幕末レイプ!草莽崛起と化した空手部
木村「猿軍団の皆さんよろしくお願いします」
木村「前回は黒船が来てしまいましたね」
野獣「来ないでくれよな~頼むよ~」
遠野「まあ日本がいきなりアメリカと接触したことでナショナリズムが確立しつつあるのは面白いですよね」
三浦「(幕府)哀れ。」
野獣「(幕府)イキスギィ!イクイクンアッー!腐敗がデカすぎィ!!」」
三浦「(苦笑)」
遠野「先輩、なろうで淫夢ごっこは恥ずかしいんですよ!」
野獣「おっ大丈夫か大丈夫か~バッチェ冷えてますよ~」
木村「うるせえぞステハゲ!!!!!!」
野獣「ぬわあああああああん(号泣)」
三浦「KMR…」
木村「だって…す、すみません…」
遠野「クッソおもんないプロローグですね」
木村「まあ気を取り直して続きにいきましょうか」
木村「黒船来航、そして幕府の腐敗から攘夷論が一気に興隆を見せる幕末。そこで必然的に西洋というものに注目が集まります」
木村「しかし日本は鎖国していた当時からとある西洋の国と取引を続けており、様々な文化が流入してきました。それが黒船来航によって再び人気を博したんですね」
遠野「オランダですね」
野獣「オランジーナかな」
三浦「オランジーナ飲んだけど美味しかったゾ~」
遠野「あれ美味しいんですか?」
野獣「まあ墓参りで供え物として使われるぐらいには旨いよな」
遠野「比喩の意味が分からないです…」
木村「まあ、当時交流があったオランダから西洋の本が多く持ち込まれた訳ですね。そしてそれらの本を日本語に訳し、書かれている西洋の技術を体得しよう!という動きが鎖国時代にあったのです」
木村「その技術学問の通称を『蘭学』と言います。有名なところでは『解体新書』を訳した杉田玄白や前野良沢でしょうか。杉田はオランダ語から日本語への翻訳に苦心しており、その事を書いた著書『蘭学事始』というものがあります」
木村「幕末になって多くの西洋文化が流入してくると、思想家たちは杉田の『蘭学事始』こそが日本の文明開化のスタート地点だと考えるようになったのです。故に再注目を浴びたんです」
野獣「しっかりと前野良沢の名を挙げている +114514点」
遠野「てか前野良沢は何した人なんですか?」
木村「前野良沢も杉田玄白と同じく『解体新書』を訳した人ですね。しかし"完璧に訳してから出版したい"前野と、"早く出版したい"杉田が意見の不一致から衝突します。そこで喧嘩別れのように『私の名は訳者から外してほしい』と言い残してしまったのです」
木村「だからこそ杉田玄白の名が著しく有名ですが、功労者はどちらかと言えば前野良沢です」
三浦「えぇ…(困惑)」
野獣「商業主義に走ろうとする杉田玄白はやっぱり人間の屑じゃないか(呆れ)」
野獣「それに比べて前野良沢は完璧主義で素晴らしい思考 ☆☆☆☆」
木村「どっちもお前らと比べたら失礼なほどの聡明な方々だぞ(タメ口)」
遠野「ほんとですよ。先輩は何か一つでもオランダ語を喋れますか?」
三浦「ポッチャマ…(戦力外宣言)」
野獣「………………アムステルダム」
木村「街じゃないですか」
野獣「(俺の頭は)ちょっと足りなそう」
木村「当時の幕府はペリー来航による開国から、蘭学だけでなく英学やフランス学といった諸外国の学問を精力的に取り込んでいきます。これらが合体して『洋学』となります。しかしその背景は開国だけでなく、隣国である中国が列強イギリスに敗北するという事件もあります。アヘン戦争ですね」
木村「そうです、この時点で『西洋を見習え!日本を強く!』という風潮が出ているのです。これは攘夷論の勢いがなくなった後も健在で、明治以降はこの風潮が極めて強くなっていきます。初期蘭学の『西洋の最新トレンドでも取り入れてみるか』という風潮とは明らかに違いますね」
木村「そうです、『蘭学』と『洋学』の相違とは学ぶ体系の規模だけでなく、取り組む姿勢にもあるのです」
野獣「初期蘭学の風潮って今の日本人やんけ!たまげたなあ…」
三浦「勝手にたまげてろ(反射神経)」
遠野「『西洋を見習え!日本を強く!』…富国強兵ですね」
野獣「マジで幕末です」
木村「そんな幕末、とある思想家が登場します。名は佐久間象山、西洋の学問である『洋学』を高く評価した人物ですね。先ほど述べた『西洋を見習え!』という風潮のルーツでもあります」
木村「彼の有名な著書はやはり『省諐録』でしょうか。ペリーの軍艦で海外へ密航しようとした吉田松陰に関与したため投獄されてしまったのですが、その時の心情を綴ったものです」
野獣「何やってるんですかね…」
三浦「花燃ゆ()」
木村「もう6年前なんですかアレ!?時間の経過は早い(至言)」
遠野「吉田松陰さんもやりますか?やりますよね(食い気味)」
木村「やります。安心してください」
木村「そんな佐久間象山は日本の『御国力』を高めるために開国すべきだ、と言います。ナショナリズムみたいなものですね。…また西洋を敵視せず、見習うべきだとも述べました」
野獣「実際に攘夷論が爆発しましたね…」
木村「彼の言葉としてよく知られているものに『西洋芸術、東洋道徳』というものがあります。統治組織を『礼』によって管理することで、日本の『道徳性』を海外に誇ろう!という動きを示したものです。この『礼』とは"官職や規則の明確化、明文化"です」
木村「そんな佐久間象山は尊王攘夷派に暗殺されます。彼は西洋を敵視せず、尊敬すべき対象として見ていました。故に『西洋は敵だ!』と考える尊王攘夷派からしたら『なんだアイツ…(困惑)』となるわけです。そこで彼の弟子である思想家が注目を集めることになるのです」
野獣「吉田松陰でしょ」
三浦「吉田松陰だゾ」
遠野「吉田松陰だろうなぁ…」
木村「……吉田松陰です」
野獣・三浦・遠野「当たり前だよなあ?」
木村「吉田松陰はペリーの軍艦に乗って密航しようとしました。なかなか恐ろしいことをやってますね。それで佐久間象山もろとも捕まる訳なんですが…」
木村「そこで彼はとある私塾を開きます。皆さんご存知の『松下村塾』です。様々なことを討議し、多くの人々と意見を交わし…最終的に彼は『草莽崛起』という意見に辿り着きます」
木村「彼は"天皇"から"庶民"に至る皆がそれぞれの立場に即した『道』を実践すべきだ、とする心構えを重視しました。そして日本全国の民…つまり『草莽』が天皇の忠臣として決起し、徳川幕府に戒めを与えることこそが必要不可欠なのだとしたのです。これこそが『草莽崛起』と言います。そういった意味において、彼は尊王攘夷派ですね」
野獣「象山とは違うんスね」
三浦「(幕府)お覚悟を。」
遠野「腐敗してはいけない(戒め)」
木村「しかし吉田松陰は、井伊直弼による安政の大獄によって捕まってしまいます。二度目ですね。だが松陰はこの時の尋問によって獄中死してしまうのです。三十歳という若さで…」
木村「だが松下村塾で交わした意見は決してムダになってはいません。彼の『草莽崛起』という概念を取り入れ、幕末日本を導く人間が出てきたのです。…それこそが高杉晋作なのです」
野獣「高杉晋作も松下村塾だったんすねえ」
木村「そして高杉晋作は奇兵隊を結成します。『草莽崛起』の通りに誰でも加盟できる軍隊ですね。…最終的に奇兵隊は幕府軍に勝利し、後の大政奉還…つまり江戸時代の終わりへと続いていくのです」
三浦「(江戸時代が)終わりだあ!(レ)」
遠野「新選組をやってほしかった(小声)」
野獣「新選組って反尊王攘夷の集団だっけ?名前だけ有名だよな」
木村「鈴木先輩の仰る通り、新選組は尊王攘夷派を取り締まっていた人たちですね。著名な人物でいえば近藤勇と沖田総司、土方歳三でしょうか。かの有名な『池田屋事件』は新選組が尊王攘夷派を襲撃した事件ですね」
三浦「なんで新選組はこんなに有名なんだゾゾゾ???」
遠野「確かに何故なんでしょうね?カッコいいから?」
野獣「激動の時代を生き抜いたヒーロー的な性格があるからじゃね?そうじゃなきゃ今でもFGOやれ刀剣やれで有名になってないよな」
木村「…ただの秘密警察みたいなものですからね(小声)」
三浦「はいファンによるリンチ確定」
野獣「怖すぎィ!」
木村「ともかく、これで江戸時代は終焉を迎えました。さよなら江戸時代!」
遠野「こんなんでいいんですかね…」