表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/59

入学式1

「長かったねぇ、校長先生のお話」

「式自体もね。どこでもこればっかりは仕方ないのかもしれないけど」

と、花谷さんと話しながら教室にいる。花谷さんとはクラスが同じになった。これからも仲良く過ごしていくのだろうと思いたい。


「ねーねー。えっと高田さん?ドアの所で男子が呼んでるんだけど、ちょっといいかしら?」

と、不意に声をかけられる。

クラス発表を見て、教室へ荷物を置いて、入学式に参加して、さっき教室へ戻ってきた所なのに。

こんなタイミングで声を掛けるのは、あいつだけだと思う。というか、自分もクラスの中で友達を作っていればいいのに、なんでわざわざこっちに来るのだろうか?

「あの、高田さん‥‥‥」

「大丈夫だよ、花谷さん。ちょっと行ってくるね。ありがとう、多分顔見知りだから大丈夫だよ」

「そっか、わかった。なんかカッコイイけど、彼氏なら仕方ないね」

「そんなんじゃないよー」

こういうときはお茶を濁して去ったほうがよい。



「あ、さち‥‥‥」

「用があるなら早くして。あまり目立ちたくないの」

ただでさえ入学初日で男子から呼ばれる、なんて噂話の種を振り撒いてるんだから。

「じゃあ‥‥‥ごめん、さち。またやり直そう」

そう言って目の前にいた康太が頭を下げる。


・。

・・。

・・・。


いや、待て。この男は何をしているんだ。

後ろの方でキャ~と声が聴こえる。これは、女子生徒の恰好の噂の的だ。

目立ちたくない、と今言ったばかりなのに。


「なんでその言い方になったのかはわからないけど、何にせよ昨日言ったことは変わらないよ。私を貴方の友達に入れないで」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ