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さあ、輪の中へ!

「ありがとう、世界ちゃん!」

 愛流華奈は世界ちゃんに礼を言うと、

「これなら、もし火がまだ燃えていても大丈夫です! さあ皆さん、輪の中に入りましょう!」

と、自ら率先して月桂冠の輪の中へと足を踏み入れた。


「うっわわーい! アタシも入るうーっ!」


「クウウーンッ! シエンヌも入るですワン!」


「あいや、我輩もお邪魔いたすとするのですかな!」


 愚者ちゃん、シエンヌ、魔術師ちゃんも月桂冠の輪の中に続けて入り、

「僕も入るよ!」

と、清陀も輪の中に足を踏み入れる。


 一人、また一人と輪の中に入るたびに、周りを取り囲む月桂冠の大きさが広がっていく。


「さあ! 魔人ラヴァーズちゃんたちも入りなよ!」

 輪の中から清陀が輪の外に向かって呼びかける。


「うん! お邪魔します! ね? アベル?」


「そうだね! お邪魔だね! ね? カイン?」


「まあ、この輪の中も楽園なのですね! わたくしもぜひお仲間に!」


「ほお! 最終戦争ハルマゲドンが起きてもこの中なら、わらわも生き残れるのお!」


「ワシも余生をこのような安全な場で過ごしたい」


「グワッ、グワッ」


「ガルルルッ」


 カインとアベルに続き、イヴとリリス、フードを被った大男、そして白鷲と赤いライオンが輪の中へと入る。


 さらに、バサバサッ、と翼を羽ばたかせてオルフェウスの卵もそれに続いた。


「アルカナさん、ご主人様、本当にありがとうございます……」

 最後に魔人ラヴァーズが輪の中に足を踏み入れた。


 すると、波打っていた月桂冠の輪が元通りに落ち着き、発していたエメラルドグリーンの輝きも消えた。


「ではでは早速レッツゴーッ!」

 世界ちゃんがバトンを振りながら行進を始める。


 世界ちゃんが歩くにしたがって月桂冠の輪も同時に前へと進んで行く。


「アルカナちゃんたち! 気をつけて行ってきてね……」


「ウォーンッ! 必ず生きて戻って来るんだぜ!」


 月ちゃんとルーヴに見送られるなか、月桂冠の輪が空間上に人間大に広がっていたトート・タロットの『恋人』のカードの中へと吸い込まれていった。


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