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第1話リオンと聖剣

聖剣とは悪に立ち向かうため神によって聖なる力を与えられた剣のことである。

太陽が1日の仕事を終え、地平線へと沈みかけて空が綺麗なオレンジ色に染まるころ


磯野リオンは部活が終わり、ボロボロになりながらも自宅へと1人で寂しく歩いていた。


砂が付いている髪、汗でくさくなった体、リオンはサッカー部に所属しているのである。


ちなみにポジションはゴールキーパーだ。


何故リオンがサッカー部でゴールキーパーをしているのかというと、


今から1年前のリオンが入学したてな4月ごろ、


ガタイが良くて強面こわもてだったせいか友達の少なかったリオンは


1人で運動場でどの部活に入ろうかと考えながら歩いていると、


たまたますれ違ったレモンのような顔をしたサッカー部の顧問の教師に、


「君、がたい良いね。もしよかったらサッカー部に来ないか?」


などとスカウトされついその気になってしまい、ホイホイとサッカー部に入ってしまったのである。


1年間部活を真剣にやってきたリオンは、体力や技術などがつき少しは様になってきたが、


練習が疲れることには変わりなかった。


そんなリオンは家への帰り道の商店街を疲労で鉛のように重くなった体で歩いていると、


商店街の奥の方に剣らしき何かが立ててあるのが見えた。


好奇心旺盛なリオンはすぐに興味心が沸き立ち


近くに行って見てみると、どこかの国の勇者の物語のように、


ルビーのような赤い色の刃をした1m弱の大きさの剣が商店街の道路のコンクリートに突き刺さっていた。


リオンは誰かのイタズラかと思い周りを見渡したが、誰もいない。


「なんだこれ」


リオンはそう思いながらもその赤い刃の剣のつかを握り渾身の力で上へ引き抜いてみた。


突き刺さっていた剣は思っていたより簡単に引け抜け、刃がコンクリートから完全に抜けた瞬間、


辺りが太陽を直視したような眩しい光で包まれた………。



眩しい光がようやく収まり恐る恐る目を開いてみるとリオンは驚愕した。


さっきまで確かに握っていた剣が手の中から消えていた。


あれ?


さっきまで握っていたはずなのに赤い刃の剣はいったいどこへ行ったのだ?


辺りを見回したが見つからない。


リオンは慌ててさっき剣が突き刺さっていたコンクリートの場所に目を向けてまたもや驚愕した。


剣が突き刺さっていた痕はどこにも見当たらない。


リオンは再度辺りを必死に見渡したが剣はどこにもなかった。


きっと部活の疲労が溜まりすぎて幻想でも見ていたのだろう。それ以外に考えられん。


リオンはそう自分に言い聞かせ納得して呟き、「早く家へ帰って寝よう。」と思い歩き出した瞬間、


なにやら左の腰に違和感を感じた。


リオンは立ち止まり、自分の左の腰を恐る恐る見て本日3度目の驚愕をした。


無くなったと思っていた剣がいつの間にか漆塗うるしぬりの綺麗な黒色の上に


ミミズのような赤い波線が3本入った柄の鞘に収められリオンの左の腰にくっついていたのだ。



~続く~

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