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ニート協奏曲第二番「最高!政治!最高!」

作者: まる

※友だちと酒を飲みながら書いたもののため、話が初めから破綻している身内受け作品です。ご注意ください。

「なんか楽に金を稼ぐ方法ねえかなぁ」

 この家のことならだれよりも知っている。狭い屋内の風景、音も匂いも慣れ親しんだ俺の城だ。

 だが、それを維持する金がない。この家で細々と住めればそれでいいのに。


 「太郎、ご飯の時間よ」雅子だ・・・・。雅子とは彼女でも母でもない。俺の友達のお母さんだ。

俺の家のことはマジで知っているが、その家も25日前に出てしまった。


 「何もないのかぁ~」

これからどうするかな…


「何かやりたいことはないの?」

 雅子が俺に問う。

「何もないから困ってるんだろ」

 雅子が苦い笑みを浮かべその場を去る。微妙な気持ちだ。外から流れる選挙カーの音が鬱陶しい。


 「選挙が始まるよ!今年の5月から選挙が始まるよ!!」

今はまだ2がつなのにうるさいいなあ!って」思った。


 とりあえず、今はゆっくり寝て頭を冷やそう。

それが毎日続いた…


「……いつの間にか5月になってしまった」

 どうする。何の準備もしていないが、選挙に行くか?

「あなた、選挙に行かないの?」

 雅子の声がうるさい。そんなことは分かっている。

「あぁ。行くよ」

 これ以上、うるさい声も聞きたくない。外に出るのも久々だな。……選挙か。


 選挙にはいったものの、俺にはどの党がどの公約を持っているか分からない。

地味党、民衆党、ココメイ党、国民の生活が一番党、維新の会等いろいろある!でも、正直に率直に単純に簡単に言ってしまうと、興味がさらさらない。


「どこでも、いいや。」

むしろ自分で党をたちあげるか。


「自分で立ち上げるとなると少しやる気が湧いてきたな。意外と人の前に立つのが向いているのかもしれないな」

 さぁ、まずは政治の仕組みをしらなければならない。そうなると、投票など無意味だ。全員敵なのだから。

「いや……その必要はないか」

 俺はニート。世間からすればはぐれ者だ。なら、はぐれ者なりのやり方で頂点に立ってやろうじゃないか。

「そうだな……雅子を使うか」


 雅子は俺のことが好きだ!これがニートの俺の持ち得る特殊能力【ニート勘】

雅子はシングルマザー、しかしこいつは絶対に金を持っている。今日は一年で一番ニート勘が冴える日5月5日だから、これは絶対だ!!!

 

俺はニート勘を信じて、雅子に近寄った。

「俺を選挙で当選させてくれ。当選したら、俺と結婚してくれ」


「えっ、いや……そんな……でも」

 雅子が動揺している。雅子からすれば想像しえない言葉だろう。だが、言葉とは裏腹に嫌悪感を感じない。資金源は手に入れた……いや、まだ障害は残っているが。

「なぁ、選挙で当選するにはどうしたらいい?」


 「私が、唯一太郎にできることと言えば、この名刺をあげることでしょうね」

そう言うと、雅子は一通のしみだらけの名刺を差し出した。

 

「この名刺は?」

「この方は、選挙で当選を何回もした、伝説の政治家よ。一回会ってみなさい」


 伝説の政治家か……郷には郷をと言うしな。

 るものは盗むべきだ。当然、最後は踏み越えていくけどな。


「しかし、この人は80年前に亡くなったの。その名は木下門左衛門重国きのしたもんざえもんしげくに」と雅子は声を荒げた。

なんでそんな人の名刺を渡すんだよ!と言いたい気持ちを抑えて太郎は沈黙した。

 すると雅子はさっきよりもずっと大きな声を出して『あなたの実のおじいちゃんのおじいちゃんなのよ!!!!!』


 おじいちゃんなのか!

 まさか…

「おじいちゃんにも出来たことで、あなたにできないことはないの」

「がんばってきなさい!」と肩を叩かれた。


 ひいじいちゃんが伝説の政治家……そして、俺にはその血が流れている。でも、どうしてそれを雅子が?

 雅子はしょせん友だちの母親……俺の親類ですらない……やはり、手を引いているのはあいつか。


 雅子の名刺を頼りに重国おじいちゃン当たってみよう!

きっと選挙とはコツをつかむ者が勝利をするゲームみたいなもんなんだ!という軽いニートの気持ちを胸におじいちゃんが何かを残してくれていると

期待しながら太郎は最寄りのバス停でバスを待った。


おじちゃんの家の重国に着いた。

「懐かしなぁ~」と思いながら、訪ねてみた。

書籍の方に足を運んでみた。


「これは……ひいじいちゃんが残した『伝説の政治の本』だ!」

 俺は、早速本を開いた。


ぱあああああああああああああああああああ

その瞬間あたりが静寂に包まれ、太郎は異次元のカナタにふっとばれてしまった。

 

ぼやけながらも、目を開いた。

「ここは…」

昔ながらの、街並みになっている。


 ぐるるるるるるる!!

 遠くから雄叫びが聞こえる。これはなんだ?

「ミノタウロスだ! ミノタウロスがでたぞ!」


ぐおおおおおおおおおおおお!!

あれは、確かにミノタウロスだ。上半身は牛、下半身は馬なシルエットが目に映える


 「ここは、やばい!」

早く逃げ出さないと…と思い逃げ出した。

足音が聞こえた瞬間、ミノタウルスがこちらを向き追いかけてきた。


 俺がひとつ歩を進めるごとに、ひとつミノタウロスが街を壊す。

 人間が長い年月をかけて作ってきたものを一瞬で……一瞬で……一瞬で?

「ミノタウロスの力、政治に使えないか?」おでも、そんなこお


しかし、それは常識的に考えて無謀だった。

太郎はとりあえずその場をしのぐため、近くのコーヒーショップに非難した。


 ここなら、安心だ。

コーヒーをのみながら考えた。

ミノタウルスの一瞬の力を選挙につかえるんじゃないか!


 ミノタウロスの一瞬の力。すなわち、バネと力の融合。強靭な力と足腰は、どれだけ屈強な人間でも敵わない。

「さて……まずは、ミノタウロスの生態を知らないといけないな」

 俺は残ったコーヒーを飲みほし、代金を机に置いた。

「さぁ、一狩り……行きますか」

 これが……伝説の政治家……木下門左衛門重国の強さのカラクリにちがいない。


あつ…。今重要なことを思い出しだすした。

政治に暴力は似合わない」!!!!!


暴力ではなく、人を引き付ける力だ!


 人を引き付けるには……ミノタウロスは関係ないな。

 雅子……雅子に会いたいよ!!


 そういうことを考えていることはまだまだ甘ちゃん!

雅子に会いたい気持ちを抑えて・・・え・・・抑えて・・・!!!?

愛を抑えてその愛を力に変える・・・・・!?

新戸 太郎 齢25歳にして・・・政治家の才能…目覚める!!!!!


「おぉぉぉぉぉー」

 愛を……抑えて抑えて抑えて、凝縮する。その愛が力になる!!

 政治の未来が……糸口が……俺の創る党のイメージが見えたぞ。この世にあふれる愛を抑えつけよう。飴と鞭だ。縛って縛って縛って……そして……放出だ。


 その瞬間、目の前にドアが出てきた。一つの、たった一つのドアだ!!

そのドアを開けるには勇気はないが、今の太郎には雅子を思う愛の力がある。


変わった俺を見てほしい。

その思いで。ドアに手をかざした。

「開け~ごま」


ごごごごごご!

「ドアが開いた!」

 吸い込まれる。これは……あのときと同じ……ようやく帰れるのか?


 でも帰れない!そこには、現代というむげんに続く草原が社会と言う名の風を浴びてただ、ゆらゆらしているだけの光景だった。

「これは、木下門左衛門重国さんからの、俺宛てに送られらメッセージなんだ」太郎はなぜ自分がここに立っているのか、この場所に飛ばされたか瞬時に理解した。


 「新戸よ…」

突然声が聞こえてきた。


「木下門左衛門重国……?」

 声が木霊する。声だけでなんとなく分かるその声。

「よく聞け。これが……政治じゃよ」

 その一言を残し、声は止んだ。


 政治、政治とは・・・物事を知り、社会を知り人を知る。それが今の日本に必要な政治だと確信していた。

しかし、重国と逢ってそれが人間が描く中途半端な行いということがよく分かった。


ありがとう。おじちゃん


「俺、最高の政治家になるよ。それまで……見守っていてくれよな」

 そう決意すると、草原にドアが生まれた。

「今度こそ……扉、開けるよ。ひいじいちゃん」


 しかし、その途端太郎の体に衝撃走る。すべてを理解した太郎にはすべてを理解してしまったものの苦しみが設定されている。

なんと、あの襲ってきた身のミノタウルスの正体は、死んでも死にきれなかった重国の魂だったのだ!!!!


 これから選挙だ。

準備して選挙を打ち勝つぞ。

「おじいちゃんの魂は俺が引き継ぎます。」


 引き継ぐとは超えること。超えるとは踏み越えること。

「うぉぉ! ありがとうおじいちゃん!」

 ミノタウロスの形をした重国に向けて拳を振り上げる。


 すかっつ!? ミノタウルスの軽快な動きで太郎のストレートはことごとく外れる。

「くっ!どうすれば、どうすれば攻撃があたるんだよ!!!」確かに愛の力で選挙に出場するだけの強さは手に入れた。しかし、ただそれだけ、それだけなのである。

太郎にはその力を応用するだけの才能が皆無だったのだ。


 雅子に会いに帰ろう。

選挙の日にちをかんがえながら、自宅に戻った。


「雅子ー! 今、帰ったぞー!」


 しかし、期待していた言葉とは裏腹に雅子は切れた!!!「なんで帰ってきとんじゃあああああ!!!!!」

その声は地響きとなり、関西には震度3弱の地震警報が流れたとさ。


 殴られた。

選挙に行けーと言われ家を追い出された。


「どうして……どうしてなんだー!」

 愛が壊れた。選挙なんてやる気しねえよ……

「まーさーこー!!!!」

 俺の悲痛の叫びが竜巻を呼び起こす。


 わけでもなかった。結局ありあまる実力をもっていても、その使い方が分からない太郎の前では、雅子でさえ非常に簡単に優位にたてた。

「その竜巻の如く力をだすのよ!!」急に雅子が真面目な顔になり、道徳を説き始めた。


 

愛が大事なんだ!

そのことが大事なんだ。


 負けないこと、投げ出さないこと、逃げ出さないこと、信じぬくこと。

 駄目になりそうなとき……それが一番大事。

 雅子の道徳はとても……大事MANだった。


この話はここまでである。しかい、選挙とはそういうものだ。不条理に始まっては、何の前触れのなく終わる


それが政治だ。

完成度よりもその場の楽しみを取るのなら、リレー小説とは素晴らしいツールとなり得ます。

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