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迫真空手部・哲学の裏技  作者: そのまんま東のような人物のイラストをイメージ画として自身が一種の淫夢系のキャラクターとして扱われている、近年ではイワナ系朗読やFXで有り金を溶かしたりしている朗読兄貴
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初期仏教レイプ!私度僧と化した空手部

木村「今回は日本に伝来してきた仏教についてやっていきますよ」


三浦「僧だよ(便乗)」


木村「…先ず日本には本来の神道信仰があったのは先述した通りです。然し、仏教が伝来してきた時はとある論争が起こりました。先輩方には分かりますか?」


野獣「憶測だけど、本来あった神道信仰を蔑ろにしたら神道の神々が怒るのでは、って事か?」


木村「正解です。…当時の仏教は神秘的なものとして考えられ、神の一つとして扱われていました。この仏教信仰に賛成したのが蘇我氏であり、反対したのが物部氏なのです」


三浦「俺も蕎麦食いてぇなぁ~」


木村「蕎麦じゃなくて蘇我です(半ギレ)」


野獣「蕎麦といえば亀嵩駅の出雲そばってそれ一番言われてるから」


三浦「隙あらばマーケティングヤメロォ!(建前)ナイスゥ!(本音)」


木村「話逸れまくりなんですがそれは…」


三浦「おっそうだな」


野獣「続けて、どうぞ(丁寧)」


木村「…この対立もとい仏教を巡る論争を『崇仏論争』と言います。これが後の代まで継がれ、最終的には『丁未の乱』と言う戦いで武力を以て蘇我氏が物部氏を滅ぼすのです。こうして反対派が消えていった日本では仏教が広まり、聖徳太子へと移るのです」


野獣「聖徳太子って、法隆寺建てたアイツか?」


三浦「柿食えば 鐘が鳴るなり 法隆寺…と言う句は有名だゾ」


野獣「柿!鐘!法隆寺!…柿、鐘、法隆寺って感じで…」


木村「その句は正岡子規が詠んだものですね。そもそも正岡子規は柿が好きでして、奈良と柿を組み合わせた句が今まで無いことを気づいた時は喜んだようですよ」


野獣「はえ^~」


三浦「ベースボールを初めて野球と訳し、選手時代はセカンドを守っていた人物は誰でしょう?」


木村「もうやめてやれよ…」


野獣「TDNでしょ(適当)」


木村「…またまた逸れたので戻します。蘇我氏が物部氏を倒してから、仏教は全域的に広まりを見せます。しかし当時の仏教は神秘的なもので、誰も戒律などを理解していませんでした。ここで登場したのが聖徳太子です。彼は『神秘的なもの』である仏教を『論理的なもの』に初めて解釈し直し、日本仏教の基礎を作ったんですね」


三浦「つまり仏教の教えの本質を把握したんだゾ!」


木村「その通りです。そんな彼の言葉に『世間虚仮 唯仏是真』というものがあります。これはこの世の全てが仮なものであっても、仏教の教えだけは真実である、ということです」


野獣「これって仏教の諸行無常に繋がるよな」


三浦「仏教にある無常観の中でも、その中に仏の教えのみは生き残る…仏の本質は諸行無常の効果を受けないと彼は考えてんだゾ」


木村「こうして聖徳太子は計三つの仏典の注解書を記しました。これらを総称して『三経義疏』と呼びます」


三浦「因みにこの三つの仏典は『法華経』『勝鬘経』『維摩経』だゾ!」


木村「こうして仏教の基底が出来上がった日本では、更なる発展を見せます。そして奈良時代に入り、聖武天皇があの東大寺を築くのです」


野獣「東大寺の大仏ほんとデカいよな。一度あの上に乗ってみてぇなぁ俺もなぁ~」


三浦「あれ確か10人は余裕で乗れたハズだゾ」


木村「でもそんな事したら仏様に怒られちゃうだろ!」


三浦「でも嘗て近鉄奈良駅近くにあった『なら奈良館』ではレプリカの手に乗ることが出来たんだよなぁ…。もう閉館してるのが悲しいなぁ…」


木村「そんな日本仏教ですが、仏教には国家を保護する力があるとする『鎮護国家』という考え方が出て来ました。それ故に聖武天皇は東大寺を作りました。その中でも宗派が分かれ、『南都六宗』という六つの宗派が世間を頭角を現します。そして『本地垂迹説』というものが出てきたのです」


野獣「えっ何それは」


木村「大雑把に言えば、元々いた日本の神々は仏の化身ではないか、ということです」


野獣「物部氏が見聞きしたら悶絶しそうですね…」


三浦「本地垂迹説の以前に『神仏習合』という考え方があって、神道と仏教がごちゃまぜになっていったんだゾ。この時点で物部氏は発狂するってそれ一番言われてるから」


木村「でも仏教が発展していくうち、平安時代には密教というものが出てきます。その中でも著名な『天台宗』『真言宗』についてやりますよ」


三浦「おっ、待てゐ(江戸っ子)…鑑真や行基などの戒壇や私度僧についてはやらないのかゾ?」


木村「あー、ではパパっとやります。まず仏僧になる為には戒律を受ける必要がありました。しかし日本には受戒の儀式は伝わってなかったので、大陸から鑑真なる僧を呼び寄せたのです。然し、当時は僧侶になる為には国の許可が必要でした。このために許可を受けずに勝手に僧侶になる『私度僧』が出てきます。これの代表例が行基なのです」


野獣「はえ^~」


木村「話は戻りますが、先ずは天台宗からやります。天台宗を開いたのは最澄と言う人で、彼は大陸に渡って様々な事を学びました。そして日本に帰ってきてから天台宗を開いたのです。彼は大乗仏教を重視しました。有名な寺は比叡山延暦寺ですね」


野獣「信長が敵意持ってそう(小並感)」


三浦「焼き討ちはNG」


木村「それとは反対に真言宗たるものも生まれます。こちらは空海という人が開きました。彼はどちらかと言うと小乗的ですね。有名な寺は高野山金剛峯寺です」


三浦「これじゃ違いがざっくりし過ぎなんだよなぁ!本気で怒らしちゃったねぇ!俺の事ねぇ!おじさんの事本気で怒らせちゃったねぇ!」


木村「分かりました分かりました、詳しくやりますよ。…色んな人が例えとして言ってるんですが、天台宗は言うべくして『総合大学』です。戒律、禅などを学べる中で密教が含まれる形です。反対に真言宗は『単科大学』です。これは逆に密教しか学べないんですよ」


野獣「そもそも密教ってなんだよ(疑問)」


木村「密教とは「秘密の教え」の事で、その教団内でしか伝えられないものです。つまり天台宗も万人に説かれた訳ではありません。灌頂という儀式を受けた人以外には示してはならないんです」


三浦「余談だが、密教の対義語には『顕教』というものがあるゾ。これは救済を求める万人に説かれた思想だゾ!」


木村「こうした密教は平安時代を圧倒していきます。しかし、平安時代中期には『末法思想』というものが蔓延してくるのです。災害や戦乱が多発し、社会情勢が悪化するにつれて、仏教は廃れるのではないか、とする世紀末的な思想が出てきたのです。この末法思想から抜け出すために、人々は来世での極楽を期待しはじめます。…こうして極楽に往生して成仏する『浄土思想』が普及していくのです」


三浦「こうして鎌倉時代に突入し、仏教は新たな展開を迎えるんだゾ!」


木村「今回はここまでにします。一括りに仏教と捉えるだけでなく、自分が何処の宗派なのか、確かめてみるのも面白いですよ。余談ですが、下北沢や軍畑駅のある東京都では浄土宗・浄土真宗系が一番多いらしいですね」

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