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「リッチさんじゃあ、呼びにくいね。名前を教えてもらってもいいですか?」


 床に片膝をつき、僕はリッチの彼女に目線を合わせる。 

 彼女を成仏させることがクーの願いだ。それを叶えるには、やはり彼女と対話するしかない。

 垂れた前髪で表情の見えない彼女はしばらく黙っていたが、やがてゆっくりと名乗った。


「私は、エイル・ウルズ。ウルズ家当主バルド・ウルズの、妻だった者よ」


 床にへたり込むエイルさんは顔を上げ、僕に自嘲的な笑みを向ける。

 失敗を犯してウルズ家を失脚させた男の妻。そう名乗った彼女はそのことで夫を憎み、死にきれずにリッチとなってしまったのか。


「エイルさん……僕にはあなたを攻撃する意思はありません。だからどうか、何があったのか話してくれませんか?」


 僕は彼女の横まで移動するとそこに腰を落ち着けた。

 付かず離れずの距離を保ち、いつでも彼女が語り出せるように待つ。

 

「クー、おいで」


 所在なさそうに立ち尽くすクーに僕は手招きした。

 てくてくと歩いてくる彼女は僕とエイルさんを見比べ、ちょっと申し訳なさそうにこっちを見てからお母さんの膝に座る。

 クーの柔らかい髪を撫でながら、エイルさんは話し始めた。


「私は、元々森に住んでいたエルフだった。でも私は他の同胞とは違って、森に閉じこもっていることに嫌気が差して、森を抜け出したのよ。着の身着のまま街へ出て、そこでバルドに出会ったの」


 それは初恋だったという。

 聡明ではつらつとした好青年。バルド氏に対するエイルさんの第一印象はそれで、彼女は一目見て恋に落ちた。

 

「エルフである自分に自信が持てなかった私は、魔法で人間に姿を変えて彼に近づいた。エルフの象徴であるとんがり耳を隠してね。私が人間であると信じきった彼は、何度かデートを経てから私と結婚してくれた。初めて出会ってから半年後のことだったわね」


 エイルさんの新婚生活は決して不自由なものではなく、その時の彼女は幸せの絶頂期にあったそうだ。

 良い嫁として貴族の中でも評判になり、娘のクーも生まれた。《ウルズ商会》の業績もこの頃には最高益を出し、家族全体が幸せに包まれていた。

 しかし、幸運の女神──一部ではそうもてはやされたエイルさんだったが、彼女は自分が一家を破滅させたと語る。


「あれは、ちょうどクーが五歳になった頃だった。私は夫に自分がエルフであるということを打ち明けようと決意したの。その夜、夫を呼び寄せて二人きりで……かけていた魔法を解いた。彼なら、バルドなら受け入れてくれる。そう、思っていたのに……」


 ──君は、俺を騙していたのか。

 そう悲しげにバルド氏は言ったと聞き、僕は胸が痛んだ。

 横目でエイルさんを見る。ため息を吐く彼女は、「愚かだったわ」と嘆くように呟いた。


「『エルフなどと結婚していたと知れれば、ウルズ家の評判は急落する』、彼はそうも言ったわ。そうはならない、私の魔法なら誰にも見破られることはない。そう訴える私の手を、彼は拒んだ。──『人外が、触れるな』、汚物でも見るような目で私を睨んで、彼ははっきりと私を拒絶した」


 僕の胸の痛みは強くなる。

 人と違うから拒む。恐れてしまう。姿は違っても同じように笑ったり泣いたりできる関係なのに、どうして手を取り合えないのだろうか。

 瞳に涙を溜めるエイルさんに、安易な慰めの声もかけられない。彼女が受けた悲しみ、怒り、失望の感情を僕も知っているから。


「彼は私と離婚することを勝手に決定し、力ずくで私を家から追い出したの。行く宛もなくさ迷うしかない私は人として生きることを諦め、魔法で人の姿になることを止めた。人間に見切りをつけ、森へ戻ろうと考えたけれど……それも出来なかった。私は森から逃げ出した裏切り者。仲間意識の高い同胞達が受け入れてくれるはずがないものね」


 世界の全てから拒絶された彼女は絶望の底に落とされた。

 それでも生きる灯を失わなかったのは、クーがいたからだと愛娘を抱くエイルさんは言う。


「あなたはもう感づいているかも知れないけど、この子はもう死んでいるの。私がウルズ家を追放されてから二ヶ月後、病気にかかって息を引き取った。追い出された時に財産は全部取られたから薬も買えず、何も出来ずにただ見送ることしか出来なかった……。それから私は、この子の後を追って逝こうと決めたの」


 しかし、死ねなかった。死にきれなかった。

 生への未練はもちろんのこと、愛した夫、大好きだったウルズ家への執着が彼女をこの世に引き付けた。

 身体は死んだ。けれど心は、魂は魔力の塊となってこの世に残った。

 その時から彼女は、リッチとなった。


「時間の経過と共に私は負の感情──怒り、憎しみに支配されていった。最初はそんな自分が嫌いだった。でも、夫が新しい妻を迎えて幸せそうに暮らしているのを目にして……堪えられなくなった。私は彼に《呪い》をかけた。その日から有能だったウルズ家のバルドは消え、無能の男に成り下がり──ウルズ家は失笑しちゃうくらい急速に没落していったのよ」


 あははっ、とエイルさんは声を上げて笑う。

 しかしその笑みは声だけで、表情は決して笑えてはいなかった。


「ウルズ家がこの館を手放したおかげで、ここは私だけのお城となった。クーも幽霊になってこの世に残っていたみたいで、私の前に現れるようになってくれたの。あの頃の楽しかった日々を、夫はいないけどまた過ごせる。侵入してくる人間どもをアンデッドに追い払わせながらね。私は、幸せを取り戻したの」


 エイルさんはクーの白いほっぺたに口付けし、微笑した。

 でもそれは幻想の幸せのように感じて、僕は首を横に振ってしまう。


「エイルさん。僕には、あなたが幸せであるようには見えない。むしろ、悲しそうに見える。本当はそんな幸せを望んでいないんじゃないですか?」


「何を言っているの? これが私にとって最高の幸せ。私達を脅かす敵はもう、いないの。全てアンデッド達が排除してくれるからね」


「じゃあ、なんで……どうして、あなたは涙を流しているんですか?」


 エイルさんは僕に言われてやっと自分が泣いているのだと気がついたようだった。

 頬に手を当てて、水滴の筋をなぞっている。

 

「な、何よ、これっ……? 私、何で泣いてるの……」

 

 彼女は流れる涙をごしごしと拭うが、それは止まるところを知らなかった。

 静かに泣き続けるエルフのエイルさんに、僕は告げる。


「あなたは、本当は誰かを恨んで生きたくはなかったんじゃないですか? 夫を恨んで、人間を恨んで、全てを恨む生き方を選んでしまったことを後悔している……そう僕には見えます」


「あなたに何がわかるのよ。人間のくせに、エルフの私の何が……!」


 声を荒らげる彼女に、穏やかな声音で言った。


「わかりますよ。僕は人間ですけど、人間にも色々あって、僕はこの国では排除される立場にいるみたいなんですよ。だからあなたの気持ちも……十分、わかります」

 

 僕から顔を背けるエイルさんは、人間って本当に愚かな生き物なのねと呟く。

 その台詞に苦笑しつつ、僕は彼女の膝の上にいるクーに声をかけた。


「クー……クーは僕にお願いがあって、ここまで連れてきてくれたんだよね。でも、その願いは僕なんかよりも君がお母さんと向き合って叶えるべきだ。これまで言えなかったこと、お母さんに言うのは今なんじゃないかな」


 母親の涙を辛そうに見つめていたクーは、俯いて肩を小さく震わせた。

 クーの願い――エイルさんを成仏させることが叶えば、クーはもう二度と母親に会えなくなる。まだ幼い彼女にとって、それは非常に辛い決断になるだろう。だから協力してくれる人、背中を押してくれる人を求めて、あの時僕達の前に現れたのではないか。

 クーの小さな手を最後にぎゅっと握って、僕はそんなことを考えた。


「これはお別れじゃない。新しい旅の始まりなんだ。きっとまた会えるさ。……さあ」


 彼女に励ましの言葉をかけ、背中を押す。

 僕の目を見て確かに頷いたクーは立ち上がるとエイルさんの前に向き合った。

 小さな少女が、口を開く。


「ねえ、お母さん……クーの、話をきいてほしいの」


 エイルさんは娘の声にぴくりと尖った耳を動かす。

 それから、「言ってごらんなさい」と先を促した。


「クーはね、お母さんとここで一緒に暮らすのは楽しいよ。でも、お母さんが人を死なせたりするのを見てると、何だか辛い気持ちになるの。クーは、お母さんに笑ってほしい。お母さんと一緒に、笑いたい。人を死なせて辛そうな顔をするお母さんを見るのは、もう嫌なの」

 

 拙い語彙から言葉を懸命に選びながら、クーは訴える。

 彼女の叫びに胸を打たれたようなエイルさんは、顔を俯けた後、謝罪した。


「ごめんね、クー……。お母さん、クーの声をちゃんと聞けてなかった。クーが望んでいないと知らずに、クーも人間を恨んでいるのだと思い込んで、人殺しなんてことをしてしまった……。お母さんは最低のエルフよ。同胞に合わせる顔もない。……私のこと、本心では嫌いだったんでしょう?」


「ううん。クーは、お母さんのこと好きだよ。お母さんは世界で一人の、クーのお母さんだもん」


 その言葉に顔を上げたエイルさんは、クーを抱きしめて声を上げて泣いた。

 母親の号泣にクーは意外にもしっかりした様子で笑顔を浮かべてみせる。


「お母さん、泣かないで。クーは笑ってるお母さんならもっと好きだよ。けど、ここにいるとお母さんは昔を思い出して悲しい気持ちになっちゃう……だから、クーと一緒に行こう? 昔のことは忘れて、新しく生き直すの。それがお母さんにとって一番の幸せだと思うから」


 涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら、リッチの女性は頷いた。

 クーの体を離し、彼女はたった一人の愛娘に感謝する。


「ありがとう、クー。なんだか心が洗われた気がするわ……クーのおかげね」


「どういたしまして、お母さん! でも、お礼ならトーヤにも言わないと」


 それまで黙って見守っていた僕に、エイルさんは潤んだ瞳を向けた。

 二、三度瞬きして、彼女は僕にも礼を言ってくる。


「あなたに話を聞いてもらえたおかげで、すっきりした。それに、私の怒りを理解してくれて嬉しかった。私の周りにそんな怒りを抱いている人なんていなかったからね。人間にも理解者がいるんだって、安心できた」


 全ては彼女の怒り、憎しみ、恨みの感情から始まったことだった。

 そしてそれらはどれも取り払われた。これでストルムをにわかに騒がせた《幽霊事件》も、《ウルズの館》の呪いのことも全部終わる。

 彼女の負の感情を形作ったのは、人間のエルフ――《亜人(あじん)》に対する忌避感だ。恐れ、蔑む間違った差別からだ。

 その苦しみは彼女だけではなく、他の獣人や小人族など《亜人》達みんなが抱いている。

 

「エイルさん……僕の友達にも獣人の男の子と女の子がいます。二人もあなたと同じように苦しんできた。僕はそれを間近で見聞きして、この現状をどうにか出来ないか考えたんです。それで、決めました。本当に実現できるかはわからないけど、僕は将来《亜人》への差別が少しでもなくなる世界を作りたい。……何年、何十年かかっても、絶対やり遂げてみせる」


 僕は胸の内にある理想を語った。

 彼ら、彼女らのように悲しい思いをする人達を少しでも減らしたい。彼らのために、誰か一人でも動かないと何も変えられない。

 険しい道のりになるかもしれない、それでも僕は決意していた。

 大切な仲間、出会った大切な人達が笑顔でいてくれる世界が、僕は欲しかった。


「……そう。私はもう行くけれど、来世でまた会いましょうね。その時どのくらい世界が変わっているのか、今から楽しみだわ」


 エイルさんは微笑み、立ち上がるとステンドグラスの天井を見上げる。

 クーも母親の側に寄り添い、黙って何かを待っているようだった。

 沈黙する親子を僕が穏やかな気持ちで見守っていると──その時はやってきた。

 夜だというのに白い光の柱が一本、エイルさんとクーの元に降りてきたのだ。これが俗にいう《天国》への道筋なのだと、僕は若干信じられない思いを抱きながらも理解する。


「さよなら、トーヤ。あなたが来てくれたから、私もクーも安らかにこの世を去ることができる。本当に、感謝してもしきれないくらいよ」


「トーヤ、ありがとう! わたし、最後にトーヤと一緒にいられて嬉しかった! いつかまた、会おうね!」 

 

 また目尻を濡らすエイルさんと、爛漫に笑うクーに僕は頷きを返した。

 死は永遠の別れではない。またいつか世界のどこかで出会える。僕は二人に触れて、その真実に気がついた。

 

「うん、また会おう。……さよなら」


 僕が言葉を発した時、二人は本当に穏やかな笑顔だった。

 そして次の瞬間。

 光の柱は消え、エイルさんとクーの姿も跡形もなくなっていた。

 

 僕はしばらくそこに立ち尽くし、二人が昇っていった天の女神を見上げるのだった。


* * *


「うーん、ここは……?」


 ベアトリスが目を覚ますと、見えたのは雲一つない星空だった。

 辺りは静寂に包まれている。

 覚えている最後の記憶が脳裏に蘇って飛び起きた彼女だったが、自分が今どこにいるか気づいて言葉を咄嗟に発することが出来なかった。


「……!」


《ウルズの館》の正門前。自分達がここに来た時と全く同じ場所に戻されている。

 人気のない街路、壊れて機能しない魔力灯が設置された柱。間違いなく、先刻見た光景と一致していた。


「モア、シェスティン、……トーヤ! どこだ!? いたら返事を──」


「ベアトリスさん……僕達ならここにいますよ」


 彼女の呼び掛けに少年の落ち着いた声音が応じる。

 ベアトリスは振り向き、そこにいた彼らの顔に安堵した。

 安堵のあまり地面に座り込んでしまうほど、彼女が受けた恐怖は相当のものであった。


「トーヤ、それに二人も、良かった……! あたし、死ぬかと思った……」


「それは私達も同じでしたよ……全く、こんなこともう二度とやりませんからね」


 モアがぶつくさ言いながらベアトリスを助け起こした。

 シェスティンも震えが収まらないダークエルフの友人に寄り添い、いつもの元気な調子で声をかける。


「あたし達が倒れてる間に幽霊事件は終わったんだって。これで安心して屋敷まで戻れるんだよ!」


「ほ、本当か!? じゃあ、幽霊はもういないってこと……?」


「はい。色々あったんですけど、なんとか終わりました」


 シェスティンの手を取ってほっと脱力するベアトリスに、トーヤが首肯した。

 それから、ベアトリスがこれまでの経緯の説明を求めてきたので彼は簡潔に語り始める。


 リッチの女性にクーと共に会い、最初は戦いになったものの最終的に成仏させられたこと。

 クーも母親と一緒に安らかに昇っていったこと。

 それからここまで戻り、モア達を助け起こしていたこと。


「クー、あの子幽霊だったんだね……。でも良かったよ。クーもリッチも成仏できて、幽霊が殺人するなんてことももう起きないんだもんね」


 ベアトリスは立ち上がりながら、しみじみと口にした。

 モアとシェスティンも頬を緩める。


「ええ。今夜この街にあった脅威は一つ、消えました」


「んー、だけどベアトリス、トーヤ君と幽霊屋敷デート出来なかったのは残念だったんじゃない? まぁ今更言っても仕方ないしそもそも不謹慎な話かもしれないけど」


「あ……それじゃ、あたしがここに来た意味は何だったんだ……。幽霊に脅かされて気絶してただけなんてあんまりじゃないか……」


「あ、あははは……。そういうことはまたいつでも出来ますから、今日は早く帰りませんか? 僕もうお腹ペコペコで」


 早く帰りたい一心でトーヤが言ったが、その言葉にベアトリスは食いついた。

「言ったね、忘れるんじゃないよ!」と嬉々とする彼女に、トーヤは空笑いしてしまう。

 と、そこで誰かのボソッとした呟き。

 

「むぅ……私も、たまにはそういうイベントを経験したいのですが」


「……え? 今、何か言いました?」


 囁きにも近いその声の主は、三人を見回すトーヤをきっと睨み──。

 そして、言った。


「わ、私もっ! 私も、その……お時間があったらでいいので、息抜きに付き合ってくれたら、嬉しいのですが……どう、でしょうか?」


 顔を真っ赤にして上目遣いで見つめてくるモアに、トーヤは微笑む。

 ──上司からの誘いなら断れないよなぁ、と少しずれたことを内心で思いながら、彼は頷いた。


「じゃあ、いつでも声をかけてくださいね。待ってますから」



 トーヤを先頭にして一同はリューズ邸への帰路を辿る。

 前を歩く少年の小柄な背中を眺め、シェスティンは後頭部に手を回しつつこぼした。


「ああいうことを平気で言うなんて、無自覚っていうか天然っていうか……。トーヤ君、将来女性関係で苦労しそうだなー」


「修羅場になってない今が奇跡みたいなレベルだよね……。あーもうなんでこんなライバルの多い奴に惚れちゃったのかな」


 ベアトリスがうんうんと相槌を打つ。

 まだ浮かれているモアを尻目に、ダークエルフの彼女は嘆息するのだった。


(エイルさん、クー……。今頃、天国に無事に行けたのかな……)


 トーヤは考える。


 現世でリッチとなって殺人を犯したエイルは天国ではなく、地獄で報いを受けるのかもしれない。そうなるとクーとは離ればなれだ。来世でまた会うというのも、出来なくなる。

 だが、この死後の世界はトーヤが直接信仰しない宗教のものだ。彼が信じる《アスガルド神話》には天国と地獄などという記述はないし、他の宗教によってもそれは変わる。


 つまり、死後の世界のことは生きている人間には分からない。

 それが唯一の答えなのだろう。

 

「せめて来世では、幸せに生きて欲しいな……」


 前世で報われなかった分、来世で。

 トーヤはそう願った。

 今度は彼女達が不幸にならない世界で、生きて欲しい。そのためには、自分達が力を尽くして世界を変えていかなければいけない。


 ──僕が強くなって、いつか必ずやり遂げるからね。


 手の中に残る小さな温もりを感じながら、少年はそう誓った。

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