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白き剣聖と黒き賢者  作者: Dorago
一章 禍いの黒猫
4/38

4.転生

6/13

書き足しと一部書き直し、行間を開けました。

読みやすくなっていると幸いです。

また誤字脱字何かおかしな点があれば感想をお願いします。

「それじゃあ最終確認をしよう。まず、君達は赤ちゃんからスタートすることになる」



 どうせなら地球の頃の体で異世界に行きたいところだが、神様はあちらの世界では長く生きて欲しいとのことだった。



「次に、君達は別の家の生まれで、会えるのは五年後の祝福の日となる、いいかな?」


 向こうの世界では5歳になると、今目の前にいる神様からスキルが貰える。


 この日を祝福の日と呼んでいるらしい。



「うん。大丈夫だよ」



 僕はこれから向かう世界を創造し、期待に胸を膨らませる。



「よし、それなら最後に私から君達にプレゼントだよ!」


 左手を頭程の高さに上げ所謂指パッチンなるものをする。



 パチンッ



(…派手な演出だな……)



 僕は呆れながらその光景を見ていた。


 神様の後ろには音ととも煙とその中から二体の魔物が現れた。


 みんながよく知る最弱モンスター、丸くて、プルプルで愛らしい、そうスライムだ。


 だが、僕らの知るスライムと少し違う。


 何が違うって?色が違う。


 一体は黒色でなんかこう禍々しい雰囲気だ。


 もう一体は透き通った白色で神々しさを感じる。



「こいつらはデモンスライムとホーリースライム。スライムの突然変異体だ。二人で相談して決めてくれ」


(プレゼントって言われても……。うーん僕は白い方のスライムがいいけど)



 などと考えていると…



「かわいい…」


「え?」



 突然、日向が何かボソッと言ったかと思うと、そのまま黒い方のスライムに飛びついだ。



「はじめまして!私は不知火日向です。よろしくねノワちゃん」



 スライムは日向の勢いを吸収し受け止めた。



「ははは…僕は白い方のスライムでお願いします」



 苦笑いを浮かべながら僕はそう答えた。



「決まりだね。それじゃあこの子達に名前をつけてあげてくれるかい?って日向はもう決まってるみたいだけど」


「どうして名前をつけるんですか?」


「その子たちと契約するには名前をつけることが条件なんだよ」



 なるほど。テイムするには名付けが必要っと。

 ところで、


「そうだ日向。どうしてその子はノワちゃんなんだ?」

 

 というと、



「フランス語で黒はノワールっていうからそこからとってノワールと名付けました!」



 まんまじゃねーか!


 僕は心の中でツッコミを入れる!



「フランス語か…なら、僕もフランス語にしよう。えっと白は確か……ブランだったな。よろしくね?ブラン」



 そう僕が問いかけると白いスライムはピョンピョンと嬉しそうに飛び跳ねた。



「これで契約は成立だ」



「それじゃあ転生を始める。君たちの進む先に幸あらんことを」



 僕らの意識はその言葉とともにだんだん薄れていった。







 目を覚ますと目の前に壁があった。


 いや、違うなこれは天井だ。


 僕は周りを見ようと動こうとするが、うまく動けない。



「あうあ?(なぜだ)」



 (ああ、そうだ。僕は転生して赤ちゃんになったんだった。妙に視界が変なわけだ)



 僕は慌てず落ち着いて状況を受け入れる。



 (さて、ここはどこで、僕はどこの家に生まれたのやら。とりあえず何かないかな?っとそういえば)


(ステータスオープン)



 心の中でそう唱えると頭の中に見たことのない文字の羅列が流れ込んできた。



【名称】レン=フィン=ベルトリート

【種族】人間 【性別】男 【年齢】0歳

【称号】侯爵家三男

【職業】貴族

【スキル】空間収納



 見たことのない字だったが、読むことができた。


(僕の名前はレンって言うのか。短くて読みやすいな。貴族の家に生まれたのか)


 貴族の家に生まれ、尚且つ三男であることは幸運だった。


 それと、スキルには空間収納というものがあった。所謂アイテムボックスというやつだろう。


 容量を試すのが定番だが、今収納できるのは寝ているベットと枕に布団、シーツくらいのものだ。


 諦めよう。


 そういえば、確か神様との話だと転生するにあたって、便利なスキルに加えて身体能力と魔法適正をあげてくれているんだとか。


 便利なスキルとは空間収納のことか。


 能力と適正補正はどのくらいなのか知りたいものだ。



  (いろいろと試してみないとな)



 そして一応今できることは全て終えたので、これから何をするか考える。


 赤ん坊にできることなど寝ることしかないのだが……。






 しばらくすると扉の開く音がして、二人の女性が入ってきた。


 一人は緑のショートヘアーのメイド服を着た女性。


 エルフだ。


 前世の知識通りかなりの美人さんだ。


 異世界に来てすぐに見られるとは思わなかった。


 きっとここのメイドさんなんだろう。


 きっとと言ったのは見た目がまだ子どもだったからだ。


 もう一人は長い黒髪と白い肌。


 髪に合わせたような黒をメインとしたドレスを着用し、右胸に花飾りをつけた若く美しい女性だった。



「おはよう、レン。お母さんこれから出かけてくるから、いい子にしてるのよ」


 ちょっと待て、この人がお母さんだと?


 若すぎやしないかだろうか?


 見た目は18歳といったところだ。


 数分僕のお母さんなるものが僕を微笑みながら見ていると、メイドさんが声をかける。



「サラ様、そろそろ」


「ええ、トルネ。後はよろしく。それじゃあレン、またね」



 メイドさんはトルネというらしい。


 僕のお母さんことサラさんはメイド服を着た子どもトルネさんのいうことに従い、出て行った。



  (それよりあの若い女性、サラさんだっけ?が僕のお母さんらしい)


(それにしても綺麗な人だったな。ということはサラさんの息子なわけだし、僕も美形なんだろうか?そうだといいな)



 メイドさんはサラさんがいなくなった後、仕事に入るようだ。



「それじゃあレン様の身の回りのお世話を始めるとしますか」


 仕事の様子は所々危なっかしくて見ていられなかった。


 けど、元気よく精一杯頑張っていたので、見ていて気分が良かった。



(なかなかいい家に生まれたのかな?今生はやりたいこといっぱいやるぞ!)




 こうして僕の異世界ライフは幕を開ける。













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