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迫真空手部・哲学の裏技  作者: そのまんま東のような人物のイラストをイメージ画として自身が一種の淫夢系のキャラクターとして扱われている、近年ではイワナ系朗読やFXで有り金を溶かしたりしている朗読兄貴
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ベーコンレイプ!知識と化した空手部

木村「さて、今回からは近代哲学に入って行きますよ。今日はイギリス経験論者であるフランシス・ベーコンに就いてやっていきます。さて先輩がた、スコラ哲学は生活に役立ちますか?」


三浦「役立たないゾ」


野獣「んにゃぴ…精神的な支えにはなるけど、生活には役立たないですよね」


木村「その通りです。ベーコンは、スコラ哲学では無く経験や実験によって獲得した知識こそが生活に役立つであろうと考えたのです。これを「知識は力と合致する」、つまり『知は力なり』と言う事です」


三浦「傍から聞けば当たり前のように感じるゾ…」


木村「いや、この考え方は今まで神や真理ありきで世界を説明しようとした神学や哲学とは異なって、正反対の方法だったんですよ。またイギリスでは、聴覚、視覚、触覚、味覚、嗅覚の「五つの感覚」で体験して得た経験によって知識は作られると考え、"生まれ持った知恵や才能はない"と考えたんです。これを『イギリス経験論』と言うんですね。この考え方は、"人は生まれつき知恵や才能がある"と考えた『大陸合理論』と対立してしまいます。…これは後ほど紹介します」


野獣「俺は生まれつき格好いい顔つきや頑強な肉体だったから、大陸合理論派だな。イギリス経験論者は負け惜しみにしか聞こえないわ」


三浦「なんか無性にイライラするゾ」


木村「またベーコンは『四つのイドラ』を唱えました。全ては経験によって得られると考えたベーコンですが、思い込みや偏見が正しい知識の獲得を妨害すると考えたんですね。この思い込みや偏見を『イドラ』と呼びました。まず一つ目は「人間に共通して備わった偏見」、つまり目の錯覚などを『種族のイドラ』と言い、二つ目に「育った環境による偏見」、つまりネコに引っかかれてネコに恐怖心を抱いたりする偏見を『洞窟のイドラ』と呼び、三つ目に「聞き間違いやデマによる偏見」、つまりインターネット上の根も葉もない情報に流されることを『市場のイドラ』と呼称し、四つ目に「著名な人の言葉を信じ込んで生まれる偏見」、つまり科学者や哲学者の言葉を鵜呑みにしてしまう事を『劇場のイドラ』と名付けました」


野獣「種族、洞窟、市場、劇場…今でも通じるものが数多くあるな」


木村「そしてイギリス経験論者たちは、正しい知識を得られるには『帰納法』こそ有効だと考えました。…帰納法とは、「経験」によって多くのサンプルや実例を集め、そこから一般論を導き出す方法です。例えば三匹のネコが居たとして、どのネコもネズミを追いかけたとします。そうすると"ネコはネズミを追いかける"と言う一般論が生まれませんか?」


三浦「そうだよ(便乗)」


野獣「ですよねぇ?(便乗)」


木村「しかし集めたサンプルや実例が少ないと間違った答えを導いてしまう可能性があります。なのでベーコンは『実験』『観察』『記録』『分析』と言う四段階を踏まえることこそ大事だと述べました」


野獣「なるほどなぁ。そうやって正しい一般論を類推したんだな」


木村「余談ですが、ベーコンはシェイクスピアだった、と言う考えがあります。あの『マクベス』や『ハムレット』、『ロミオとジュリエット』や『真夏の夜の夢』を書いた人と同じと思われる事が、ベーコンが多才であったことを物語っていますね」


野獣「…真夏の夜の淫夢」


三浦「ヴォー…」


木村「(これは)まずいですよ!」


野獣「んにゃぴ…」


木村「さて、次は大陸合理論に就いてやっていきましょう。あと申し訳ないがシェイクスピアに風評被害を与えるのはNG」

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