1の7 大騒ぎの入学式⑤
小説って色々なジャンルがあって面白いですよね。
やっぱり私はチート好きですが、ストレス発散がその理由です(*゜∀゜*)アヒャ
「それではこれから第31回、王立エルセイン学園、入学式を挙行致します。」
司会の女性の先生が入学式挙行を宣言した。
そうして国歌斉唱、校長先生の言葉、来賓紹介及び挨拶。
全て滞りなく進んでいく。
国歌?勉強した!
エルセイン王は...なぜか保護者席の近くで豪華な椅子に座っていた。
あなた来賓でしょ。どう考えても。
ほら来賓代表挨拶の人、あなたの方見て緊張しまくってますよ。
本当はこれもあなたが話すはずだったでしょうに。
本当に何やってるんですか。
来賓挨拶も終わると在校生代表挨拶になった。
すると見たことある青年がステージに上がった。
「在校生代表、生徒会長のデニア・ウェン・エルセインだ。まずこの良き学園で君達を出迎えられたこと、私はとても嬉しく思う。そして何より君達は沢山の入試者の中から選ばれた。本当におめでとう。是非私達のように日々学業や、魔法等の実技に専念してほしい。今日は君達の記念すべき学園初日だ。私達からのささやかな歓迎の気持ちだ。...皆んな来てくれ。」
あー王子様でしたか。
そう言うと会長のデニアを中心に沢山の人が出てきた。
その人達は会場に向けて手の平を向けると...
「「「「「☆○%#8....@$!」」」」」
ここからでは遠くてよく聞こえなかったけど何かを唱えた。
するとカッ!会場の数カ所が光り、そこから色々な色の何かが湧き出した。
これは魔力だ。
赤、青、黄、緑、紫、橙、白の魔力が7ヶ所から湧くと、新入生の周りを取り囲むように回り始めた。
回りながら少しづつ上昇させて新入生のいる場所の真上に球体を形成する。
そしてそれを一気に霧散させた。霧散させた魔力は完全にすぐ消えるわけではなく少し残るので、まるで雪のようにチラチラと舞っていた。
ワァァァァ!
ウォォォォ!
会場からは歓声が聞こえ、一歩遅れて拍手が起こった。
「今年はさらにすごいですな。さすがは殿下だ。」
「本当にそうですな。」
周りにいる先生がこのパフォーマンスに率直な感想を述べる。
どうやらこのようなパフォーマンスは毎年行われているらしい。
「先輩達、すごいですね。僕には到底出来そうにないですよ。」
エレクが感動したように言う。
「そうだね、僕もこの規模は練習しないと上手く行きそうにないかなー。」
「練習したらできるんですか...!?」
エレクが驚いた用に言う。
「多分練習さえすればエレクもできるよ!」
「それを信じて頑張ります!」
さて、ルサイユ達の方は、
「魔力の大きさがすごい...あれだけの大きさの視認できる魔力の流れを生み出すのに一体どれだけの魔力が使われているのかしら...まず一人の出す魔力を100と仮定すると...」
「お、おい、マチルダー?」
思考に耽るマチルダにルサイユは困りきっていた。
手を振っても気づかないとは...
マチルダは魔法が大好きなんだね!
確かにこういうのを見せると、エレクのように学習意欲を刺激されるいい機会になるね。
僕も頑張ろっと。
(やりすぎて学園破壊しないようにね。)
「そんな事しないよ!?エメル!?」
エメル!急に!出て!来ない!で!
「ん、どうした?急に一人で喋って。」
ルサイユがマチルダを諦めてこっちに話しかけてきた。
「べ、別に何も!?」
「...そうか。」
なんとか...ごまかせた?
「...あとで問い詰めよう。」
...無理でした!
「それでは挨拶を終わります。君と過ごせる学園生活を楽しみにしています。ありがとうございました。」
そうデニア王子は締めくくると一礼してステージから降りる。
っていうか《君と》の所、こっち見てたよね、うん。知ってるんだ。...当たり前か、
「次は、新入生代表挨拶。新入生代表、セフィリア・ウェン・エルセイン様。お願いします。」
司会の先生がフィアの名前を呼んだ。
...だからフィアは緊張してたんだ...
「はい!」
しかし、フィアは緊張を感じさせない返事をした。
...大丈夫そうだね。
そしてステージに上がり、拡声の魔道具で決めていたであろう挨拶の言葉を話す。
「初めまして、新入生代表のセフィリア・ウェン・エルセインです。この良き日に、良き仲間と偉大な先生方、頼りになる先輩方、そして今まで支えてくださった保護者の方々に見守られ、ここで挨拶ができる事を光栄に思います。そして我々新入生はまだまだ未熟で至らない所もあるかと思います。しかし精一杯の努力を重ね、成長していきますので、これからどうかよろしくお願い致します。」
そしてフィアは一礼する。すると、
ワァァァァ
パチパチパチパチ....
割れんばかりの歓声と拍手がわいた。
流石フィア。大成功だね。
それが伝わったのか、もしくはこれからあることに対してなのか、フィアはアレンにウインクをする。今回の場合はおそらく両方だろうが。
さぁ、僕の出番だ。国王一族はサプライズにする気満々だから。バレないように...皆んなからは見えないところにスタンバイしよう。
予定通りに。
(ご主人様、大丈夫です。もし皆んなが怖がってよりつかなくなっても私はずっとお側にいますから。)
(ありがとう。エメル。その時はよろしくお願いね。)
スゥー ハァー
「ん?おいアレン、どこか行くのか?」
「ちょっとお花を摘みに行ってきますね。」
「そうか。次は国王様のお話だ、早めに帰ってこいよ。」
「うん。すぐに帰るよ。ついでにちょっと悪戯をしてからね。」
次回で入学式編完結の予定です。
そろそろ進展が欲しいですが案がまだ浮かんできませんorz