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無意味な意味を君の果てに
赤く爆ぜた肢体が見える
湯気に覆われ小刻みに震える
首から下の羽皮を脱ぎ捨てた雛鳥にも似た
さっきまで紛れもなく人間であった肉塊は
まだ辛うじて気魂は残しているのか
数回の瞬きと吐息を私に浴びせかけた
耳を劈くような筒音のせいで
吐息の色形までは読み取れない
不整脈が心地良いのはたぶん
君のせいだ
好奇心は猫を殺す、だが、
初期衝動を抑えてしまっては
見えないものもある
その瞬間に踏み出さなければ
見えなかっただろう
この素晴らしき赤の世界
カルラ、愛するカルラ
君に新たな身体を与えよう
無意味の意味を
知る人ぞ知る
其処に或るのは人の果て