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白き剣聖と黒き賢者  作者: Dorago
一章 禍いの黒猫
14/38

14.リーアとの話

一から題名変えてみました。


6/28

書き足しと書き直し、行間を開けましたので読みやすくなっていれば幸いです。

「あのー、ご主人様はこの人とお知り合いですか?」



 おずおずといった感じでルナが聞いてきた。


僕はルナのことを忘れて日向との話に夢中になっていた。


魔法のことやスキル、称号のことなど興味深いものばかりだったからだ。



「えっと、こいつは…日向、説明しても良いかな?」


「何を?」


「だから…転生のこと」



 僕は小声で日向に尋ねた。



「うーん、ルナちゃんだっけ?はご主人様の言うことはちゃんと聞くよね?」


「はい!なんでも聞きます」


「本人もこう言ってるし、別に良いんじゃない?」


「まぁ日向がいいならないいか」



 そして僕は他言無用を厳守することを約束させ、ルナに僕は元は遊馬(あすま)ひかるという高校生だったこと。


そこにいるリーフィアも同じ高校生で交差点で出会ったこと。


交通事故で二人まとめて引かれ死んだこと。


神様とあってこちらの世界に転生したこと。



「…」



ルナは珍しいものでも見たかのような顔をしている。


まぁ実際珍しいのだろう。



「信じられないか?」


「そんなことはないです!」



僕の言葉に慌てて反応する。



「でも勇者様ではないです。けど、リーフィア様とはあってないはずなのに知り合い…うーん」



 どうやら信じてはいるがいまいち理解できないようで、ルナは年相応の頭で必死に考えている。



「こっちでは転生してきた人はいないのか?」


「えっと転生者はいます。でも違う世界からの転生者は聞いたことがないです」


「そうか。イレギュラーなんだな僕たちは。下手に話さない方が良さそうだ」


「そうだね。ルナちゃんありがとう」


「は、はい。こちらこそ、大切な秘密を聞かせてくれてありがとうございます」



 それはそうと、そういえば学園については聞いてなかったな。



「転生については置いといて、来月から通うことになる学園について教えてくれよ」


「え?ひかるも来るの?」


「あれ?言ってなかったっけ?ルナも一緒だよ」



僕が行くことは想定外だったのか驚いたが、ルナも一緒だと聞いて少し様子が変わった。



「ねぇ、ずっと気になってたんだけど。もしかしてルナちゃんってひかるの親戚だったりするの?」


「違います。私はご主人様の奴隷です」


「奴隷?!」



 やめてください、そんな冷たい目で見るのは。


こっちの世界での彼女は可愛い系なので睨まれても怖いというより可愛い感じになっているが、中身が高校生なのはわかっているので、どんな想像をされているのか想像に難くない。



「街でチンピラに絡まれてたとこ助けたんだけど、主人がいなかったから変わりなったんだ」


「ルナちゃんほんとうに?」


「はい。ご主人様は優しいのです」


「そう、ルナちゃんがそう言うなら」



おい、なんで僕は信じてくれないのさ。



「その年で奴隷とか普通なら訳ありなんだろうけど、精神年齢20代の人が奴隷持ってたら犯罪性しか感じられないわ」


呆れたような顔でさらっとこっちの思考読むのやめてもらえませんかね?


僕の顔はきっと引きつって酷い状態だろう。



「っと話しがそれたね、学園についてだっけ?入学式では筆記試験と魔法適性、聖剣魔剣適性に従魔と精霊召喚テストだったかしら?をするの」



こっちは君たちなら問題ないよとリーア。



「そしてそのあとすぐに学園内で学内順位決定戦っていう武道大会的なものがあるの」


「こっちが本命ってことか」


「そう!そしてこの大会は個人戦とパーティ戦があるんだけど、学生全員参加らしくて。けど、パーティ戦の仲間が見つからなくて困ってたの」



リーアは嬉しそうに笑顔で話してくる。


どうやら仲間がもう決まったらしい。


一応聞いて見るか。



「もう見つかったのか?」



 僕が質問すると、日向はむすっとした顔をして僕を見る。



「な、なに?」


「ひかるたちのことだよ」


「え?いいよ俺は、ルナと組むから」


「え?」


「期待してるぞ、ルナ。」


「は、はい。精一杯頑張ります!」


「ちょ、ちょっと〜」


 我が物顔で得意げに言うものだからついついからかってしまった。


日向は半泣きだ。



「私も仲間に入れてよ〜」


「わか、わかったから泣くな」


「ほんと?よかった。これで知らない人と組まずに済む」



日向がとても安心した顔をする。



「他のやつと組むのそんなに嫌なのか?」


「だって僕たちが守ってやる!とか言って戦わせてくれないし。事あるごとに話しかけてきたり、接触してきたりするんだもん」



まだ入学してないのに?


 それに5歳児相手にか?


たしかに日向は可愛いけどさ。



「勝手に決めてしまったけど、ルナはいいか?」


「はい。よろしくお願いします。えっとどっちで呼べば?」


「うん?ああそっか。こっちでは名前が違うもんな。日向、これから俺はお前のことをリーフィアって呼ぶよ」


「私はレンって呼ぶよ。けど、リーフィアって長いからリーアって呼んで」


「わかった。じゃあ来月よろしくな、リーア」


「ええ、こちらこそレン、ルナちゃん」



 と、ようやく学園についての会話にひと段落ついたところで父様たちの話も終わったようだ。


 帰ってこれから一ヶ月、ひな…リーアに負けないようにルナと一緒に修行だ!



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