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4話 隠し部屋


『『そこを真っ直ぐ行って』』


言われた通りに道を進んでいく。


『『ここはね貪欲の魔窟と呼ばれるダンジョンなんだよ』』


ふーん。そんなダンジョンがあるんだ。


引き篭もって研究してたからわかんないや。



『『ダンジョンはね、ボスが何体かいるんだけど、それぞれのボスを倒すとチェックポイントが作られるんだ。食料の補給とかで戻れるようにね。それで一番最後のボス、ダンジョンマスターを倒すとダンジョンコアを壊せるようになるんだ。』』



『ここのダンジョンマスターはどんなやつなの?』




『『スライムだよ。』』


スライム?


そんな下級モンスターがダンジョンマスターなんだ。


ここはそんなに難しいダンジョンじゃないのかな。



『『そこ曲がって』』



言われた通りに曲がる。


なにもない。


行き止まりだ。



『行き止まりなんだけど?』


さっき試したがダンジョンの壁をすり抜けることはできなかったはずだ。


これで全知全能なんて聞いて呆れるほどの駄女神だ。


『『いくら何でもひどすぎるよ!そこまで弱ってないから!

天罰でも落としてあげようか?そこはね隠し部屋になってるんだよ。そのまま通ってみて。』』



壁に向かってゆっくり進んでみる。



壁に当たる感覚はなく(そもそもこの体に感覚があるかはわからないが)、すんなりと入ることができた。



壁をすり抜けた瞬間視界が急に明るくなった。


眩しい。



広い空間だ。


真ん中に長方形の大きな箱が横たえて置いてある以外に何もない。 



『『ここはね、ダンジョンにできた隠し部屋なの。

そこを私が見つけて改造してダンジョンで唯一安全な部屋を造ったんだよ。』』


『ねえ、部屋の真ん中にあるのは?』



『『言ったでしょ、身体をあげるって。ほんとは私が使う予定だったんだけど、ちょうどいいからあなたにあげる。』』



箱の近くに移動する。


近くに移動すると箱の蓋が開いた。



中に入っている身体は人形のようだった。


美しく長い黒髪に陶器のような肌、スタイルも完璧だ。


エルフは大体美形なので美形には慣れているはずなのに思わず見惚れてしまうほどだ。


文字通り神が作った芸術品である。



『『気に入ってくれた?』』


正直、素晴らしいと思う。



『『だけどまだ未完成なんだよね』』


未完成?これで?


 

『『見た目は完成してるんだけどね。機能はまだ完璧に完成はしてないんだよ。悪いんだけど取ってきてくれない?ダンジョンマスターでちょうどいいし。』』


別にいいけれど、取ってくるっていってもどこに?



『『そこの魔法陣の上に乗ってね。私が転移してあげるから。』』



よくみると部屋の奥に魔法陣がある。


何を取ってくればいいの?


『『スライムの核と粘液』』


そういえばダンジョンマスターはスライムって言ってたね。


まあスライムなら大丈夫だろう。


そう思い、魔法陣の上に進む。



『『それじゃあよろしくね。』』



そう女神が言った瞬間に視界が白くなる。





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