様子でそう聞きなおす。
心なしか呆れているようにも見える。
「はい、世界一のギルドです。今はまだ小さな町の小さなギルドかもしれませんが、必ず世界一のギルドになってみせます。嬉しいことに最高のメンバーが集まってきてくれていますし、みんなとなら達成できると信じています」
タカラはペンギーニを真っすぐ見ながら笑顔でそう答える。
ペンギーニはその様子を見てタカラが本気で言っているのだと確信する。
(本気で言っているの? この世界には強いギルドなんてごまんと存在するのよ? このギルドにその可能性があるとは思えないけど……)
ペンギーニは心の中でそう思うが表情には出さない。
ペンギーニは世界最大のギルド都市「ストローグ」を拠点としており、《月刊ニューヒーローズ》の編集長として今まで様々なギルドを取材してきた。
そして、今までいくつものギルドを見て来たからこそ、そのように思ってしまうのである。
ペンギーニなりに根拠を持ってそう思っているのだ。
その後もペンギーニの質問は続いていき、無事取材は終わる。
他のメンバーも無事取材を終わらせたようだ。
「それでは最後に記念撮影をしたいと思います。最初に『太陽の幼樹』のみなさんで一枚、そのあと編集長も含めて一枚お願いします」
ローラがそのように指示を出す。
『太陽の幼樹』のメンバーが記念撮影のために準備をしていると、ペンギーニがある2人に目を付ける。
「あなたたち……《月刊ニューヒーローズ》のモデルやってみない?」
ペンギーニは突然そうセトとマキに話しかける。
《月刊ニューヒーローズ》には、美男美女の冒険者たちや今話題の冒険者たちのファッションコーナーというコーナーがあり、これも《月刊ニューヒーローズ》が人気の理由の一つである。
「えっ!? えっと……」
「えっ、わっ私ですか!?」
セトとマキは突然のペンギーニの提案に驚きを隠せないでいる。
『太陽の幼樹』の他のメンバーもみんな驚いているようだ。
「ええ。あなたたちはルックスも申し分ないし、『太陽の幼樹』が紹介されるのと同じタイミングで読者に人気のファッションコーナーに出れば『太陽の幼樹』もより多くの人に知ってもらえると思うわ。悪い話ではないと思うけど、どうかしら?」
ペンギーニは2人に尋ねる。
セトとマキはどうすればいいかわからないという様子でタカラのほうを見る。
「2人とも、やってみなよ。ペンギーニさんの言う通り『太陽の幼樹』がもっと多くの人に知ってもらえるきっかけになると思うし、それに《月刊ニューヒーローズ》のファッションコーナーに出れるなんてこんなチャンスめったにないよ!」
タカラは笑顔でそう言う。
すると2人の顔がパッと明るくなり、
「「やらせてください!」」
と元気に返事をする。
どうやら2人ともやってみたかったようだ。
「わかったわ。では、2人は明日もう少し撮影ということでお願いね」
ペンギーニは2人にそう言う。
こうしてセトとマキは《月刊ニューヒーローズ》のモデルとしてデビューすることになったのである。
《月刊ニューヒーローズ》の取材も無事終わり、ペンギーニ達は帰り支度を始める。
「ペンギーニさん、今日はありがとうございました。ペンギーニさんにもお会いできてよかったです」
タカラはペンギーニにお礼を言う。
「こちらこそありがとうございました。私もタカラさんに会えてよかったです。これからもよろしくお願いします」
ペンギーニもそのようにお礼を言う。
「今回の取材の記事とセトさんとマキさんのファッションコーナーは来月号に掲載される予定です。予定としては4ページ、セトさんとマキさんのファッションコーナーも合わせると5ページほどでしょうか。そのつもりでお願いします」
ペンギーニがタカラにそう伝える。
「えっ!? そんなに掲載してもらえるのですか!? 僕たちはまだ設立したばかりの小さなギルドなので掲載されても1ページだと思っていたんですが……」
タカラが驚いたように聞き返す。
まさかそんなに掲載してもらえるとは夢にも思っていなかったのだろう。
「はい、その予定です。ここに来る前にダンロッドさんのところへあいさつに行ったのですが、その時にお願いされましてね。ダンロッドさんがあなたたち『太陽の幼樹』をひどく気に入っているようで押し切られてしまいました」
ペンギーニは苦笑いしながらそう言う。
ペンギーニの口から発せられたまさかの事実にタカラは開いた口が塞がらないでいる。
(ダンロッドさんがそんなことを? 本当に僕たちのことをそんなにも思ってくれていたなんて。今度またお礼をしに行かないと)
タカラは心の中でそう思う。
「ダンロッドさんがこんなに肩入れするなんて驚きでしたわ。そう思うと、世界一のギルドになるというのも可能性があるのではと思ってしまいますね」
ペンギーニはそう言いながらニコッと笑う。
その笑顔はこの世のものとは思えないくらい美しい。
それに、ペンギーニは普段あまり笑わないのでたまに笑った時のギャップがすごい。
タカラもそのギャップにやられたのか、タカラはペンギーニの笑顔に顔を赤らめながらドキッとする。
「それでは、また取材できることを楽しみにしています」
ペンギーニはそう言って『太陽の幼樹』を去っていくのであった。
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初めての小説投稿ではありますが、小説化、漫画化目指して頑張ってます。
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