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「フォトン・リアクター」  メタリックガーディアンRPG コラム&シナリオフック

作者: りょーさん

 メタリックガーディアンRPGにおいて主要動力として紹介されている「フォトン・リアクター」に関して、公式コラム風の記事にしましたので公開します。

 シナリオフックやガーディアン・リンケージの設定として使いやすいものを多く記載したので、ぜひご一読のうえ、セッションにお役立てください。


 なお、本記事は完全なる二次創作であり、公式設定とは一切の関わりがございません。

 今後、公式から本記事と矛盾する設定が公開される可能性もございますが、その際には公式側の設定に従っていただくのがよいかと思います。


※『メタリックガーディアンRPG』はF.E.A.R社の著作物です

○フォトン・リアクターの始まり


 現代社会の始まりを作ったとも言われるその技術が開発されたのは、機甲歴を迎える100年ほど前のことである。


 イズモの博士・金剛センゾウが、重金属フジニウムを高濃度AL粒子下に置き条件を整えることで、強い光を放つ現象を発見したのだ。この現象は『フォトン・スタンピード現象』として学会に発表され、世界的な注目を得た。


 既に光を電気や熱に変える技術は確立されており、これらと組み合わせたエネルギーシステムは偉大なる発明として讃えられた。後に、他の金属や条件下でも同様の現象を発生させることができると確認され、これらのエネルギーシステムは『フォトン・リアクター』という総称で呼ばれるようになったのである。



○フォトン・リアクターがもたらした社会

 高効率・少ない維持コスト・無公害ということで爆発的に普及したフォトン・リアクターであるが、地球に楽園をもたらすことは叶わなかった。いくつかの性質によって、フォトン・リアクターは機甲歴社会に暗い影を落としている。


 まず、「初期構築コストが高い」という問題である。『フォトン・スタンピード現象』を発生させる条件を整えるには大規模にするほど困難になり、発生条件の一部を先進国が秘匿していることもあって、フォトンリアクター発電所の建設には膨大なコストを必要とする。結果、「途上国が先進国に依存しなければ生きられない」という強い国家間格差を生むことになった。

 その典型が宇宙コロニーであり、コロニーの高いエネルギー税はもともとフォトン・リアクターの建設費用を理由に設けられた物も多い。無論、『とっくに回収した初期費用を理由に税を搾取するのはおかしい』というコロニー側の主張も自然な話で、宇宙と地球の対立の一因となっている。

 なお余談だが、ALTIMAとAL粒子が『フォトン・スタンピード現象』を発生させるのに最適であるのは間違いなく、その結果『発電機と街の防衛をガーディアンが兼ねる』、『ガーディアンの中に都市がある』といった事例は各地にみられる。


 次に、「発生に必要な重金属が希少である」という点だ。「フォトン・スタンピード現象」が発生する金属はフジニウム以外もいくつか見つかっているが、いずれも採掘国や産出量が限られている物ばかりである。結果、世界は「資源を巡って人々が争う」時代に逆戻りしてしまった。

 機甲歴となり地球連邦が成立した今も、紛争は続いている。小国ファラジステンを先進国が分割統治した『エリア30事件』がその一例である。賛成派(現在のアーディティヤ幹部が多い)は「ヴォルフ主義者を支援するファラジステンへの制裁」と主張しているものの、目的がかの国の地下資源であったことはその後の動きからも明白だ。

 加えて、一部の国では採掘のための強制労働や人身売買なども裏で行われており、社会問題と化している。


 何より、フォトン・リアクターの『軽い』『衝撃に強い』性質は、ガーディアンをはじめとする多くの兵器に活用されるに至った。現代の戦争はフォトン・リアクターによって行われているといっても過言ではないのだ。



○金剛センゾウ博士

 さて、このような画期的発明によって世界を変えた金剛センゾウ博士だが、晩年はひどく偏屈になると同時に、フォトン・リアクターをひどく嫌っていたと言われている。彼の最期の言葉が「フォトンを止めろ」であったことは悲しい事実だ。

 しかし、その理由は諸説ある。『争いを生む自らの発明が嫌になった』『研究を進める内に奈落に手を出した』果ては『フォトン・リアクターの隠された欠陥に気づいていた』などと言われているが、いずれも憶測の域を出ない。

 そんな中、こんな噂がある。金剛センゾウ博士は、すべてのフォトン・リアクターを停止させる『フォトン・スタンピード・ジャマー』を開発し、密かに残しているというのだ。

 これが事実であるなら、そんな物が使われれば世界は甚大なエネルギー危機に見舞われ、第一次大戦に匹敵する災厄がもたらされるだろう。しかし、ほとんどの科学者は『理論どころか根拠もない都市伝説』と一笑に付し、気にもとめないでいる。

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