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第23話 それぞれの修行

お世話になっております。

ヘイホーみりと申します。

この作品を選んでいただきありがとうございます。

誤字・脱字、おかしな点がありましたら教えていただけると嬉しいです。


(ねえねえ、天羅?)


(なあに、空羅?)


(あの男、僕たちのことに気づきそうだったね!)


(たしかにあの男はただ者ではないわね。何か感じ取っていたわね)


(でも楽しみだね! あの男といることでムサシもっと強くなれるよ!)


(そうね、空羅。楽しみに待ちましょう)


(そうしよう!)


そう言いながら2人は今日も楽しそうにけらけらと笑っている。



今日もセトとムサシはカインとともに修行を行っている。

今日はセトとムサシが模擬戦を行っており、カインは見守っているという感じだ。


「おい、セト! そのコンビネーション何回目だよ! もう見飽きたぞ! 新しいの出せ新しいの! それと魔法もっと使え! まだまだ使えんだろ!」


カインはセトに対して檄を飛ばす。


「ムサシ、お前いつまでちんたらしているつもりだ! さっさと最高の状態まで持って来いよ! もっと没頭しろ!」


カインはムサシに対しても檄を飛ばす。

カインとの修行からもう1週間経つがずっとこの調子だ。

修行の時は2人ともずっとカインに指摘され続けているという感じである。

しかし、修行が終わり、休憩の時間になるとちゃんとほめてもくれるのだ。

カインはこう見えて意外といいやつなのである。


(まだ1週間しか経っていないが、成長が著しいな。指摘したことをすぐに改善しようとしてくる。俺との模擬戦でも盗むものはしっかり盗んでくるしな)


カインはそう思う。

いつも2人に指摘ばっかりしているものの、2人の成長速度には舌を巻いていた。


「よーし、もういいぞ。今日の修行は終わりだ。よく頑張ったな」


カインがそう言うとセトとムサシはその場に倒れこむ。

2人ともへとへとな様子である。


「はあはあ……私たち明らかに強くなってるよね?」


セトがムサシにそう聞く。


「……うん、間違いなくそう思う」


ムサシはそう言いながらセトのほうを見る。

まだ1週間しか経っていないが、2人とも自分たちが強くなっているという実感があるようだ。

2人がしゃべっているとカインが2人のもとにやってくる。


「2人ともいい感じだな。セトは次はスピードの抑揚を意識しながら戦ってみろ。わざと遅いスピードを戦闘に取り入れることで速いスピードがより強調される。トップクラスのスピードを持つセトならなおさらだ。相手もセトのスピードによりついてこれなくなるだろうな」


カインはセトにそうアドバイスする。

セトは深くうなずく。


「ムサシもだいぶ良くなってきたが、もっと早く最高の状態に持っていけるようにしたいな。今度座禅でも組んでみるか? 俺も若い頃毎日やっていたんだぜ。集中力も増すし、自分と向き合うきっかけにもなる」


「……はい、やってみたいです」


ムサシは即答する。

カインの言うことに間違いはないという様子だ。


「よし、じゃあムサシは今度からそれも修行に取り入れるか」


カインはそう言うと2人に手を貸し立たせる。


「お前ら帰るぜ!」


カインがそう言うと、3人は仲良く帰って行った。



一方その頃、タカラ、ブラン、テルルの3人のほうでも修行が開始されていた。


「さあ、僕たちのほうでも修行をやって行こうか。テルルは僕との修行は今回が初めてだね。改めて確認だけど、魔法で最も重要なものは何だかわかるかい?」


タカラがテルルにそう聞く。


「想像力ですよね」


「そうだ」


テルルの答えにタカラはそう言ってうなずく。


「もしかしたら回復魔導士(ヒーラー)に想像力なんて関係ないと思っている人もいるかもしれないけどそれは違う。回復魔法も魔法だから想像力が影響するし、回復量や回復範囲なんかも変わってくるんだ」


タカラはそこまで言うと、再びテルルのほうを見る。


「テルル、君には散歩をしてきてもらいたい」


「散歩……ですか?」


テルルはとても不思議そうに言う。

タカラに思ってもみなかったことを言われたからであろう。


「そう、散歩だ。町の中でも森でも川でも草原でもいい。今まで気にしていなかったことまで気にしながら散歩をするんだ。そうすれば今まで気づけなかったことがたくさん見つかるだろう。それを繰り返しながら想像力を(やしな)うんだ。それともう一つ、自分が最も癒されるものを見つけてほしい。ものでなくても、空間とかでも構わない……できそうかい?」


タカラはテルルの目を見て言う。


「はい。やってみます」


テルルはそう答える。


「よし、じゃあ行っておいで!」


「はい!」


タカラがそう言うと、テルルは元気に返事をして町のほうへと歩いて行った。


「さて、次はブラン、君だ」


「遅いよ。早くやろうよ!」


「ごめんごめん」


タカラは苦笑しながら謝る。

タカラはブランのステータスを確認する。


ステータス

体力:C

魔力:S

パワー:E

スピード:B

知力:S

器用さ:S


スキル:<並列魔法>


「ブランは今、スキル:<並列魔法>で同時にいくつの魔法を発動できる?」


タカラがそう聞くと、


「3つだよ」


「じゃあ、僕との修行で5つまで発動できるように頑張ろう」


タカラがそう言うとブランの顔が珍しく(くも)る。

タカラは簡単に5つと言ったが、ブランの年齢、冒険者としての歴を考慮すると、すでに3つ同時に発動できるほうがおかしいのだ。

それをさらに5つに増やすというのだからブランの顔が曇るのも無理はない。


(さすがにいきなり5つは厳しすぎたか?……いや、ブランなら必ずできるはずだ!)


タカラは心の中でそう思う。


「ブラン、もしかしてできないと思っているのかい? ブランらしくないね。できないと思っていたらできるものもできないよ。僕はブランならできると思っているから提案してるんだ」


タカラはブランの目を見ながらそう言う。

ブランもタカラの話を真剣に聞いている。


「それに、ブランならもう一つの課題をやっているうちに自然と出来てくるかもしれないよ?」


「もう一つの課題って何?」


ブランがタカラに尋ねる。


「じゃあ、まず一つ質問だ。並列魔法の強みって何だと思う?」


「魔法を2つ以上同時に使えること?」


「正解だ。でも並列魔法にはさらに上の使い方がある。それは複合魔法だ」


読んでくださりありがとうございます!

初めての小説投稿ではありますが、小説化、漫画化目指して頑張ってます。

もしよろしければブックマークに追加、そして下の評価☆☆☆☆☆を押して応援していただけると嬉しいです。

モチベーション上がります!

そして、コメントや感想などもお待ちしています!

よろしくお願いいたします。

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