いのちの電話
今日「いのちの電話」に実際に電話しました。取材とかではなく、私が自死を考えて止められなかったので。今回は本筋とは少しはずれますが、主人公・さちにとっての決意表明でもあります。
睡眠障害。
強いストレスなど様々な理由によって睡眠ができなくなる状態。
私にとって、眠り夢を見ることが一時はストレスであった。同時に待ち望んだ時間でもあった。
苦痛か期待か、天秤にかけた上で私は治療という名目で期待することにした。
りことの思い出を鮮明に思い出せる少ない機会。
もちろん、ケータイに写真や動画は撮ってある。
それでも夢という形であれ追体験出来ることが大きかった。
だが常に望んだ夢が見れるわけもない。
全く関係のない夢は多いし、あの日の流れだけを思い出してしまうこともある。
私の場合の治療とは、精神安定剤や睡眠導入薬を使い、一般的で平均的な生活水準を取り戻すもの。
結果として精神安定剤は常備するだけで済むようにはなった。これは感情をある程度抑えられるようになった、というのも大きい。
問題は睡眠導入薬。
私はいつしか眠れなくなった。
思い出す顔と声。そのために眠り続けようと睡眠導入薬をオーバードーズしたこともある。眠りに関してはコントロールが利かなかったのだ。
現在、私の睡眠時間は5時間前後。それも眠れれば、の時だ。圧倒的に眠りが足らなくても体は動いた。動いてしまった。ひとえに両親へ心配をかけたくなかったからだ。
さて、そんな私であるが自殺を考えたことは何度かある。
一度目はりこが亡くなってからすぐの頃。時期は分からない。
二度目はりこの夢が見られなくなり睡眠導入薬のオーバードーズをした時。
三度目は、衝動的としか言い表せない。
ふっと周りの音が消えた。寒さに体が凍えた。何をしても死というナニカが頭にこびりついて離れなかった。死に方も考えた。腕にカッターを当ててみたりぼんやりと天井を見上げたり、学校の屋上へ行ったこともある。
その場で、りこの動画を見た。死んだらこの思いはどうなるのだろうと思った。この時の私は自分が楽になる事だけを考えていたのではないかと思う。
そんな時ふと目にとまったのが市が自殺防止のために行っているという通称「いのちの電話」。匿名で話が出来るとのことで、誰もいない時間に話しをしたことがある。
正直言って、私には合わなかった。こちらの回答を待つ姿勢も。心の中を覗こうとする思惑も。話し方すらも。
でもだからこそ、だろう。私は『命』を尊重する。1つしかないもの。りこが生きたかった未来。離したくなくても離してしまったもの。
私のこの経験が、りことの思い出を守り、同じように傷つく誰かを守りたい。
私の将来の夢は、カウンセラー。心の医者だ。




