18.使い魔召喚
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書き足しと書き直し、行間を開けましたので読みやすくなっていれば幸いです。
「次の試験は……」
「使い魔召喚よ!!」
「きゃあ!」
リーアの大声にルナの尻尾が逆立つ。
「どうしたんだよ。ルナがビビってんぞ」
「いやー、ノワちゃんのこと考えたらつい」
てへっとベロを出しても許さんよ。
「そっか。俺らは召喚できるってわかってるわけだ。何が出るかも」
「どうしてですか?」
「まぁ神様からのギフトみたいなもんだな」
「早く行こ!待ちきれない」
「まだ順番まで結構あるんだけどな…ルナ、観に行こうか」
「はい。私もどんな使い魔が出てくるか気になります!」
「使い魔って言ってもただの魔物なんだけどね」
こうして自分たちの順番になるまで、他の生徒の召喚した使い魔を見て待つことにした。
が、
「ほとんどが失敗っぽいな」
「この世界では魔物を使役できる人は限られてるもの。さっきの人も言ってたでしょ?できたら儲けものだって」
「まぁそうなんだけどさ」
「どうしたのですか?ご主人様」
「いや、なんでもないよ」
そんな風に観ていると1人の男の子が使い魔の召喚に成功したようだ。
「おお!誰かが召喚に成功したぞ!」
「何が出る?サンダーバードか?それともデュラハンか?」
「バカ!そんな高位の魔物出るわけないだろ」
なんか野次馬が騒いでいるな。
「誰かが召喚に成功したらしい。あれは…オーガか?」
「オーガですか?!」
「うぉっ!」
なんかすっごいデジャヴが……
「ご、ごめんなさい。」
「いや、いいけど。オーガってそんなにすごいの?」
「すごいよ」
「はい。オーガは推定Bランクの魔物ですから、使役できる人はかなりの実力者ということになります」
こんなに熱心に話すルナは初めて見たな。
「っとそろそろ僕たちの順番だな」
「待っててね。ノワちゃん!」
「私も成功するでしょうか?」
「確証はないけど、僕は大丈夫だと思うよ」
「はい!」
あの後召喚されたのはブラックウルフとブラックタイガーだった。
どちらも推定Dランクの魔物だ。
ちなみにブラックタイガーはエビではない。
「次の方。この魔法陣に魔力を流し、魔物に対し呼びかけて見てください。何の魔物が出るかはわかりません」
「はい!」
いや、何が出るかわかってますとも。
「お願い。きて!ノワちゃん!」
リーアは愛しのノワちゃんことデモンスライムを呼び出すべく魔力を流した。
瞬間、魔法陣が黒く光り、辺り一帯にとてつもない存在感を持つ黒いスライムが現れた。
「な、なんだこの魔物は?!」
「きゃーノワちゃん久しぶり!」
「学園長を呼んでくれ!今すぐに!」
担当の教官はデモンスライムの異常性を察してすぐに救援を、リーアは久しぶりの再会に喜び戯れを。
「何事じゃ?…ほうこれはまた。おい!そこの。こやつはお前が召喚したのか?」
そこには学園長と呼ばれるちびっこが…いや麗しい人が……
「おい小僧、今なんか失礼なことを考えなかったか?」
「いえいえそんなことは、あははは」
「まあ良い」
失礼、ノジャロリがおりました。
てゆうかなんで心の声が読めるんだ?
キッ!
「「ひぃ!」」
「次はないぞよ」
「はい!」
怖かったー。
僕のせいでルナまで巻き込んでしまった反省反省。
「さて、魔物の方じゃが…ふむ。ちゃんと懐いておるようじゃな」
「討伐はいかがいたしますか?」
「討伐?!」
「大丈夫じゃろ!」
「本当ですか?」
「ああ。お主がそやつを使って暴れたりせんなら問題なかろう。ただ、あとでそやつについて調べさせてくれんか?初めて見るスライムでな」
「えっと、ノワちゃんいい?」
構わないといった風に縦に動く。
「大丈夫そうです。あ、ありがとうございます!」
リーアはさっきの僕と学園長のやりとりを見て怒らせてはいけないとわかったらしい。
「して、小僧。次はお前か?」
「そうだよ」
「ならちょいとばかし見ていくかの。楽しみにしておるぞ」
「へいへい」
「ふぅ、それでは次の方。この魔法陣に魔力を流し、魔物に対し呼びかけて見てください。何の魔物が出るかはわかりません」
定型分なのかな?
「んじゃ。ブランでておいで」
今度は魔法陣は白く光り、そこには先程のデモンスライムと同じ存在感を持つ白いスライムが現れた。
「ふむ。さっきのやつといいとんでもないのを召喚してくれたな、小僧」
「まぁな」
僕は満足気にそう言う。
「討伐は……」
「いらんじゃろ」
「そうですか」
教員たちは連続で出てきたとんでもな使い魔達に精神的に疲れたようだ。
「それじゃあ次の方。この魔法陣に魔力を流し、魔物に対し呼びかけて見てください。何の魔物が出るかはわかりません」
次はルナだ。
何か出てきてくれと祈るルナと何が出るかなーと考えている学園長と僕たちがいた。