はなあかり
現代短歌なので、小難しいことは抜きにして。
感じたままを詠んでみました。
お気楽に味わってみてください。
****************************
薄闇に ほのかに灯る 花灯篭
白木蓮が 家路を急かす
****************************
こちらも、ひな祭りを少し意識して詠んだ一首。
ある日の夕暮れ……にはちょっと早かったけど、そろそろ陽も傾いてきた時刻、車窓から木蓮の木を見つけました。
白い花が、枝にたくさん。
ご存じのとおり、木蓮は蓮に似た花で、上を向いて咲きます。その姿が、なんだかぼんぼりの様に見えたのでした。ほら、雛飾りのお内裏様とお雛様の隣にある照明器具。あれです。
あたりが夕闇に沈んだら、あの白い花々はほんのりと光りだしそうでした。おぼろげな光は春の宵に似合うでしょう。
沢山のぼんぼりが、静かに道を照らす光景が浮かんできたのです。
ああ、そうだわ。あのお花をひとついただいて、花灯篭にしてもいいかもしれない――とか、頭の中では素敵な妄想が始まってしまいました。
春宵一刻値千金、そんなひとときだったのです。
ハクモクレンは、別名「ハクレン」「ビャクレン」とも。
モクレン科モクレン属で、樹高は約10~15m。春先に真っ白な大きな花を咲かせる。原産地は中国で、漢名は「玉蘭」。
花が咲くと共に甘く強い香りがする。
挿し絵、間に合いませんでした。ごめんなさい、いつか付けます。