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当人同士で

「あんた、なにして・・・・っつーか、いつまでケータイ向けてんのよっ!」

私が持っていたケータイがはじかれて大きな音をたてて床に落ちる。

「あーあ、まぁ必要な所はとってあるからいいか」

「とるって、あんたまさか・・・・!」

「あなた達の会話を、録画させてもらってたけど?」

「そんなことしていいと思ってんの!?」

「だって、学校としては確たる証拠かあれば動かざるを得ないでしょう?あ、ちなみに前に私のロッカーに入れられてたおてがみ(・・・・)も学校に提出済みだから。警察が入って、指紋とか調べたら面白いことになりそうじゃない?」

「・・・・・・・何が望みなの?」

「平穏なぁ、学校生活ぅ?」

「それならもうなんとでもなるでしょ。あたしら脅して、手出し出来ないようにさせてんだから」

「でもね、思うの。もし、その鬱屈した思いが私じゃない人に向かったらどうしようかしらって。ならいっそのこと、完全に元を絶った方がいいと思うの」

「あたしらを、退学がなにかにしようってわけ!?」

「こんなんじゃ無理なのは分かるよ。良くて停学か、親も呼んで厳重注意が良いところかな?そっちじゃなくてさ、もっと穏便に、解決・・しよ?って言ってるの」

私はポケットに入れてあった手紙を出した。

「この『チョーシのんな』ってさ、なんのこと言ってるの?まずはそこをハッキリさせようよ」

「奥野康太くんのことよ」

「やっぱりね。それ以外、私は誰かに因縁付けられるようなことはしてないはずだし。というわけで、あとは当人同士で話し合ってくれる?」

「は?」

私は一歩二歩と後ろに下がると呼び出しておいたもう1人に手招きした。

「おくの、くん」

素知らぬ顔で自分のケータイを拾い、そっと聞き耳をたてた。


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