ドゴールの受難 その2
本日1回目の更新です
塩をとりにいくことになった。
姉上はしばらく飛べないようだから仕方ない。
あの姉上に頼まれたのだ。
あの恐ろしい……。
いやダメだ。
あの竜の悪口は言わない方がいいだろう。
……妙に感が鋭いからな。
多分気づかれて怒られるだろう。
……
………
話を変えよう。
あの男のことだ。
姉上の旦那になっているようだ。
びっくりした。
あの姉上で良いのだろうか。
俺がいうのもアレだが頭おかしいぞ。
なんにせよ邪魔をしない方がいいだろう。
あの神の使いの白ギツネですら空気を読んでいた。
俺が邪魔をするなんてもってのほかだろう。
白ギツネ……。
……そういや名前つけてたな。
神の使いに名前をつけるってどうなんだろ?
「不敬な気もするなぁ。」
最悪、神と戦争になったりするのだろうか?
そしたら俺はどっちの味方をすればいいのだろうか?
ドラゴンは神によって生み出された最初の生物だ。
だから神の味方をしないといけないんだろうがなぁ………
いかんせん姉上とは敵対したくない。
だって怖いもん。
……
………そんな姉上と仲良くするあの男はかなりすごいんじゃないかな。
しかも生身で精霊の大地に住んでいるし……。
あんな戦場地帯に住むような人初めて見た気がする。
ちょっと尊敬。
海は近い。
飛んですぐだ。
だか海水の採取。
これをどうすべきか悩んだ。
収納魔法に詰め込むのが楽でいいが取り出す時が面倒だ。
少しずつ出していくのが難しい。
調整しながらやると膨大な集中力が必要になる。
できないわけではないのだがな……。
ダメだ。
他に方法がない。
姉上にツボの一つや二つくらい借りればよかった。
麦が入ってるとか言ってたが流石に全部というわけがないだろう。
「失敗したなぁ……。」
だがここで収穫も無しに戻るわけにはいかない。
だから魔法で収納することにした。
……どうやらその選択は正解だったようだ。
姉上は海水から塩を生成した。
錬金術に詳しいわけではないが圧巻だった。
「その塩を使って早速料理か。」
「そうよ。
そのために取ってきてもらったんだから。」
……料理はあの男が作るらしい。
上手いのだろうか。
なんにしても美食家であるドラゴンを満足させられているのか心配だ。
「だてに長生きしているわけではないからな。」
長生きするとまずいものが喉を通らなくなる。
仕方ないだろ。
美味いものでどんどん舌が上書きされていくんだから。
「なんだこれっ?」
肉を卵で包んだのか?
卵なんて食べられるのだろうか?
まぁ、出されたからには食べるしかないだろう。
「……美味いな。」
想像を超えてきた。
味が濃く、パンが欲しくなる。
パンくらい作ればいいのに。
えっ?
塩がなかった。
あぁ〜、じゃあ次くらいまでには頼んだぞ。
……香辛料も欲しいな。
それだけのことでさらに美味くなるだろう。
「姉上が一緒にいる理由がよくわかるなぁ。」
俺が女なら結婚を申し込んでいたかもしれない。
知らない知識が多く出てくるのだ。
なんだよ、カツサンドって。
次に期待していいんだな。
頼んだぞ。
ドゴールは150歳くらいのイメージです




