プロローグ兼第一話 蒼疾専用トラップ
さて、はじめての方もはじめてではない方もこんにちわ!作者の雨月です!この作品は………え?こういうのはあとがきにやるものだって?こ、こほん………失礼しました!
プロローグ兼第一話
「はぁ………はぁ…………」
漆黒の闇の中を少年が走っている。
「………はぁ………」
いや、もう十七歳なので青年だろう………とりあえず、その青年が疾駆する。本日、彼の妹の誕生日で………わがままながらも慕ってくれているので彼は妹のために誕生日プレゼントを買ってこようとしたのだ。
「しっかしまぁ、僕も馬鹿だよなぁ…………家に財布忘れるなんて………」
青年………天道時蒼疾はそういって暗闇の中を再び失踪するのであったが…………
「ん?」
彼が失速したのはわき道にちらりと見えたものだった。
完璧に足取りが止まり、急いでいるのにもと来た道を戻ってしまう。暗い道明かりの外灯に照らされていたもの………それを確認するために少年は戻ったのだった。
「こ、これは…………」
道端に落ちていたもの、それは………十八歳以下はお断りのBOOKだったのだ!青年をいざなうかのように年上のお姉さんが流し目を彼に送っている。
「ぐ…………今、鞄持ってないからな…………もって帰ったらばれちゃうかも……」
首を振る少年だったが、お姉さんの流し目攻撃は予想以上の攻撃力で彼の頭の中から怒っている顔の妹が押し出されてしまった。そして、青年はよくある葛藤に襲われ、もだえる。苦しみの末に彼が下した決断は…………
「やっぱ、もったいないよな…………リサイクルリサイクル」
ちなみに、彼が行った行為は厳密に言うとリサイクルではなくリユース(再使用)であろう。
しかし、まさかこの本が後に彼の人生を予想以上に壊してしまうとは誰も………それこそ、エッチな本の表紙を飾っていたお姉さん………知らなかっただろう。
エッチな本に手をかけたその少年は今になってようやく気がつく。
「ん?」
自分を見ていたその存在に…………
「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
そして、気がついたときには青年………蒼疾は既に段ボール箱の中に押し込まれており、彼の叫び声など誰の耳にも届いていなかった………いや、聞いていたとしてもエッチな本の表紙のお姉さんぐらいだろう………
「ふ、うまく言ったな………」
青年をダンボールに押し込んだ人物はエッチな本を手に持ち、それをダンボールの上に置き、その場から消えてしまった。そして、蒼疾は次の日から行方不明となった。
え〜では、仕切りなおしでこんにちわ!作者の雨月です!さて、第一話どうだったでしょうか?そして、え〜と、もう一年以上前にこの小説でここにデビューしましたが………まぁ、面白かったのならこれ幸いってところでしょう。当時のことを知っている方、そして読んだことがある方など………教えてくれると嬉しいなぁと思っています。勿論、今回は新作として発表させていただきます!




