照り焼きの感想は?
「ふわぁ・・・・・おいしい」
ひとみ先輩…もとい、生徒会長は大変お気に召されたらしい。他の先輩も黙々と食べてはご飯をおかわりしていたので味付けは良かったらしい。
今回は私が味付けをしている。と言ってもタレの分量を決めただけだが。
一番大事な火加減は叔母の仕事である。
「今回の味付けは幸ちゃんがしてるのよぉ。これなら今後も任せてもいいかしら?」
「いいと思います!」
「賛成!」
など、肯定的な意見が上がる中で、
「あの、それでさちの負担にはならないのでしょうか?」
空気を読まず、心配をしてます、という風に言うのがこの男だ。
「康太くんには合わなかったかしら?」
「いえ、とても美味しいです」
「なら、何が不満なのかしら?」
「作る間はさちは何も出来なくなるでしょう?それが時間的な制約になるんじゃないかと思ったんですが」
「私のことは心配しないで。宿題も復習も予習も、この部屋でやれるから。それにバイトだと思えば丁度いいし」
「・・・・・・・さちがいいなら、いいんだけど」
また上から目線。
これが嫌だと、何回言えばいいのか。
「私も幸ちゃんがお料理するの、賛成です。こんなに美味しいし、幸ちゃんも楽しんでるみたいですから」
「じゃあ、賛成多数ってことで、高田さんの料理がまた食えるってことで!」
「寮監さんは食べないの?」
「私は後でいただくわぁ」
お酒と一緒ですね。お茶漬けも追加しようかな。




