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28.二度目の死!?




 どどどど、どうしよう・・・・・・。俺、今寝てた!?寝てたよね!!?


 そ・ん・で、


 俺、寝言言ってた?



 よ、ね~~2人の反応的にねぇ~



 

 やばいよ。ネタバレだよ。告白バレだよっっ!!

と、パニックに陥っていると、


 2人は無言で先に次の授業の教室へ行ってしまった。









 どうしよう・・・・・・嫌われた・・・・・・


 きっと気持ち悪いと思われたんだ!!!




 ああ・・・・・・・・・






 そこからの俺は、魂が抜けていた。授業はまず耳に入ってこないし、一部入ってきていたとしても脳でそれを処理する機能が働いていなかった。

 教師たちは俺の尋常じゃない様子を読み取ってくれたのか、質問を全てとばしてくれた。ありがたい。というか授業の記憶がない・・・・・・。


 というほど、重傷だった。


 だってそうだろう。あんだけ望んでいて守ってきた最高の高校生ライフを自分でぶち壊したのだ。




 


 昼休みは、気がつけば2人が教室からいなくなっていた。


 もう泣くしかない・・・・・・


 と、1人もそもそと昼食を食べる。

そう言えば、今日は八もいないんだったな。なんだっけ、腹痛とかだっけか・・・・・・


 本当に1人だなぁ。ま、別にいいけど。


 と無顔でもそもそと食べていると、なんだか校庭のほうが騒がしい。

何だろうと思って外を見ると、校庭で遊んでいたらしい生徒たち数人が揃って上を注視しているのがわかった。

 

 何か上にあるのだろうか・・・・・・?



「おいやばいぞ!屋上で黒原と白島がケンカしてるってさー!!!」


 特に気にせず食べ続けていると、廊下もバタバタと騒がしくなり、1人の男子生徒がそう叫んで走って行った。


 「ブフッ!」


 思わず吹き出す。









 



 んん!!!?








 黒原と白島がケンカ・・・・・・



 チヒロとユウキがケンカ・・・・・・・・・!?!?













 俺は信じられなくて、弁当を急いでしまい廊下にいる1人の生徒に確かめた。

 確かにチヒロとユウキがケンカをしているらしい。しかも屋上の扉が開かないようにしてあり誰も入れないのだとか。


 何やってんだ2人ともーーーーー!!!?


 本当に何やってんの!?何でケンカ!? ラブラブすることはあってもケンカはないだろ。

 こんなの漫画にないぞ・・・・・・




 全力で屋上までの階段を駆け上がり、屋上扉の取っ手を掴み押してみるが開かない。

 体当たりしてみるがビクともしない。


 こんなときは握力も体力も見た目に反して筋力もあるマキであることに感謝だ。

 俺は気合いを入れ、思いっきり扉に蹴りを入れた。


 ゴォーーン!! と音を立てて扉が向こう側へ飛ぶ。



 そこではチヒロの攻撃を躱しているユウキの姿があった。


 かなり追い込まれており、後ずさったユウキはガシャンと囲いのフェンスに背をぶつけた。



 「おい2人とも!!何やってんだよ!!! 」


 ユウキに駆け寄り、立ち上がるのを手伝う。


 

 「何でケンカなんかしてるのかわからないけど・・・・・・屋上は危ないから場所変えろよな」


 そう言ってやめればいいのにフェンスから下を覗く。下には大勢の生徒、そして教師もこちらの様子を窺っている。人のケンカにはあまり興味を示さない世界だが、意外な2人なのと、屋上が危ないという点でみんな様子を見ているのだろう。



 「こわっ」


 足の裏から背筋を通ってゾゾゾッとくる。

 やっぱり屋上はこわいな。


 「おいマキ、そこをどけ」


 チヒロが少し冷たい声で放つ。それに少し寂しさを感じたが、カチンともきた。


 「どかねーよ! だいたいお前ら一体何でケンカしてるんだ?」


 「マキくんには関係ないです」


 ユウキの声も冷たい。



 な、なんだよ~ふたりとも・・・・・・そんなに、こわい声出さなくてもいいのにさ・・・・・・


 思わずうるるっときそうになっていると、いきなり一陣の大きな風が吹いた。

  

 「うあっ」


 あまりの風の強さに目を瞑り一歩後ろによろけたとき、ガチャンといって後ろのフェンスが外れた。


 「え」


 支えを失った身体が後ろへと傾く。


 背中がヒヤッとした。



  落ちる・・・!!!!



















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