逃亡生活
何日かたった。
節約して食べていた干し肉も残りわずかだ。
それでも逃げなくてはならない。
川の流れはかなり緩やかになってきた。
海は近そうだ。
ちなみに道中はなんの面白みがなかった。
せいぜい竹があったくらいだ。
家を作るには最高の素材だが、そんな余裕は俺にはなかった。
さらに何日かたった。
トカゲっぽい生物がいたから狩った。
川に水を飲みにきていたのだろう。
サイズはかなり大きい。
尻尾まで含めると軽トラくらいはあるかもしれない。
「斧があってよかったな。」
槍だと刺さるだけで致命傷にはならなかった。
だから斧を使ったのだが、頭が潰れた。
石製だからあまり鋭くなかったのだろう。
ハンマーのように使ってしまった。
……なんにせよ食糧だ。
ありがたくいただこう。
火種を持っていなかったからもう一度火を起こすことになった。
日本だとライターなどあるが、今の俺は持ってない。
まぁ時間をかけての火おこしも自然の醍醐味だ。
だが面倒なのは変わりがないため次からは松明でも作ろうと思う。
こうして人は学んでいくのだ。
トカゲの肉は美味しかった。
鶏肉に似ていた。
簡単に焼き肉にしてみたがよく食べれた。
でも塩が欲しい。
塩があるだけで今よりも何倍も美味しくなるなら、今食べている分が勿体無いと思うくらいだった。
「まぁ、また獲ればいいか。」
相手は野生生物だ。
時間はかかるかもしれないが、いないわけではないだろう。
次が楽しみだ。
そして残りの肉は干しておいた。
かなりの量ができた。
しばらくは飢え死にする心配はなさそうだ。
そして俺は、また歩み出した。
「ん?」
道のようなものを見つけた。
川を横切るような形だ。
橋でもかかっていたのだろうか?
流されたのかその姿は見えない。
道も荒れている。
しばらく使われていないのか草がまばらに生えてしまっている。
獣道のようだ。
それでも人に出会える確率が上がったのは事実だ。
俺はこの道を下ってみることにした。
しばらく歩くと出会いがあった。
ただし人ではない。
白い狐だ。
カワイイ。
肩に乗るようなサイズだ。
弱っているのか動きは鈍い。
餌を与えてみることにした。
大事な干し肉だが、永遠の相棒を得られるかもしれないチャンスだ。
「食べるか?」
狐は少々怯えていたようだが食べてくれた。
体は痩せている。
餌がないのだろうか?
よほど腹が減っていたのか次もねだってきた。
「カワイイやつめ。」
あまりの可愛いさに思わず顔が緩む。
「一緒についてきてくれたらいいなぁ……」
そんな気持ちが通じたのか、それともただの気まぐれかついてきた。
干し肉がいくらあっても足りない。
それでも幸せだ。
俺は永遠の相棒を手に入れた。
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