第2話 ギルド設立
お世話になっております。
ヘイホーみりと申します。
この作品を選んでいただきありがとうございます。
誤字・脱字、おかしな点がありましたら教えていただけると嬉しいです。
この前の飲み会から丸一日たったがまだ頭が痛い。
あの日は飲みすぎたし、騒ぎすぎた。
みんな別れが寂しかったのだ。許してほしい。
ただ、このままぼーっとして今日一日を無駄にするわけにはいかない。
世界一のギルドを作るとみんなと約束したのだ。
そのためにも行動に移さないといけない。
(まずはギルドを設立するところからだね)
タカラはそう思い、準備をして冒険者協会へと向かう。
冒険者協会とは、基本的に冒険者がクエストを求めていく場所であり、クエストの受注、報告、報酬の受け取りをする場所である。
もちろんそれだけでなく、素材の売買、ギルドの設立、ギルドの解散、ギルド対抗戦の申し込みなどもできる。
町に1つは必ずあり、町の大きさに比例して冒険者協会の数も増えていく。
始まりの町「コト」はお世辞にも大きな町とは言えないが、冒険者協会は2つある。
(魔法で加速していってもいいけど、いい人材が見つかるかもしれないし歩いて行こうかな)
タカラはそう思い、歩いていくことにする。
冒険者協会までは歩いて30分ほどであろうか。
(やはりいい人材はそう簡単には見つからないね)
結局いい人材は見つからないまま冒険者協会までたどり着く。
冒険者協会には多くの冒険者が集まっており、そこそこにぎわっている。
(ここはいつも人が多いね。それに、冒険者をやっているだけあってステータスがなかなかな人もちらほらいるけど多分もうすでにどこかのギルドに入っているだろう)
そう思いながら受付へと進むと、受付には色白できれいな女性が座っている。
「こんにちは、マイさん」
「あらこんにちは、タカラさん。今日は一人なんですね。クエストの受注ですか?」
パーティーを解散したのはつい最近のことなので、マイはまだ知らないようだ。
「いや、今日は違うんです。実はギルドの設立をしたくて」
「タカラさんギルドを設立するんですか!? それはまた突然ですね」
マイは驚きながら言う。
タカラは元S級パーティーのメンバーで個人としてもS級冒険者であるし、まだまだ冒険者をできる年齢でもあるので、まさかギルドを設立するとは思わなかったのだろう。
「しかし、タカラさんが設立するギルドでしたら、応募が殺到するかもしれませんね。なんといってもあのS級パーティー『神秘の陽樹』のメンバーですし」
「いえいえ、そんなことはありませんよ。カインやトルーならそうかもしれませんが、僕はただの支援魔導士なので目立つような役職ではないですし……それに『神秘の陽樹』は解散してしまったんですよ」
「あっ、そうだったんですね。それは申し訳ありません。でも、タカラさんもカインさんやトルーさんと同じS級冒険者なので絶対大丈夫だと思います」
マイはそう言いながらニコッと笑う。
「ありがとうございます。そう言ってもらえると嬉しいです」
そう言ってタカラもニコッと笑い返す。
「それではこちらがギルド設立に必要な書類になります。必要事項を記入してください」
タカラは言われた通り、名前や自身のランク、ギルド名などを記入していく。
「これでお願いします」
そう言ってマイに手渡す。
「ありがとうございます。それから、ギルド設立のための初期費用として50万モル必要なんですが、今日お持ちになられていますか?」
(50万モルか。思っていたより高いね。まあ全然払えるんだけど)
そう思いながら50万モルぴったりをマイに渡す。
今までS級パーティーとして活動していたのでお金はたんまりと持っている。
「はい、ありがとうございます。ではこれで申請は以上となります。明日からギルドとして活動できると思いますよ」
「ありがとうございます。当分はここで活動していくことになると思うのでこれからもよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いいたします。タカラさん、頑張ってくださいね」
マイはそう言って、またニコッと笑う。
(マイさんの笑顔にはいつも癒されるね)
タカラはそう思いながら再びニコッと笑い返し、軽くお辞儀をして冒険者協会を後にした。
(さてと、ギルドの設立もできたし、次は拠点となる場所探しだ)
タカラはそう思いつつも、迷うことなくある方向に向かって歩き始めていた。
(ロキさんに会うのも久しぶりだね)
タカラはそう思うと、足取りが早くなった。
読んでくださりありがとうございます!
初めての小説投稿ではありますが、小説化、漫画化目指して頑張ってます。
もしよろしければ、評価の☆☆☆☆☆を押していただけると嬉しいです。
モチベーション上がります!よろしくお願いいたします。