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朝起きると、リゼは朝ごはんを作ってくれており。ルミエールが寝泊まりした部屋まで、良い匂いが漂ってきていた。ルミエールは急いで起きると、準備を済ませ。部屋を出る。


「ルミエールおはよう。よく眠れたかい?」


「おはようございます。朝ご飯作るの、お手伝い出来なくてすみません。」


ボヌルの上に、リゼが住んでいる。そこの部屋一つ借りて、ルミエールは住まわせてもらっているのだ。


(早起きして、手伝おうと思っていたのに起きれなかったわ……。)


「良いんだよ。昨日、来たばっかりで疲れているだろうしね。今日は休みをあげるから街に行ってきな」


「えっ!? でも、昨日は買い出しに行かないといけないって……。」


「あぁ、大丈夫だよ。昨日来ていたお客に、野菜を作っている人がいてね、朝に沢山貰ったんだよ。だから街に行って、生活に必要な物を買ってきな。」


「はい! ありがとうございます!!」


(必要な物か~。食器とかかしら?)


「食器とかはもう買ってあるから、自分の服とか見てきたらどうだい?」


ルミエールの考えていることが分かったのか、リゼがそう言ってくる。


(……服か。此処に来る際に、服は持ってきたから買わなくても困らないと思う。)


「それか、街を見て回るだけでも良いんじゃないかい? 美味しい料理もあるし、見て回るだけでも楽しいと思うよ?」


「じゃぁ、そうします!」


(美味しい料理……。どんな物があるんだろう? 楽しみだわ!!)


街に行く前から、ルミエールは楽しみでソワソワしてしまう。

あまりにもソワソワしていたルミエールを見かねて、「そんなにソワソワしなくても料理は逃げないよ」

と、リゼに笑われてしまった。

リゼと朝食を食べ、ルミエールは街に行く準備を済ます。リゼは、今日ボヌルを開けないらしく。今日1日、溜まっている本を読むらしい。

ボヌルの定休日は決まっていないらしいが、週二日開けない日があるらしい。いつ開けないかは、リゼさんが決めているらしい。


「ルミエール、気をつけて行ってきな。」


「はい! 行ってきます」


リゼに見送られながら、ルミエールは出かける。

路地を抜け大通りに出ると、街は朝早くから賑わっていた。

朝からお買い物をしている女性や、玩具が飾ってある所をガラス越しに外からキラキラとした瞳で見ている小さな男の子。街には様々な人が居た。



「あれ? ルミエールちゃんじゃないか!」


後ろから呼ばれたので振り向くと、アスフレッドが居た。


「アスフレッドさん! おはようございます」


そう言いながらアスフレッドへと近づく。


「おはよう。今日はボヌルじゃないのかい?」


「はい! ボヌルはお休みするらしく、リゼさんからお休みを頂いたので街を見て回ろうかと思っています。」


「休みをもらったのかい? それは良かった! じゃぁ、私が街を案内してあげよう!」


「良いんですか!? アスフレッドさんもお仕事なんじゃ…。」


(街を案内してくれるのは嬉しいけれど、お仕事もあるだろう……。迷惑にならないかしら?)


「大丈夫だよ。お昼に、店に来てほしいとしか言われていないからね!」


そう言いながら、アスフレッドは悪戯っぽく笑う。


(……それは、大丈夫なのかしら?)


「さぁ! ルミエールちゃん行こうか!」


ルミエールの不安をよそに。そう言うと、アスフレッドはルミエールの手を引きながら街を歩く。


「フフッ。こうやって歩いていると、ルミエールちゃんがまだ小さい時を思い出すな~。よく教会の子達と買い物行っていたよね」



「はい。懐かしいですね」


ルミエールがまだ教会に来たての時。アスフレッドはよく来ては、子供達と一緒に買い出しに行っていた。シスターに「良いところに来たね。荷物持ちをしてきな」と、言われ教会を追い出されていたのだ。

ルミエールは、アスフレッドと会ったときはまだ幼かったので、年上のお兄ちゃんやお姉ちゃんと一緒に手を繋いでいた。


「あれ? ルミエールちゃんじゃないか」


「アスフレッドさんも一緒なのか」


後ろから声をかけられ振り向くと、昨日お店に来ていたお客さんが居た。


「珍しい組み合わせだな」


「アスフレッドさん。ルミエールちゃんを無理やり連れ回して無いだろうな? リゼさんに怒られるぞ」


「ひどいですよ! ルミエールちゃんは、小さい頃も知っている仲なんですよ!? 今は、街を案内しているのです。」


「そうだったのか。ルミエールちゃん、今日は街を見るのか。楽しみなよ」


「はい! ありがとうございます!」


その後も、アスフレッドは街の皆に声を掛けられている。


「アスフレッドさんは、人気者ですね」


「ハハハッ。そんな事言われると、照れるな~」


そう言ってアスフレッドは、照れ臭そうにしていた。


「でも、皆が私を知っているのは商会に来て下さるからです。人との繋がりは大切にしているんだ」


「……そうですね」


アスフレッドの言葉が、胸にささる。

前世で死ななかったら、アスフレッドやシスター。リゼとも出会わなかった。街の人達との関わりが無いまま、人生を全うしていたかもしれない。


今、ルミエールを知ってくれているのも、ボヌルに来てくれているからだ。ルミエールがボヌルで働いて居なかったら、今さっきまで喋っていた人達と関わりが無かったかもしれない。

ルミエールは、人と人との繋がりの大切さを気付かされた瞬間でもあった。




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