霊樹の月 十日~十一日
「精霊の星ルイン・アルラーミ」この世界を旅するヤウロ・マダタの手記。
そこにはヤウロの日常生活や自然界、街の情景や出会った人々とのやりとりが記載されています。
本編「風のアーヴィンーGifterー」と合わせて読むと一層味がすると思います。
霊樹の月 十日
同村。この一帯はそもそも朝は霧なんだな。
村の外れで食べられる物を探す。
木の実は少しとれた。
必要だった薬草も少量見つかった。
心許ないが…とりあえずは、なんとかなるだろう。
そういえば子供達がこそこそと何かしていたが
いたずらでも考えてるのか?
なんにしても子達が元気な村は良い村だ。
荷物の整備は一通りできた。
明日に備えて今日は早めに休もう。
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霊樹の月 十一日
同村。霧は薄く、朝日が綺麗だった。
雨も降らなそうで安心した。
朝のうちに村を出る。
村長には一言だけ声をかけた。
村を出る時に子供達に囲まれ、
何かと思ったが花冠を貰った。
突然の贈り物に驚いたが
ありがたく受け取った。
街道へ戻りさらに西へ向かう。
エルバディア地方は広く、
街道整備がされているのはありがたいが
真っすぐな道が続くと気が滅入ってくる。
小休止を取りながらひたすらに歩き、
夕刻には森の中へ。
この森を抜けないと次の街はない。
今日は野営。
焚き火を見ながらの夕食。
村の寝床が恋しくなる。
花冠を眺めながら眠りにつくとしよう。




