表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
北風が吹いたら  作者: 辰巳尚喜
8/16

一人目8

店での仕事に対し、オーナーマスターは厳しい対応になっていた。


小野は自分がまだまだだと思い、これもオーナーマスターの愛情だと思っていた。


その奥のオーナーマスターの気持ちなど微塵も感じていなかった。


一方で正美との関係は順調に進んでいた。


会えば結婚式や新婚旅行の話しになり、正美は目を輝かせて話しつづけた。


小野は30歳を越えて、一つ夢があった。


唯一の趣味である時計を買う事だった。


高校時代、高橋と言う友人がいた。


小野と高橋は気が合い、いつも一緒だった。


暇があれば高橋の家に行き、たわいもない時間を過ごした。


その高橋の親父が大の時計好きだった。


所有する時計は30本以上あり、パテックフィリップからAランゲ&ゾーネやオメガ、ロレックスなど有名時計ばかりたった。


事あるごとに高橋の親父は時計について語った。クオーツと自動巻きについてや、ムーブメントや歴史について。


小野は興味をしめしたが、

息子の高橋は全く無関心だった。


高校卒業の時に限定のGshockを高橋の親父からプレゼントされた。


この時計の樣に強く正確な社会人になれ、そしていつか、磨き抜かれた唯一無二な機会式の時計のような価値のある社会人になれ!


いいはなむけの言葉だと小野は思い、それ以降時計を勉強し、休みの日には時計屋をめぐり、いつかいい時計を買うと心に決めていた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ