04話 北の廃墟
廃墟の中に入ると、中は何の明かりもない、薄暗い不気味な空間だった。
(ライトでも持ってくればよかったな)
こんな廃墟のドーム内には電気など通っていない。
それは、かなりまずいことだった。
なぜなら、ここはおそらく異世界だ。
なので、先程遭遇したようなロボットとまた遭遇するかもしれない。
しかも、先程とは違って、恐らく奇襲を仕掛けてくるであろう。
そう判断した俺は、安全確保のために、照明をつけられそうな場所を見つけるために探索を開始した。
薄暗いので、手探りで探すのは本当に恐ろしかった。
しばらく探していると、看板を見つけた。
看板を覗く、そこには謎の文字なのに機械室と書かれていることがわかった。
見たことない文字なのになぜか読める、やはり異世界はわけがわからない。
しかし、話せたり文字が読めるのはなんとなく見当がつく。
おそらくだが、他の人の体に転生してしまったので、文字が読めるということだろう。
そんなことを考えつつ、俺はそのまま機械室に入っていった。
中に入ると、俺の目に入ってきたのは巨大な装置だった。
見た感じ、制御盤とディスプレイだろうか?
いかにも機械室らしくて、俺はワクワクしていた。
だか、俺は前世でも機械音痴だったおかげで、制御盤の動かしかたなどまったく見当がつかない。
試しに、適当に制御盤のボタンを何回か押してみたが、ディスプレイにはなにも映らない。
どうやら詰んだかもしれない、そんなことを思いつつ、なんか使えるものがないかと思って俺は室内を見渡す。
すると、隣の机に手帳らしきものがあった。
俺は藁にもすがる思いで手帳を手に取る。
手帳の表紙を見てみると、機械室制御マニュアルと書いてあった。
(よっしゃあ~!)
これには喜ぶしかない!俺は嬉しい気持ちのまま手帳をめくっていった。
しばらくめくっていくと、「ドーム内の照明について」と書かれているページを見つけた。
ご丁寧に俺みたいな機械音痴でもわかるように、一つ一つの手順に写真付きだ。
俺は、そのページに書かれているように制御盤を操作した。
だが、残念なことにディスプレイに表示された文字には電力貯蔵量0%と書かれていた。
当然だ、こんな廃墟に電力が残っているはずかない。
しかし、ここまで来たのに成果ゼロにしたくなかった俺は、他に照明の付け方が書いていないかページをめくる。
しかし、ページをめくれどめくれど、それらしきページはなかった。
これは、詰みだ。
そんなことを確信した。
すると最後のページに、非常用電源起動方法と書かれているのを偶然見つけた。
俺は、最後の望みをかけて再び制御盤を操作する。
すると画面に「非常用電源起動」と書かれたのが表示された。
直後、ドーム内に電気は光に包まれた。
俺は、機械室を後にして探索を再開した。
照明がつくだけで、ここまで見やすくなるとは文明の力とは本当に素晴らしいものだ。
少し歩くと全体の地図らしきものが壁に貼ってある場所ににたどり着いた。
俺は、ここがなんなのか地図を見渡す、すると上の方に「第47食糧貯蔵庫」と書かれているのが目に止まった。
ちょうど俺の目的に合っていたのは実に喜ばしいことだった。
俺はその調子で食糧庫がある地下二階に通じる階段を探す。
数十分も歩くと、この先食糧庫と書かれている看板を見つけた。
だか、どう考えてもおかしい、ここまで順調すぎるのだ。
さっき外で交戦したロボットらしき奴は、人を攻撃してきたことから、おそらく警備ロボットだ。
しかも、何もない平原に奴がいたのにこんなにも重要そうな場所に配置しないわけがない。
嫌な予感がしつつも、俺は食糧庫へ進んだ。
少しすると、広い部屋にでた。
だか部屋を見渡すと、明らかにおかしかった。
部屋の中にはなにも置かれていない、さらに異常なまでに、高さがあるのだ。
さらに嫌な予感がしつつも、回りを見渡す。
そして、食糧庫の入り口らしき通路を遠目から確認した。
しかし、俺だったら絶対にここにヤバい奴を配置すると思っていた俺は、足がすくんで動くのをためらった。
だが、さっきまである程度順調だった慢心からなのかわからんが、俺はひとまず食糧庫内に入るために食糧庫への入り口に向けて歩きだしてしまった。
しかし、歩きだした瞬間突然サイレンが鳴り出したのだ。
突然のサイレンに戸惑っているうちに、なにか上で光ったと思ったら、レーザーが俺の近くに着弾した。
俺はすぐに上に目をやる。
そこには空を浮遊する、巨大なドローンらしきものがあった。
おそらくここを守る門番であろう、とにかくでかい。
さっきのロボットらしき奴よりもはるかにでかい奴に直面した、俺は全力で思考を回した。
(ガチでヤバいじゃん、どうしよう!?)
結局、このままでは死ぬと感じた俺は撤退を選択した。
最初は追ってきたが、部屋をでるとサイズ的に入れないらしく追ってこなくなった。
これ以上は危険だと思った俺は、全力で走ってドームをでた。
ドームの外に出ると、日が暮れ始めていた。
異世界の夜は魔物とかが出るかもしれないと判断した俺は帰路を急いだ。
帰路はとくになにも遭遇するすることなく家に帰ることができた。
こうして、初めての異世界探索はほとんど成果をあげることなく幕を閉じた。




