実力行使するしかないっしょ
「そんな! クラスの皆まで操って、悪魔ちゃんはなんて卑怯なの!」
愛流華奈が怒りに満ちた声で悪魔ちゃんに抗議する。
「ハア? 卑怯も何もオレ様、悪魔だぜ? アルカナ、お前さ、悪魔を一体何だと思ってるわけ? 悪魔に良心なんてあるわけないだろ? 卑怯だろうが何だろうがオレ様のやりたいようにやる、それが悪魔さ! ケケケケッ」
悪魔ちゃんは天井に逆さまにぶら下がりながら、意地悪く笑うと、
「アルカナが自分から裸になろうとしないんじゃ、実力行使するしかないっしょ。お前たち、やっちまえよ」
と、天井からクラスメイトたちを見下ろしながら言った。
「愛流華奈さん、クラス委員長のこの青峰貴梨花が、あなたを生まれたときのままの一糸纏わぬ姿にして差し上げますわ!」
クラス委員長の青峰貴梨花が、その青髪のツインテールを揺らして、切れ長の目をトローンとさせながら、愛流華奈に襲いかかる。
「ぼ、ボクはぁ、ホントは二次元の女の子にしか関心ないんだけどさあ、き、急に愛流華奈ちゃんとかいう子のヌードが見たくなったんだよね! リアルの女の子の服を脱がすだなんて、こ、興奮しちゃうなあ!」
四谷一郎太がトローンとした目で、鼻から息を荒く出しながら、愛流華奈に掴みかかっていく。
「お、俺も脱がしたい!」
「わ、私も脱がしたいわ!」
クラス中の男子も女子も一斉に、服を脱がそうと愛流華奈に掴みかかっていく。
「キャーッ。やめてえ!」
愛流華奈の悲鳴が教室中に響き渡った。
「やめろおっ! やめるんだああああっ!」
突然、一人の男子の怒鳴り声が教室の空気を斬り裂いた。
「ウワアアアアアッ!」
清陀が叫び声をあげたまま、愛流華奈に押し寄せるクラスメイトたちを一人、また一人となぎ倒していく。
ドサッ、ドサッ、と音をたてて床に崩れ落ちていくクラスメイトたち。
「清陀さん……」
清陀がクラスメイト全員をなぎ倒すと、そこには涙目になって清陀を見つめる愛流華奈の姿があった。愛流華奈の着ている制服には多少の乱れはあったが、愛流華奈が必死に抵抗したおかげで、服は脱がされずに済んだようだ。
「愛流華奈ちゃん……無事で良かった」
清陀が一言、愛流華奈に声をかけると、
「ワアッ」
と泣き出した愛流華奈が清陀に走りより、その身体に抱きついた。
「清陀さん、助けてくれてありがとう。ありがとう……」
愛流華奈は清陀の胸に顔をうずめると何度も何度も繰り返し、清陀に礼を言うのだった。




