表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
北風が吹いたら  作者: 辰巳尚喜
6/16

一人目6

正美とは休日に会う事がほとんどだった。


映画やコンサートには頻繁に出かけ、小野の唯一の趣味の時計を見てまわり、必ず勉強の為に話題の食べ物屋にいった。

「肇はやっぱり洋食屋がいいの、私はイタリアンとかも良いと思うけどね」


「洋食屋もイタリアンも変わらないんじゃないかなぁ、うちにはパスタもビザもあるよ。」


「パスタって言ってもナポリタンじゃない」


「ナポリタンはキングオブバスタだよ。」


正美は少し呆れながら、誠実な小野の返答に喜びを感じていた。


彼女にとって小野はうってつけの恋人だったかもしれない。


頑固一徹、一代で町では有名な洋食屋を続けてきた父。


一人娘の男性関係には学生時代から本当にうるさかった。


大学の時にはこの親では自分は一生結婚など出来ないと思うほどだった。


真面目で大人しく料理の腕もいい小野は父親のお気に入りだった。


そんな男が娘の婿に来てくれれば万々歳だと思っていた。


正美も小野と出掛ける時は隠さずに言っていた。


そんな感じで一年がすぎた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ