12.神眼と忌み子
今回はちょー短いです
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書き足しと書き直し、行間を開けましたので読みやすくなっていれば幸いです。
朝食を食べた後、僕はルナと部屋に戻り今後の方針について決めることにした。
と、その前に唐突だが、
「ルナ、今から僕のユニークスキルについて話すね」
「え?いいのですか?私なんかに話しても」
「うん。じゃないと話が進まないから」
「わかりました」
「僕のユニークスキルは…」
と、僕はユニークスキル神眼とその内容を話した。
「すごい!!すごいです!」
「うん。だから誰にも言わないでね」
「はい!」
正直ここまで反応するとは思っていなかった。
ちゃんと約束を守れるだろうか。
不安になってきた…まぁ大丈夫だろう。
多分…
「それでさっきも話した通り、神眼にはあらゆるものを見通す能力と解析の能力があって鑑定では見られないスキルの熟練度やパラメーターが見られる」
「パラメーター?」
「身体能力って言ったらいいのかな?力の強さとか足の速さとかだね」
「すごいです!」
「うん。それで神眼で見たルナのステータスはこうなってるんだ」
僕はもう一度神眼を発動し、ルナのステータスを紙に書いた。
【名称】ルナ
【種族】獣人族 (ネコ) 【性別】女 【年齢】5歳
【称号】呪われた奴隷、レンの奴隷
【職業】奴隷
【ユニークスキル】暗器⦅S⦆
【スキル】瞬歩⦅E⦆身体強化⦅E⦆
【魔法】無魔法⦅E⦆
【パラメーター】
HP ⦅E⦆
MP ⦅F⦆
STR⦅E⦆
VIT ⦅E⦆
AGI ⦅D⦆
INT ⦅E⦆
MND⦅F⦆
DEX ⦅E⦆
LUC ⦅F⦆
書き終わってルナの方を見ると…
「ご主人様その目…」
「何かおかしいか?」
「えっと、ご主人様は忌み子って知っていますか?」
忌み子?なんだそれ?
「知らないけど」
「怒らないでくれますか?」
「うん。なんのことか教えてくれると助かる」
僕は優しげな顔で答える。
ルナは一呼吸置くとポツリポツリと話し始めた。
まとめるとこうだ。片目ずつ色の違う人をこの世界では一般的に恐怖の対象、忌み子と呼ばれるらしい。
「なるほど…ちょっと確かめて見るか」
「へぇ?」
僕は一旦紙を机に起き、目を隠しながら鏡を借りにいった。
そこにはたしかに目の色の違う自分が写っていた。
左はは黒なのに右は金色。
なんかかっこいいな。
しばらくして部屋に戻ると、
「えっと、落ち込まないでください!私はいつまでも一緒にいますから!」
ルナが抱きついて来て必死に僕に訴える。
「えっと、ありがとう。だけど落ち込んでなんかないよ。むしろちょっと得した気分」
「得?」
「な、なんでもない!それより、今はどう?」
「な、治ってます!元の黒い目のまんまです!」
ルナは何がどうなったのかわからないという顔をしている。
どうやら神眼を発動すると右眼が金色になるらしい。
そのことをルナに説明すると、
「そーなんですか?よ、よかったぁ」
ルナはホッとして笑顔になった。
さっきの言葉はどこまで本気だったのだろう。
まあそれはさておき、本題だ。
「僕らは来月から2人で…多分トルネを含めた3人で王都に住むことになる」
「はい」
「自分の身は自分で守らないといけない。だから、強くなりたい」
「…」
ルナは黙って真剣に聞いてくれる。
会ってまだそんなにたってないけど信頼されてはいるのかな?
それとも主人だからかな?
「けど、強くなる方法がずっと…いや目安がわからなかった。だけど、今の僕にはパラメーターつまりその人の本来の強さが見える。だから、僕はこのスキルを活かして強くなる」
「私も精一杯応援します!」
ルナが応援してくれるのは嬉しいが、どうせなら誰かと一緒に強くなりたい。
「そこでお願い!ルナも一緒にやらない?」
「っ!…私もいいのですか?」
ルナがなにを思っていいか、だなんて聞くのか僕にはわからないけど
「僕がお願いしてるんだよ?いいに決まってる」
「私もその強くなりたいです。そのご主人様を守れるくらいに…」
さっきの目のことをきにしてるのかな?
けどよかった。
訓練を一人でなんてそんなこと僕は到底続けられる自信がないから、仲間が欲しかったんだよ。
こんなことルナには言えないけど。
「断られたらどうしようかと思った」
「そんな奴隷の私がご主人様のお願いを断るなど…」
それもそうだ。
奴隷は絶対に嫌な命令以外は拒否できない。
「じゃあ僕らもう一つお願い」
「は、はい」
「それじゃあまず、そのご主人様って言うのやめて」
「あの、それじゃあ、どうお呼べば…」
いきなりのご主人様やめてコールにルナは半泣きだ。
耳も垂れて気分が落ちてるのがわかる。
「いや、そう呼ばれるのが嫌ってわけじゃなくて、まだ少し恥ずかしいと言うか、その、つまりレンって名前で呼んで欲しいんだ」
「えっと、それではレン…様?」
小首を傾げて聞いてくる様はなんとも言い難い!
(なにこれやばい超可愛い愛でたい。恥ずかしいのかもじもじしてるのがまた…はっ!違う、僕はロリコンじゃない。これはそうペットのそれだ。決して僕はロリコンじゃない!)
「う、うん。ありがとうルナ。それじゃあ今日から早速始めよう!」
「はい!」
こうして僕とルナは訓練内容決めをしてから部屋内でできる範囲の事をした。