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平凡なブラック社畜がいく異世界日誌  作者: あじゅ
第一世界 アウゼリカ
2/4

上を向いて歩こう~


「ここどこ?」


辺りを見渡しながらつぶやいた。

広い草原で空気もおいしく感じる…現実じゃなくて夢なんじゃないかと思うくらいきれいな光景だった。

俺は無意識に頬をつねっていた。


「痛い…」


痛い……夢じゃない……現実なのマジで?


「いやいや、ありえんでしょ、えっ…ホントにここどこ?」


混乱が続く。そんな中、混乱が一周回ったのか俺は、徐々に落ち着きを取り戻してきた。人間どんな状況になってもなんとかなるもんだと聞いた事があるがその通りだな。取り敢えず……、最初にやることとしては、自分の状態の確認だな。俺の今の格好はと、普段の休日に使ってる私服だ。黒いチノパンに白い無地のTシャツ靴は某ブランドの運動靴だ。他には何も持っていない……いや、何か落ちてる。


「何で日記帳があるんだよ。しかもカバーの色も白い色に変わってるし……。」


足元に日課で使っていたブックカバーのついた日記帳が落ちていた。拾って確認するとカバーの色が黒から白一色に変わり、中の今まで書いてきたことも書いてなくまっさらな状態だ。どうしてここにあるんだよ、これじゃなくてサバイバルグッズとか欲しかった……って言ってる場合じゃないな。どうにかして人のいる場所を探さないと……。改めて周りを見渡してみると辺り一面青い地平線が広がっているが、一か所だけ違う色があった。


「ありゃ、よく見えないが茶色っぽいな。壁か?」


その地点だけぼんやりと茶色に見えた。とりあえずそこに向かうことにしよう。人に会えるかもしれない、今の太陽の位置はまだ日が昇ってそんなに経っていないようにみえる。頑張れば昼過ぎには着くかもしれない。そうと決まれば行こう。日記を抱えながら早歩きに歩き始めた。



しばらく歩いて思うことがある。


(なぜに、俺はだだっ広い草原にいるんだよ、てか、よくよく考えたらこういつのって、ラノベとかネット小説でいう異世界転生、いや違うか……その場合はなんか神様的な人物に会うもんだからな……。じゃあこれは異世界転移ってもんか?いやいや、個人的には転移じゃなくて転生が良かった、神様とかあんま信じてないけど、会いたいって気持ちもあるが、それ以上に、俺つえーーーとかチートなことが出来るからな。いやさ、絶対にそれが出来ると決まったわけじゃないけど……。こちとらブラック会社に勤めてた平凡な社畜だぞ……)


と心の中で愚痴しながら歩いていると


「お?道かこれ?」


整備された道らしきものが見えた。整備されたといってもコンクリートで舗装されたものではなく、草を抜いて土を均した道だ。先ほど見えた茶色のところに伸びている。そして、茶色の箇所もはっきり見えるようになり、それは大きな城壁?みたいなものだったらしい。今はちょうど太陽が真上にあるからお昼の時間か。順調に進んでいるらしい。早く人がいるとこに行って安心したい。そんな気持ちもあったからか壁に向かって走り出した。



「ぜぇ……ぜぇ……」


(現代人にはきつい……何でここまで走ったんだよ馬鹿野郎……。)


無事に自分が着くかもと思っていた時間に着いたが現代っ子の俺にはきついものがあった。営業ならなんとかなったかもだが、デスクワーク主体だったから体力的な問題がある。マジで、しんどい。


「はぁ……はぁ……」


徐々に息が整いだし、顔をあげた。

目の前には、木製の大きな門。立派な外壁があり、門の奥に見える建物は中世のヨーロッパだろうかよくわからないが、石造りの建物が建っている。いい加減立ってないで中に入るか。門に近づくと門番が声をかけてきた。


「$)、(”)($)”’?」


(……なに喋ってんの?)


言葉がわからない。門番に喋りかけられているのだが、何を喋っているのか分からない。いや、異世界だと思われるから当たり前かと考えていると


「つぅ……。」


急に目まえいや、頭痛がした。すると、なんということでしょう


「君、聞こえているのか?」


相手の声が日本語として聞こえてきた。


(良かった、異世界転移あるあるの翻訳機能がきたぞ。)


先ほどの頭痛は翻訳するための一瞬の痛みだったのだろう。神様いるか分からないけどありがとうございます。


「君、本当に聞こえてるか?」


門番が声を荒げながら聞いてきた。


「あっ、ごめんなさい。聞こえてます。」


「聞こえてるなら、最初から返事をしなさい。まったく……。君は見たことのない恰好をしているがどこから来たんだい?身分証は持っているか?」


門番がそう聞いてくる。


(やばい……考えてなかったわ。よくある嘘として盗賊に襲われて荷物がとか言えないし、こういう時は正直に言うのがいいのか……?)


正直に言うことに決めた。


「実はですね、信じてもらえないかもしれないですが、起きたら草原のど真ん中にいて……。」


そう説明していると、門番が


「あぁ、初めて見た。異旅者(いりょしゃ)か、生きてたらこんな事もあるもんだなぁ~。」


門番が感慨深く言っている。


「異旅者?」


初めて聞くのは当たり前だがそんな言葉が出てきた。


2話目投稿です!

小説書くの楽しいな。自己満小説だけど萎えないように頑張ります!

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