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デデンデンデデン

作者: int a = 0;

ようこそ,ラム王国へ.

先刻の戦いは見事であった.我が憎き国王を屈辱たらしめたのは,我々の悲願であった.

年中働けど,残る実はわずか.穴の開いた壺のようで,それはそれは見るも耐えない忍びないものだったが.

彼の賢人は言うに,三度の天変地異が起こるならば,七つの地に分かれ,されど集まるも,九つに割れる

一度目は飢饉,二度目は洪水,三度目は戦争.いつぞやの老師は涙していた.ここは終わりと.老師は知っておられた.知っておられながら,何もおっしゃらなかった.もし,もしもあの時,国王に,二年前に亡くなられたお兄様が即位なされていれば.いや,しかし,だが,戦争は避けられたであろうか.

飢饉は我々を苦しめた.餓鬼がたくさん生まれた.餓鬼が増えて,煙があちこちの家から立っていた.醜い餓鬼は,ついに国王にも影響を与えた.国王は餓鬼になってしまった.

そこからは悲惨に悲惨.無惨に無惨.神は怒り,すべてを洗い流した.餓鬼も洗い流した.残ったのは,弱った民であった.

国王は命じた.私の前に腹いっぱいの料理を,と.

それは,それは.

すべての裏切りが,ついに顕在化し,よもや大丈夫と地に足をつけていたところ,ついに引き下ろされた.

そして,今,分家が起こした戦争で七つに分かれた.

おそらくこの戦争は貴殿が勝つであろう.我々は我が国王に最大の屈辱を与えられればそれで良い.

幸運を願おう.

九つに割れる定めは逃れられぬが,な.

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