第30話 人気急上昇
お世話になっております。ヘイホーみりと申します。
この作品を選んでいただきありがとうございます。
誤字・脱字、おかしな点がありましたら教えていただけると嬉しいです。
明日は5話分投稿する予定です。よろしくお願いします。
ベレス山脈の一件から数日が立ち、町の警戒も解かれ、町には再び平穏が訪れていた。
町の人たちはいつも通り仕事へと向かい、冒険者協会もいつも通り冒険者でいっぱいである。
タカラのギルド『太陽の幼樹』でも、ロックドラゴンやサウザンドウルフの討伐の後、冒険者協会への報告や町の警戒、倒した魔物の素材集めなどの対応で忙しくしていたのだが、やっといつもの落ち着きを取り戻していた。
「みんな、今回は本当によく頑張ったね!」
「そうですね。今回は本当によく頑張りました」
タカラとロキは笑顔でそう言い、みんなをねぎらう。
「やっと落ち着いてきたし、今日はみんなでお疲れ会ということでパーティーをしようと思う! 冒険者協会からもたくさん報酬金をもらったしね!」
タカラは笑顔でそう言う。
今回の一件で、ロックドラゴンの討伐、サウザンドウルフの群れの討伐、さらにそれらの素材なども合わせて3000万モルの報酬金を冒険者協会からギルド『太陽の幼樹』に与えられた。
冒険者協会はもっと支払うべきだとは言っていたが、始まりの町「コト」の冒険者協会ではそこまで金銭面に余裕があるわけではないので今回は3000万モルということになったのだ。
だが、3000万モルというのはかなりの大金である。
セトがサウザンドウルフを倒したときは550万モルだったので約6倍弱の金額である。
それに、タカラ達はお金のために町を救ったのではない。
町に被害がなく、いつも通りの生活が戻ってくれればそれでいいのだ。
「私も今日はいつも以上に腕によりをかけてごちそうを作りましょう!」
ロキもそう言いながら腕まくりをしている。
かなりやる気のようだ。
ロキのその一言にみんなの目はキラキラと輝きだす。
「やったー!」
「……それは楽しみすぎる」
「いっぱい食べれるね!」
「本当に頑張ってよかったです!」
セト、ムサシ、ブラン、テルルの4人は大喜びである。
「ただいまー!」
ちょうどタイミングよくマキがギルドに帰ってくる。
町の西側にあるフルーツタルトのお店の店長であるショコラに呼ばれて出かけていたのである。
マキは両手いっぱいにタルトの入った袋を持っている。
「ショコラさんがこんなにたくさんフルーツタルトをくれたの! この前のロックドラゴンの襲撃で町を助けてくれたお礼だからみんなで食べてって!」
マキはそう言いながらもらってきたタルトを机に置く。
それを見た4人はさらに目を輝かせる。
(こんなにタルトくれるなんて! またショコラさんのところに行ってお礼言わないと!)
セトは嬉しそうにしながらそう思う。
「みんながロックドラゴンを倒したことで町に被害が出ずに済んだんだ。このタルトもそのお礼ということだね。みんながしたことが目に見える形で報われてよかったね」
タカラはみんなを見ながらそう言う。
4人は今回自分たちがロックドラゴンを倒したことでどれだけの人の役に立ったのか、しみじみと感じる。
「このタルトもパーティーの時にみんなで食べようか! パーティーの準備ができるまでまだ少し時間がかかるからみんなはしっかり休んで疲れをとっておいで」
タカラはニコッと笑いそう言う。
「「「「はーい!」」」」
4人は元気よく返事をする。
パーティーまで時間があるので、今日は4人で町を散歩することにした。
しばらく歩くと、町の中心街に着く。
4人が中心街を歩いているとあちこちから4人のことを噂している声が聞こえてくる。
「あっ! あの4人組って『太陽の幼樹』のメンバーだよね! かっこいい!」
「なんでもあのロックドラゴンを倒したらしいぞ」
「お前ら、今回はありがとよ! 助かったぜ!」
「セトちゃーんこっち向いてー!」
今回の一件でギルド『太陽の幼樹』は町中の噂になり、あっという間に町で人気のギルドになってしまった。
さらに、今回は実際に4人がロックドラゴンと戦っていたところを見ていた冒険者がいたので噂が加速度的に広まったのだ。
そのおかげもあってか、実際にロックドラゴンと戦った4人は町でかなりの有名人になっていた。
「……俺たちすっかり有名人だな」
その様子を見ながらムサシは言う。
「わわわっ、ど、どうしましょう」
テルルはかなりテンパっている。
「わーい、みんなボクたちを見てるよ!」
ブランは嬉しそうにそう言いながら手を振っている。
「ちょっとブラン、やめてよ! 恥ずかしいでしょ!」
セトはそう言いながら、ブランの手を押さえている。
4人がいるという噂をかぎつけて、4人の周りにはどんどん人が集まってきて人だかりができている。
その人だかりの中に4人をにらみつける集団がいた。
その集団はみんな防具や武器を身に着けている。
どうやら冒険者のようだ。
そして、防具の胸のあたりには黒い豹のマークがある。
この町一番のギルドと言われている『疾風の黒豹』のメンバーである。
「くそ、あいつら調子に乗りやがって! ロックドラゴンを倒したのだってどうせたまたまだろ!」
「俺たちがこの町で一番だということに変わりはないよ」
「まあ、見とけって。必ず痛い目に合わせてやる」
そう言いながら『疾風の黒豹』の集団は4人から離れ姿を消す。
どうやらこのまま黙って見ているつもりはないようである。
セト、ムサシ、ブラン、テルルの4人はしばらくしてからギルドに帰ってきた。
「あー疲れた! 有名人になるのも大変だね!」
セトはギルドに帰ってくるなり大きな声でそう言う。
ムサシ、テルルの2人も同意するようにうなずいている。
「まあまあ、それだけ皆さんが期待されているということでしょう。さあ、ごちそうの準備ができています。冷めないうちにみんなで食べましょう!」
ロキがそう言うとみんなが席に着く。
「じゃあ改めて、今回はみんなお疲れ様! 本当によく頑張ったね! この調子でこれからも頑張っていこう。目指せ世界一のギルド! かんぱい!」
「「「「「かんぱーい!」」」」」
タカラの乾杯の音頭でパーティーが始まり、みんなが一斉にごちそうを食べ始める。
今日のごちそうは今まで見たことのないようなごちそうばかりである。
みんなはそれをおいしそうに食べている。
(このギルドを作って本当に良かった。僕は幸せ者だ。今はまだ小さなギルドかもしれないけど必ず世界一のギルドになってみせる!)
みんなが楽しそうにしている様子を見ながらタカラはそう思う。
その日は夜遅くまで盛り上がり、みんなそのまま寝てしまうのであった。
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