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<第7話 病院官舎のネズミ>

 初めての赴任先は、海のそばの、地方の公立病院であった。胸がわくわくするのを覚えながら最後の長いトンネルを抜けると、目の前に宇和海の景色が広がった。しばらく走ると新しい白い病院が見えてきた。この病院は外科、内科合わせて100床の小規模病院である。

市の中心から10kmあまり離れた郡部に位置しており、真珠の養殖が盛んな裕福な町の中心部にあった。前を通っている国道の向こうには、〝しらす"が取れる川がある。病院の官舎に案内され、荷物を下して部屋をじっくり見てみると、かなり古い建物だった。

壁紙やフロアーは張り替えていたが、壁そのものは、ほとんどが、べニヤ板であった。初日の夜、寝床に入ってしばらくすると、最初は台所、次に廊下でチューチューと鳴き声が聞こえてきた。最後には家中で何匹いるかわからないくらいのネズミが鳴いたり、走りだしたり。電気をつけて部屋中を調べても、どこにも姿は見えず、鳴き声だけが聞えてくる。初めての経験で途方に暮れてしまったのである。こんな夜が数日続いたので睡眠不足になってしまった。この事を、いつも野菜を売りに来てくれる、おばさんに話したら、翌日、子猫を持ってきてくれた。三毛猫のミーちゃんである。この効果はてきめんで、その夜からネズミは一匹もいなくなった。


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