我が国のリベラル左翼の捻れについて
だいぶごちゃごちゃ書いてしまって分かりにくい文章になってしまった。
我が国においてはリベラル層の中の一部、リベラル左翼と呼べる方々に捻れが見られます。
これは筆者が中学生くらいから感じており、恐らく多くの方も感じているだろう現象で、事実、この事を解説している文章や動画を何度となく見ています。ゆえに今更な話しではあるのですが、若い方や然程この件に興味の無かった方などに向けて、筆者なりに解説していこうと思います。
という訳で本稿は
1 リベラルや左翼、右翼とは
2 リベラル左翼の捻れの実態
3 何故、そうなったのか
4 筆者の見解
という形で進ませて頂きます。
1 リベラルや左翼、右翼とは
先に言ってしまえば、ざっくりとしていて明確な細かい定義は実はありません。これらの概念が持つ性質上、細かい定義付けが出来ないという部分もあります。
保守 右翼
文字通り、体制の維持を重要と考える保守的思考の方たちですね。日本における保守は自由主義、資本主義を中心とした社会構造の維持を唱える層となりますね。また、右翼となると天皇制における陛下の権威を重要視していると言えますね。
リベラル 左翼
この2つは明確な定義での違いはないと思いますが両方に共通するのは体制に対して変化を求める革新的な思考であることですね。
リベラルはこのほかに社会的に多数派より、少数派や社会的弱者に対する保障や配慮を重視しており、公より個人に根差した社会構造を目指しています。ポリコレなどが該当しますね。
日本では左翼思想が共産思想と結びついた流れがあり、リベラル層が反戦、反米の流れから護憲思想に繋がりました。
2 リベラル左翼の捻れの実態
前項で触れたようにリベラルとは革新思想をさすのですが日本におけるリベラル左翼は護憲勢力となっています。
対して保守政党は改憲派と捻れているわけです。
一応、保守派、特に尊皇を掲げる右翼などの主張はGHQ草案に基づいて軍を持たない憲法を制定したことは国家の主権を蔑ろにされたもので、改憲し我が国独自の軍を保有することを主張すべきとの考えが根底にありますから、保守的な考えに乗っ取っていると言えます。
然し、ならばリベラル派はより自由主義的な思考を強め、個人主義的な考えで改憲を訴えるべきなのですが、体制に反発し、反米、反自衛隊を掲げて、その上で護憲、9条遵守を訴えます。
ですが9条はおわかりの通り米国の基地防衛がなければ成り立ちません。米国の撤退を求めるならば解釈の拡大や9条の改正で自衛隊を強化し、国軍にする必要があります。保守派は米国と協力しながら、自衛隊の強化を図るという現実的な考えに対して、リベラル左翼の方たちは9条は遵守しながら、米軍は撤退、自衛隊は縮小、ないし撤廃とおよそ国防というものを理解していない矛盾に満ちた主張をしています。
捻れてしまった思想が歪みを産んでいると思います。
3 何故、そうなったのか
既に答えが出ていますが、日本における戦後の左翼思想は共産主義と結びつきました。こうした左翼思想の方たちがリベラルを名乗り、反戦、反米の流れで安保闘争を起こした訳です。
日米の軍事協力が体制側だったことで、外に開かれて、同盟を推し進める革新的な勢力が保守政党となった訳ですから、反体制派が反米になるのは仕方ないのかもしれません。さらに大戦後の反戦運動を支持したリベラルたちは9条を反戦の象徴へと都合よく解釈しました。
9条は戦後復興に集中したい日本政府と日本の軍事力を削ぎたいアメリカとの思惑の一致の産物でしかなく、だからこそ、朝鮮戦争を経て形を拡大しながら、アメリカの要請で自衛隊がつくられました。
現在の憲法が侵略を認めない平和憲法なことは事実ですが、それは様々なパワーバランスの上にたって成り立ちます。
安保闘争から反戦活動の失敗を経て、尚も国益よりも自身の主義や思想を重視した結果の歪みだと筆者は思っています。
4 筆者の見解
かくいう筆者は改憲派の中道派でリベラルよりです。然し、我が国でリベラルだと名乗ると上記のような方といっしょくたにされる事があり、正直に不快で、その度に説明することになりました。
いまや共産思想の夢破れた左派リベラルにとって、行き過ぎた反戦活動が拠り所なのはわかりますが、もう少し現実的な案で無ければ支持は得られないと思うんですよね。
だいぶ間違いもあると思いますが大筋は説明出来ていると思います。
選挙も近いなか、参考になれば幸いです。