33話 村が街になっているんだが
俺は、村であった場所を宇宙船から見て、尋常ではない衝撃を受けた。
おそらく、ガスターもリアルヌもパウルも衝撃を受けたであろう。
なぜかって? 宇宙船の艦橋から見たかつての村は、その大きさを出発前の五倍ほどの大きさに拡大していたのだ。
流石にこれにはとてつもなく驚かされた。
そして、地面に降り立った俺達を迎えたのは、明らかに人数が尋常じゃないくらい増えている村のみんなだった。
そして、村のみんなの先頭に立つカリウスが、真っ先に口を開いた。
「おかえりなさいませ! グレース様!」
だが、こんな状況でまともに、「おかえりなさいませ!」と言われても困惑する。
現に、俺はそうだった。
「なあカリウス、出迎えてくれるのはとても嬉しいんだが、なんか、村が大きくなってないか..............?」
俺がそう言うと、カリウスはさらに笑顔になって言った。
「気づきましたか! 実は、付近の村を五つ併合したんですよ!」
その瞬間、俺の中枢神経にはさらなる衝撃が走った。
そして、そのまま言いたいことを好きに言った。
「い、五つだと!? どうしたらそんなことになるんだ!?」
「そこは、私が説明しましょう!」
振り向くと、そこにはゲオルクが笑顔で立っていた。
そこからのゲオルクの話は長かった。
なにせ、俺達のいなかった十八日間の間に起きた出来事を全て報告してくれたからだ。
流石に、長くなるので要約して解説させてもらおう。
まず解説するのは、なぜこんなにも村が大きくなったかということだ。
まあ、本当にざっくり解説すると、カリウスとゲオルクがめちゃくちゃ頑張ったらしい。
最初は、どの村の村長も俺達の村に加わろうとはしなかったが、俺の環境操作の魔法で操作した、土地を見せたところ、すんなりと加わったそうだ。
はっきり言って半端ない、俺が半年ぐらいかかるだろうと思っていたのに、この二人はその予想よりはるかにすごいことをわずか半月ほどでやり遂げてしまったのだ。
では、次に解説するのは他の班が、何をしていたかだ。
まず解説するのは、建築班の働きだ。
だが、俺が「かつての村は、その大きさを出発前の五倍ほどの大きさに拡大していたのだ」、そう書いている時点で察しているだろう。
建築班は、次々とこの村に移住してくる他の村の住民を受け入れるために、尋常じゃないくらい働いたらしい。
さらに、他の村の住民も加えて人数を増加させた結果、この十八日間で作った家の数は、脅威の四百という、数になっていた。
さすがブルーノ、その場に応じて臨機応変にやってくれる、やはりリーダーにしたのは正解だった。
次に食料班、こちらはこちらでものすごく頑張ってくれていた。
まずは狩りチーム、こちらはめちゃくちゃ増えた村の住民の数に、サンドアントの供給が追いつかないとワーグナーが判断した結果、サンドアントの養殖に乗り出したらしい。
とは言っても、村のみんなが食べるものではないらしい。
どうやら、サンドアントはものすごい高値で売れるそうだ。
なので、パウルに売りに行ってもらって、資金調達をすることが目的だそうだ。
次に農業班、こちらは代理でリーダーをやっていたコンラートのもと、人数をかなり増やして農地の整備をしていたらしい。
見た感じだと、リアルヌが持って帰って来た種などを植えるために、この星の作物は植えないで、農地だけを整備している感じだった。
さすがコンラート、しっかりしているリアルヌが副リーダーに任命するだけあって、さすがだ。
さて、そんなこんなで一通りの報告を聞いて、村の様々なところを見たりして数日が立った頃、俺は村のみんなを集会所の前に集めた。
理由は一つ、村のみんなのステータスを測るためだ。
というのも、このとき、村にはロンメルが持ってきたステータス測定機が設置されたのだ。
ステータス測定機は、測定機にかけられた者を測って、その者の得意なことなどをすぐさま測定してくれる、本当に便利な機械だ。
これにより、かなり増えた村のみんなを余すことなく適材適所に配置することができるようになった。
また、カリウスたちが頑張って併合してくれた五つの村の内、二つの村は鍛冶などの工業的な技術がかなり高いことがわかった。
これにより、この村の工業化もかなり捗るだろう。
また、ステータス測定機はこのときの村にとってかなり必要になってくるものを測定することが出来た。
それは、指揮官としての軍事面の才能を測ることが出来たのだ。
まあ、とは言ってもその才能があったのはわずか四人だったのだが.....................
しかも、才能があったのはガスター、ワーグナー、リアルヌ、そして俺だった。
しかし、才能があった者がいただけ良かった、これにより宇宙艦隊を創設するうえでの指揮官の確保という要素を一応は達成することが出来た。
兵員は、ロボットを用いればよいので、後は俺達が軍事の勉強をすれば良いだけだった。
そして、三日かけて村のみんなのステータスを確認した後、俺は各班のリーダーと副リーダー、新たに併合した村の村長と副村長、そして他の主要なメンバーを村の集会所に集めて会議を開いた。




