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これが私の実力なのですよ!

「まあっ、愚者ちゃん凄いわ! よく頑張ったわね!」

 愛流華奈は愚者ちゃんの頭を撫でて褒めるのだった。


「エヘヘーッ! やっぱり諦めないで頑張り続けることが大事だねーっ!」

 愚者ちゃんは得意げになって笑った。


「クウウーンッ! 信じられませんです! 『るてるて坊主』の方がよっぽど効果があると思ったですのに、雨乞いなんかで本当に雨が降るだなんて! 衝撃の事実に目からうろこなのですワンンンッ!」

 シエンヌがその身を仰け反らせながら驚く。


「どうです! 神の力は偉大でしょう! これが私の実力なのですよ!」

 雨乞いを終えた女教皇ちゃんが三日月の杖を片手に、ドヤ顔で愛流華奈の前に立ちつくした。


「さすが女教皇ちゃん! 女教皇ちゃんの雨乞いのおかげでホルスの目の炎もなんとか消せそうよ!」

 愛流華奈が女教皇ちゃんに拍手をして褒め称える。


「私の真の力を分かっていただければ、それで良いのです!」

 女教皇ちゃんは満足そうにウンウンと頷くと、

「……では、私は役目も果たしましたし、カードに戻るといたします! また困った時にはこの女教皇をいつでも呼びなさい。神の力で何でも解決して差し上げますよ!」

と言って、ボムッ、と水色の煙にその姿を変え、『女教皇』のカードの中へとスウウ~ッと吸い込まれていった。


「うわあっ、女教皇ちゃんって結局、威張っていただけだったなあ……」

 清陀がカードに戻っていく女教皇ちゃんの姿に呟いた。


「まあ、これで良かったんですよ……女教皇ちゃんも満足してカードに帰ってくれたわけですし……」

 愛流華奈はそう言いながら、『女教皇』のカードと、輪の外に降る雨を嬉しそうに眺め続ける愚者ちゃんの姿とを見やり、微笑んだ。



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