表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
北風が吹いたら  作者: 辰巳尚喜
9/16

一人目9

二十歳から少しづつ時計貯金をしていた。


それが40万たらずあった。


結婚を前に夢の自動巻き時計を買いたいと思っていた。


正美にそれを話していた。

反対などするはずもない。

小野は趣味に浪費するタイプではなく。


堅実な男


「それで、何を買うの?」

「まだ迷ってるんだけど、ブライトリングかオメガかIWCか?」


「私がプレゼントしてあげる」


「ダメだよ!これは僕の夢なんだ。自分で買う事に意味があるんだよ」


小野は真剣な眼差しで正美に言った。


正美もそんな真剣さに喜びを覚えた。


この人だったら幸福になれると。


時計は次の休みに上野で買った。


悩みに悩んで、ブライトリング クロノオーシャン ヘリテージを買った。


潤沢なある訳ではない予算の範囲で買える物。


ケース径が46ミリと大きなタイプ


腕につけた時に、日々フライパンを振ってる小野の腕には大きく感じずにフィットしていると正美は思った。


小野はまるで子供が欲しいおもちゃを買ってもらったかのごとく喜び、目を輝かせていた。


36ミリのタイプを正美はペアとして購入した、


小野と気持ちを共有したかったのだ。


しかし、正美にとってはこれが小野との最後のデートになった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ